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ALTERNATIVE SPIN

元東日本ヨーヨーチャンピオンのブログ。スキルトイのレビューや楽器ネタを書いています。レビューのご依頼はスキルトイ情報サイトZESTのフォームからお願いします。

 

 

おじさん
 

やあみんな、元東日本3Aチャンピオン・元ハイパーヨーヨーデモンストレーター・現ヨーヨー設計おじさんだ。

今回は2024年7月20日発売のハイパーヨーヨーアクセル「アクセルオリジン」ヨーヨー未経験者・初心者向けにレビューしていくよ。

 

 

 

 

さかな
 

急に肩書き書くじゃん?

 

おじさん
 

た、たまには箔をつけた方がいいかと思って…それじゃさっそく始めよう。ちいさいお子さんは大人の人と一緒に読んでね。

 

 

  ハイパーヨーヨーの歴史

 

おじさん
 

まずはハイパーヨーヨーについて軽く触れておこうか。

「ハイパーヨーヨー」は株式会社バンダイが展開する大ヒット玩具シリーズのひとつ。最初に発売されたのは1997年。

 

その後は2003年、2010年と期間をおいて新規ラインナップで展開され、2024年は第4期にあたる。

 

第1期は複雑なトリック(技)が可能な海外製ヨーヨーをほぼそのまま輸入販売し、日本におけるヨーヨー文化の爆発的な発展に寄与した。これがなかったら現代のヨーヨー業界はここまで発展してなかった、まさに歴史的なできごとだよ。

 

 

 
 

 

 

 

さかな
 

海外のスタープレイヤーが、海外製のクールなトイを、音楽に合わせてカッコよくプレイする…こどもが夢中にならないはずがないってね。バンダイらしいホビー要素を盛り込んだ「ハイパードラゴン」やドイツ製の高級機「ハイパーバイパー」みたいな選択肢もあってカラフルだったなあ。

 

おじさん
 

成人式のとき学校行事で埋めたタイムカプセルを掘り起こしに行ったんだけどさ、未来の自分あてに「まだヨーヨー続けてるか?」って書いた手紙が入ってたんだよ。余裕で遊んでたどころか今や27年目っていう。すごいおもちゃだよ、ヨーヨーは。

…続きまして。「流行りが終わったもの」というイメージが残る中で始まった第2期はよりポップなデザインのヨーヨーを展開。イベントの規模も競技性もひかえめだったけど超名作ヨーヨー「フリーハンド」が復刻されたり次世代の現役選手がパフォーマンスに登場したりと見逃せない出来事もあった。

 
 

 

 

さかな
 

おじさんがデモンストレーターとして参加したのも第2期だね。

 

おじさん
 

デパートとかでさあ、子どもたちの前に立ってヨーヨーをやるのはホントに素晴らしい体験だった。ああ「ハイパーヨーヨーのおにいさん」になれたんだなって。

んで少し間をあけて始まったのが第3期。従来のハイパーヨーヨーを遥かに凌ぐ性能のヨーヨー、世界トップレベルのプレイヤーによって展開された第3期は予想以上の盛り上がりを見せた。ビギナーにやさしいイベントやコンテストが開催されたのも大きいね。  

 

 

 

さかな
 

ハイパードラゴンの遺伝子を受け継ぐ「ハイパークラスター」みたいなホビーヨーヨーがラインナップされている一方、回転力を高める金属ウエイトを搭載したヨーヨーやフルメタルヨーヨーなんかもラインナップされたんだよね。2024年目線でも普通に使える機種が多い、現代ヨーヨーとの境界が薄い時代だ。

 

 

おじさん
 

いまや世界にはたくさんのヨーヨー、コンテスト、コミュニティ、プレイヤーが存在する。

ハイパーヨーヨーはあくまでそのひとつでしかないけど日本の子どもたちにヨーヨーを広め、新しい趣味のスタートを力強く支えてくれるかけがえのない存在だね。また復活してくれて本当に嬉しいよ。

 

 

  ハイパーヨーヨーアクセル「アクセルオリジン」

 

おじさん
 

さあいよいよハイパーヨーヨーアクセル「アクセルオリジン」の紹介だ。通販サイトで予約しつつ、ちゃんと地元の玩具売場でも買ってきたぜ。

 

 

 

