Fossilized Play, Obsolete Gear

Fossilized Play, Obsolete Gear

チープ系・フルプラ・木製固定軸が好きな元東日本チャンピオンのブログ。


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みなさまこんにちは。暑いどころじゃない日が続いていますが、体調など崩されていませんか?僕はもうガッツリやられてます。夏にタコ殴りされてる状態。ボッコボコです。

 

外で遊ぶことすら憚られる気温。そんな日はお家のなかでヨーヨーしちゃいましょう。インドアでも遊べるのがヨーヨーの強みです。

 

そんなわけで今日は新しく発売されたフルプラヨーヨーのご紹介です。

 

 

マジックヨーヨー新製品、D2 ONE THIRD!!

 

仕様

直径:約56.5mm
幅:約42.3mm
重量:約54g
付属品:ストリング2本、グローブ、説明書(MAGICYOYO.JPのセット)
※全て実測値


実機紹介

 


有機的な曲線のラウンドシェイプ。

 


ボルト・ナット・キャップのシンプルな構造。紙キャップの上に被さるクリアキャップは0.4mm厚で外れやすく、自作品との交換を推奨。またナットはただのナットのためこちらもロックナットに交換したほうが安心。



ベアリングはサイズCマイナス。ワセリンのような潤滑油がたっぷり塗り込まれている。レスポンスはYYFスリムサイズ。

 

ベアリングロックは凹型で、窪んでいる部分にベアリング内輪が収まる構造となっている。このためシールドありのベアリングは干渉してしまうことがある。

使用感レポート

まずはデフォルトの引き戻し状態から。ギャップが約2.3mmと狭く、ベアリング交換で引き戻しとバインドを切り替えるタイプのヨーヨーの中では強めの戻りになっています。

それでいてダブルマウントや負荷がかかる方向の動きもそれなりにこなすことができる対応力があり、初心者向け引き戻しとしてかなり使いやすいフィーリングに仕上げられています。JYYF検定のSet1~4までのストリングトリック程度なら引き戻し状態のD2でも余裕でクリアできるでしょう。

次にバインド状態。元のギャップが狭いためサイズCノーマルを入れてもギャップ幅は約3.9mmほど。Kストスリム~ノーマル程度のストリングが似合うギャップ幅です。


約54gの重量による軽快さが引き戻し状態の時よりも際立ち、振り疲れしない、気軽に遊べる1Aヨーヨーになります。僕好み。多少の頼りなさは否めませんが、肉厚のリムによってトリックを十分にこなせるだけの回転力がきちんと確保されています。

 

難点は幅が広がったことによってブレが出てしまうこと。キャップを外して重量バランスを変えるとピタリと収まるので、バインドで使いたい人は試してみてください。


より遊びやすくなったマジックヨーヨーのエントリープラ

ややふわふわした操作性だったK1(マイナーチェンジ版)よりもさらに遊びやすく、シンプルな構造になったD2。入門用の決定版とまではいかずとも、購入候補には十分入れられるだけの性能を持っています。



愛用のアンプの写真をキャップにしたD2。

ボールベアリング内蔵のバタフライ型としては最安価の部類なのでティーチング用に数を揃えたい人にもおすすめです爆  笑


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株式会社そろはむ様ご提供品レビュー第3弾!STEP1、STEP2、STEP3よりもさらに初心者向け(幼児向け)ヨーヨーのご紹介です。

ころころ 木のヨーヨー



仕様

直径:約58mm
幅:約52mm
重量:約70g
※全て公表値



実機紹介



コマをふたつ合わせたようなルックス。



肉厚のフラットリムでラウンドはアクセルまでなだらかに続いている。



名作木製固定軸ノージャイブとの比較。



直径よりも幅のボリューム差が大きい。


製品特徴

ショップページでは次の5つが特徴として紹介されています。

①ころころ転がして手に戻せる
フラットリムのためヨーヨーを床に置いてストリングを巻き取る「犬の散歩巻き」が可能です。

②紐がヨーヨー用!
ストリングはシングルループで掛けられており、安価な固定軸や民芸品のヨーヨーにありがちな接着型ではありません。
これによって自然なプレイフィーリングとスリープ能力が維持されています。

