マジックヨーヨー「T5 Plus」:ヨーヨーレビュー | ALTERNATIVE SPIN

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元東日本ヨーヨーチャンピオンのブログ。スキルトイのレビューや楽器ネタを書いています。レビューのご依頼はスキルトイ情報サイトZESTのフォームからお願いします。

つい先日のこと。日課であるAmazon巡りをしているとこんなヨーヨーが目に入りました。

 

 

T5の新色…?

 

なんだこのデザインは…ボーイズホビー的というか、男児シューズ的というか…

 

男児歴30年越えのベテランとして買わずにはいられません。迷わずポチり。

というわけで今回はこの新デザインをお供に改めて「T5」をレビューしてみようと思います。

 

 

 

T5(ティーファイブ)




T5はマジックヨーヨーを代表するフルメタルヨーヨーのひとつです。発売は2009年。

トレンドを取り入れた仕様と実用に耐える品質を持ち合わせた上、2500円というプラヨー並の価格で発売されたT5は多くのプレイヤーに愛される大ベストセラーとなりました。

かく言う僕もT5の大ファン。今も定期的にメンテして使っています。

 

 

 

T5 Plusという存在



T5はOEM商品の素体として多用されているヨーヨーでもあります。マジックヨーヨー的にはそちらの方がメインなのかもしれません。

よく見かけるのは専門店でも販売されていた水色、赤、紫の3色。

 



国内のT5ユーザーはそれら3色のどれかを使っている人がほとんどだと思います。あとはWYYC限定版くらいでしょうか。

海外に目を向けるとバリエーションは一気に増加します。

ロゴはまず数え切れません。企業名を刻印したものもあればフェイスだけ無地にしたもの、特殊デザインなど実に様々。

カラーはゴールド、シルバー、ブラック、濃いブルー、グリーン、スプラッシュあたりを目にしたことがあります。サンドブラストのモデルもあります。

そんなOEM製品の中で散見されるのが「T5 Plus」という名称。

商品画像にだけ書かれていたり、商品説明文にだけ書かれていたりと表記が安定しない。

今回購入した個体は商品画像にだけPlusの文字があるパターン。

Plusとは何なのか。無印T5となにか違いがあるのか。実際に計測して比べてみました。

 

※あくまで今回購入したT5 Plusの数値です。Plus表記のあるT5すべてがこの仕様とは限りません。

赤文字:T5 Plus
青文字:以前に購入したT5

重量

65.7g68.0g

 

直径

54.4mm54.4mm

 

39.0mm39.5mm

 

 

レスポンス

14.4x19.0mm(YYFスリム互換) : 14.4x20.0(マジックヨーヨーサイズ)

 

ベアリング

サイズC曲面加工ベアリング

面取なし面取あり

アクセル

M4x10mmM4x10mm

 

レスポンスがYYFスリム互換になり、ベアリングもより精度の高いものに変更されました。順当なアップデートという感じですね。

 

幅と重量もそれなりに変更されているようですが…これが意図的な変更なのか個体差なのかは判断しかねます。

 

なぜかと言うと、T5はこの辺りの数値がバラバラだからです。

 

試しに我が家のT5を計測してみると…

 

パープルは幅39.5mm重量68.0gと幅39.2mm重量65.0g。

 

レッドは幅39.5mm重量68.0gが2個体。

 

ブルーは幅39.5mm重量68.0gが2個体と幅39.5mm重量66.3g。

 

※ベアリングとパッドはすべて同じものにして計測。

※直径はすべて同数値(54.4mm)

 

個体差なのか、ロット差なのか、はたまた模造品をつかまされたか。ミステリーです。

 

リムも、

 

 

曲面の境目がはっきりしているものと、

 

 

なだらかなものがあり、握り心地に差が生じます。

 

 

Plusはそれらの中間くらいの感じです。

 

 

ちなみに本品は2019年版のパッケージに入っていて、

 

 

シリアルナンバーによる真贋判定も真でした。よかった。

 

 

 

使用感レポート

奇を衒ったところのない形状の通り、とても無難な振り心地です。

65.7gの重量は軽快な操作感を生み、肉厚のリムはトリックを完成させるのに十分な回転力を生み出します。

 

特定のムーブで重さや詰まりを感じることもありません。実にプレーン&クリーン。ベアリングの質が向上したのも淀みの無さに影響していると思います。

やや高めと評されることが多かったエッジ高も多様化の進んだ現時点では素直に受け入れられるでしょう。適度に傾きにくく、投げブレも治りやすい、よい高さです。

9割越えの有効幅でマウント成功率も上々。レスポンスがYYFスリムになったことでバインドのかかりもマイルドになりました。

 

オリジナルT5自体が2019年現在でも十分通用する性能なのに、Plusは仕様面でさらに磨きが掛かった。

 

初めてのフルメタルとしても、お出かけ用メタルとしてもお勧めできる高コスパのヨーヨーです。

 

 

 

リブートが始まっている?

T5 Plusをポチった後で気づいたのですが、N11にも新しいカラバリが登場していました。

 

 

かっこいい…宇宙感あふれるカラーリングです。

 

もしかして初期マジックヨーヨーのリブートが始まっていたりするのでしょうか?

 

初期マジックヨーヨーには競技ヨーヨー然とした性能のものから少し頼りなくも魅力的なものまで様々なモデルがラインナップされています。

 

薄すぎたりムラがあったアルマイトを美しく替え、ロゴも華やかにすれば今でも売れると思います。個人的には「マジストレート」の新色が欲しい。本当に欲しい。マジストレート大好きなんです。

 

マジックヨーヨーファンの皆さん、今後の動向に注目していきましょう。