さかな
 

なんかスマホケースみたいなパッケージだね。おしゃれ~。

 
 
 

 

おじさん
 

昔ながらのブリスターとはまた違う魅力があるよね。

ボディシェイプはいわゆる「ラッセル型」とよばれるタイプ。現代ちびっこ達のおじいちゃんおばあちゃんが子どもだった頃からある形状だね。

 

 

 

左右のボディにはそれぞれ異なるロゴがプリントされてる上、片方はアクセルディスク(キャップ)とあわせて2層プリントという豪華仕様だ。

 
 

 

さかな
 

ボディをひねって分解すると…おお、ボールベアリング(軸受け)が搭載されてる!

 

 

おじさん
 

アクセルオリジンには左右のディスクとボディ中央、合計3個のボールベアリングが搭載されている。これで約2000円ってけっこうすごいよ。

 

ボールベアリング仕様のおかげで「ロング・スリーパー(空転)」はもちろん「ブランコ」や「ウォーク・ザ・ドッグ(犬の散歩)」あたりは余裕で出来る。

 

「グラビティ・プル(上げ下げ)」「スロー・ダウン(下投げ)」「フォワード・パス(前投げ)」「アラウンド・ザ・ワールド(世界一周)」への適性も申し分なし。

 

「ヨーヨーあそびをするためのヨーヨー」として十分な性能だと思うよ。

 
 

さかな
 

ねえ元選手、ちょっとなんかやってみせてよ。

 

おじさん
 

(馬鹿にされてる…?)よしきた、それじゃ有名な「ブランコ」とか「トラピーズ」をやってみようか。

 
 

 
 

さかな
 

?!ちょっと待って、おじさんいまヨーヨーを掴んだまま回し始めてなかった?

おじさん
 

それがハイパーヨーヨーアクセルの目玉機能「アクセルシステム」だ!

「アクセルディスク」と「ボディ」が独立して回転するのでヨーヨー未経験の人でも回転をかけることができるし、普通のヨーヨーでは難しい特殊なトリックもできる。第3期で登場した「ハブスタック」という機構を応用したシステムだね。

 

アクセルシステムを活用するトリックは「アクセルトリック」と呼ばれる。各トリックのやり方はハイパーヨーヨーオフィシャルサイトで公開されてるからぜひチェックしてくれ。

 

 

 
 

さかな
 

ディスク中央がくぼんでたのはこのためかぁ。アクセルシステムがあれば誰でも簡単にヨーヨーあそびの楽しさを体験できそうだね。

 

 

おじさん
 

そうだね。ギミックを搭載しているぶん「ループ・ザ・ループ(大車輪)」のようなクイックな戻りが求められるトリックには不向きだし、すでに色々なヨーヨーを知っている人には物足りない部分もあるかと思うけど、なんとなくヨーヨーを始める人には面白い選択肢になるんじゃないかな。

ヨーヨーってなにも難しいことをしなきゃいけないオモチャではないからさ、ハイパーヨーヨーアクセルに出来る範囲のトリックだけ楽しむのもアリアリのアリ。

 
 
 
 

さかな
 

交換用ストリングはけっこう高め(600円)だけどこのヨーヨーならそこまで消耗しないだろうし、本体と一緒に買えばしばらく遊んでいけそうだね。

 

ちなみに…ヨーヨー経験者的に伝えておきたいコツとかある?

 

 

おじさん
 

前述の通りアクセルオリジンはアクセルディスクとボディが独立して回るのでディスクだけを掴んでスローすると力が逃げてしまいやすい。

 

「スロートリック」「ストリングトリック」「ルーピングトリック」を行う場合は…

 
 
 
 

おじさん
 

このようにボディをしっかり掴んでスローしよう。ちょっとしたコトだけど力の伝わり方がだいぶ変わるはずだよ。

 

あとは…ストリングの「ヨリ」にも注意しよう。ストリングは糸をねじって作る「撚紐」なので遊んでいるうちにヨリがキツくなったりユルくなったりする。

 

なんかおかしいな?と思ったときは、

 
 
 
 
 

おじさん
 

こんな感じでヨーヨーを垂らして横回転しなくなるまで待とう。こうすればヨリがニュートラルに戻って遊びやすくなるよ。

 

さかな
 

みんなもコンディションチェックを怠らずに遊んでね!