③高い安全性
コットンとポリエステルを半分ずつ混紡したスリック(50/50)ストリングが採用されています。
100%コットンよりも耐久性が高くポリエステルよりも切断しやすい素材を採用することで短時間での消耗を防ぎつつ、指を巻き込んだ際にストリングが切れず重篤な怪我につながる事故も防いでいます。

④重さ
木製ヨーヨーとしてかなり重量級なモデルです。この重さによってグラビティプルの戻りを維持しています(グラビティプル適性について詳しくはSTEP2の記事を参照)

⑤大人が使っても楽しい
これまでにないコンセプトの木製固定軸のため大人のヨーヨープレイヤーにとっても遊びの幅が広いものになっています。


使用感レポート

上記特徴と合わせて解説していきます。

まず犬の散歩巻きについて。ヨーヨー経験者にとって当たり前である「ストリングを巻く」行為も、未経験者にはそれなりに難しいポイントです。

未経験者は「ストリングを押さえた状態で数回巻いてから本巻きする」ということを知りませんし、図解したり教えてあげても強く巻きすぎてストリングが噛んでしまうことがあります。

このようなトラブルを防いでくれるのが犬の散歩巻きです。ヨーヨーを床に置き、そのまま引っ張って転がすと程よい巻き加減でストリングが軸に巻かれていきます。

見た目の可愛らしさと「逆犬の散歩」というおもしろ要素は子ども受けも良く、これを教えてあげると失敗後の巻取りがひとつの「遊び」となり、イベント中のモチベーション維持にも役立ちます。

ころころ木のヨーヨー(以下本機)は広い幅とフラットリムによって転がしやすくなっているため安定した犬の散歩巻きが可能です。


次にグラビディプル適性について。70gの重量はグラビティプルを手元まで戻すのに足る勢いをしっかりと付けてくれるのですが、シングルループのままだとスリープになりやすく、グラビティプルが上手くいかないことがあります。

その理由はボディ形状にあります。レスポンスレスの固定軸の場合、ヨーヨーの戻りは軸とストリングの摩擦力、ギャップ幅、そしてボディ(ギャップ)表面とストリングの摩擦力に依存します。

本機はローエッジ形状なのでボディとストリングの摩擦による戻りが期待できないのです。ギャップの広さも影響を及ぼしています。

なぜそのような形状にしたのか。見た目から察するにコマのボディを流用したか、コマのエッセンスを取り入れたかのどちらかだと思いますが、本機のコンセプトを維持しつつボディ摩擦を優先してハイエッジで作ってしまうと別のデメリットが生じてしまうんです。

それは「グリップ感の悪化」です。大径かつ円柱に近い形状のヨーヨーは握りにくく、さらに投げ出しも難しくなります。

あまり知られていませんがバタフライ型ヨーヨーには中指が中心に来るというメリットがあります。

 

傾斜部分にすっぽりと収まった中指は「まっすぐ投げ出すガイド」の役目を果たすため、オールラウンド型で上手くスローできない子にバタフライ側を渡すと、それまでの苦労が嘘だったかのようにキレイなスローになることがあります。

円柱に近くなればなるほど手のひら全体を転がるようにして投げ出すことになり、この「ガイド」を感じることもできなくなるため余計な軌道ズレが発生します。

本機はローエッジだからこそ大径でありながら握りやすく、かつ投げ出しガイドの機能、スリープ中の傾きにくさも維持できているのです。


戻りを強くしたい場合はショップページに書いてある通り2~3重巻きにしてからプレイしましょう。多重巻きにすれば仕様由来のグラビディプル適性が存分に発揮されます。



小さいお子さんに与える際は2重巻きにした状態で渡してあげてください。



そして安全性について。強く投げすぎたヨーヨーはキャッチの際に指にダメージを与えることがあります。

 

コットンストリングならある程度のところで「ストリングブレイク」が起こりますが、引張強度が高い化繊ストリングだとそうはいきません。ついた勢いを余すこと無くダメージにつなげてしまいます。ではコットンこそが最適かというと今度は軸側の耐久性が問題になってきます。

 

ストリングブレイクができ、コットンよりも耐久性が高いストリングとなると50/50以外に選択肢はありません。

しかしながら50/50は特殊な素材なのでヨーヨーに縁のある会社でないと採用されません。標準ストリングとして50/50が採用されているのは競技ヨーヨー関連企業ならではの安全対策といえます。


経験者目線での評価

本機はヨーヨー経験者が使っても楽しいヨーヨーです。このレベルのボリューム感があるヨーヨーはなかなか珍しいですし、一般的なヨーヨーで行われているブレ対策などを度外視しているため普通の木製固定軸とはまた違った迫力を味わうことが出来るでしょう。

ベテランプレイヤーにはお馴染みのロウメンテをして2重巻きすればクイックな戻りと数秒のスリープが両立できるヨーヨーにもなります。

ローエッジのためストール系の固定軸技はややふらつきます。それを逆手に取ってショックマウント訓練用にしても面白いと思います。


規格外の新定番

実は本機が発売する前に僕も同様のコンセプトを持つヨーヨーを自作していたことがあります。



ちょうど木製のベアリングこまを模索していた頃ですね。

  

ヨーヨーは元々こまを源流に持つおもちゃなので突飛なアイデアではないのですが、それはそれとして、まさかきちんとした製品としてこの手のものを制作し、ターゲットを絞って提案するメーカーが現れるとは思っていなかったので驚きました。さすがです。



不思議なもので木のアイテムというのは人に親しみや安心感を与えてくれます。それは幼児向け木製玩具の多さからも伺えます。

本機は規格外の仕様でありながらそういった親しみを感じることが出来る新定番とも呼べるヨーヨーです。ぜひ手にとって遊んでみてください!


ころころ木のヨーヨー販売ページ


 


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僕はこれまでに数えきれない程の数のヨーヨーを手にし、時にはレビューを書いてきました。

レビューコンテストで賞を頂いたり、メーカーの方から直接オファーを頂いたり、ブログをチェックされていたメーカーの方が公式フェイスブックで海外に向けて紹介して下さったこともあります。スキルトイのデザインや企画にアドバイスを求められたり、テスターを任されることもありました。

今回はそういった来歴を持つ立場からヨーヨーレビューについてお話します。


ヨーヨーのレビューは参考になるか

はっきり言ってこれは人によりけりです。特にフィーリングの部分。なぜならヨーヨーが持つ「フィーリング」の感じ方には個人差があるからです。

例えば文房具のペン。ペンにも色々なデザインの製品が存在します。形状、素材、重量。コストや設計思想によってその仕様は千差万別です。

単純に太くて重いペンを「どっしりして書きやすい」「太くて持ちやすい」と感じる人もいるでしょう。

逆に「重くて筆が走らない」「太くて持ちにくい」と感じる人もいるでしょう。

重心をグリップ側に寄せたペンも「地に足がつく感じで良い」と感じる人もいれば「ノックボタン側がスカスカして落ち着かない」と感じる人もいます。

これらは字のうまさとは無関係で、どの方向・どの要素に対しアンテナが働くかによって差が生まれます。

デザイナーはそれぞれが持つ知識と経験からどのような設計をするとどのような効果が生まれるかを把握しており、それを元に製品をデザインします。しかしながら全てのユーザーにそれがそのまま反映されるとは限らないのです。

ヨーヨーも、狙ったフィーリングになるように重量配分や形状を決めてもプレイヤーがその通りに感じ取ってくれるとは限りません。上手い人ほどつぶさにフィーリングを感じ取れるとは限りません。

そしてそれはレビュアーも同じです。設計者の意図と違うことを書いていたり、大方の人と違う感想を持つ可能性は否定できません。レビューだけを頼りにしてヨーヨーを買ってもあなたがそのレビュアーと同じ感想を持つかどうかは蓋を開けてみるまでわからないのです。


レビューを続ける理由

ではなぜレビューを続けているのか。その一番の理由はヨーヨー選びをする際の判断基準を養う糧にして欲しいという思いからです。

僕はヨーヨーの他にギターやベース、ウクレレなどを嗜んでいますが、どのアイテムにも「始めは好きな見た目で選ぶといい」というアドバイスが存在します。

これは一理あるもので、見た目が自分の好みに合っていると愛着が湧き、モチベーションにも無視できないほどの良い影響が与えられます。

問題はそのままの調子でヨーヨー歴を積み、適当な購入を繰り返しては期待にそぐわなかったと落胆する状況につながってしまうことです。

フィーリングの感じ方に個人差はあれど、それでもある程度の方向性があります。仕様には適した使用法や対象というものが存在します。

ある程度の知識があるプレイヤーには信じられないことかもしれませんが、パッドが出っ張っている引き戻しヨーヨーを買って「戻りが強すぎてバインドに向かない」と評する経験者もいます。

ラバーウイングの4Aヨーヨーにはぶつかった対象を傷つけにくいという優れた特性がありますが、それを全く考慮せず「落としたら遠くに転がっていくダメ機種」と評する人もいます。

仕様に無関心でいるとそれくらいヨーヨー購入が適当になり、時に不要な悪評をばらまいてしまうことになりかねないのです。

限られた予算の中で出来るだけ損をしない買い方をするために。真っ当な評価を下せるように。

ヨーヨーの仕様の中で着目すべきポイント、形状から得られるフィーリングの方向性、メリットとデメリットを紹介し、ヨーヨーには様々な特性があり判断基準となる要素も多分にあることを知ってもらいたい。

その一例として僕はレビューを書き続けています。識者として認められたいわけでも、常に小難しい言葉でヨーヨーを評価する人になれと言っているわけでもありません。

それまでボディ幅=ストリングが乗る範囲だと思っていた人が僕のレビューで有効幅の存在を知り、判断基準が変わったというコメントを頂いたこともあります。そういう気づきを得るきっかけになってくれたらいいな、というのが最大の原動力なのです。


「見た目で選べ」に潜む落とし穴

見た目で選ぶことのメリットは前述の通りですが、経験者がそれを口にする場合、ふたつのパターンが存在します。

・相談者が挙げた購入候補に問題がなく、どれを選んでも練習に悪影響がない、または大きな性能差がないと判断した上での「見た目で選べ」

・購入者の行く末に全く無関心、または自身の無知無関心による「見た目で選べ」

です。

安全面の確保を真剣に考え「できるだけ怪我しにくいヨーヨーが欲しい」という人に対して「どんなヨーヨーでも怪我をするときはするんだからなんだっていいよ。見た目で決めて」と答えるのはあまりにナンセンスです。

軽量で形状が鋭くなく、ある程度衝撃を吸収する素材がいい。相談を受け、応じる気になったのであればそれくらいのことは言うべきでしょう。

楽器ならば「音が小さいものがいい」という人に「エレキギターはみんな小さいよ」などと言わず「ボディに音が共鳴する空洞部分が無いギターがいいよ」と言う方が適切です。

あっさりとした言葉、きっぷのいい調子は受け入れやすいものですが、それをそのまま受け取るのはリスクがあります。

「見た目で選べ」という言葉は発する側も受け取る側もそこに含まれるものをよく考える必要があるのです。

また誰に聞かれるでもなく「自分は見た目で選んでるよ」と言っている人は各種仕様を理解し取捨選択した上で好みに合う見た目のものを選んでいたり、性能は二の次、見た目重視で選んでも習得済みのトリックならある程度プレイできる実力を備えていたり、そのヨーヨーに任せるべきトリックを知っている場合があります。

僕が旧式のヨーヨーやハイエッジのヨーヨーで不満を漏らさず遊べているのはエッジコントロール技術をある程度持っていること、回らないヨーヨーにまで強い回転力が求められるトリックを任せていないことがその理由です。


まとめ

ショップレビューや個人レビューはあくまで感想のひとつに過ぎません。憧れのプレイヤーやプロプレイヤーが正解を言っているとは限りません。

アドバイスに応じてくれた人があなたの相談を理解し、また分析する力を持っているとは限らず、的はずれな返答をしている可能性もあります。僕だってそのひとりかもしれません。

結局は実際に手にしてみるしかないのです。

その前提としてヨーヨーを選択するためにはどのような知識を得ればいいか、どこを見ればいいか、どのような方向性があるかを学び、知識を養う糧としてレビューを参考にしたり、人に相談するのがよいと思います。

そうして経験を積み、自分が望むものを高確率で手にできる知識、どんなヨーヨーでも恙無くプレイできる技術を身につけるとあなたも相談を受ける側、「見た目で選ぶ」側のひとりになります。自分が本当に望むヨーヨーを最短距離で見つけることもできるようになるでしょう。

 

 

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