それから毎日、二人は最高に楽しい日々を過ごしていた。
次の日は遊覧船に乗って海の上でデート。
美しく静かな自然のなかで二人だけで一日中過ごした日もあった。
「ベジータってよ 意外とこういうとこ好きだよな」
「意外か?」
「まぁ… 昔はおめえ結構荒かったっていうかなんていうか…」
「フンッ だからこそ… かもしれんぞ?」
「??」
「もし… もしもきさまがほかの女のもとへ行こうとしたら
そいつに盗られる前にオレはきさまをあの山に連れて、いく…」
「? あの山がどうかしたんか??」
「いやなんでもない …言ってみたかっただけだ
…もし本当にそんなことがあっても きさまの選んだ道なら喜んで送り出してやるさ」
「ふ~ん でもオラがおめえから離れるわけねえだろ」
「…そうだな オレ以上の女などこの世に存在するはずがない」
「そういうことだ!! ベジータ以上の女…っておめえ自分で自分のこと女って…」
「構わんさ きさまとこうして過ごせるなら別に」
「……///// ベジータ!!!!!」
Chu💕
その後は近くにある子宝に恵まれる杉を見に行ったり……
「…いや ここはどう考えてもおかしいだろ」
「なんでだ?」
「オレに子供が生めると思うか?」
「ブルマに頼めば何とかなるんじゃねえか??」
「…… そんなこと頼めるかっ!!!!!」
「でもオラおめえとの子が欲しいぞ…」
「……オレもいらんとはいっていない…////」
わさびスイーツを食べてみたり
「……普通にうまいな さっぱりした後味がオレ好みだ」
「いや わさびアイスクリームはねえよ」
「食ってみるか??」
「…… ベジータの食べかけか…… もらう……」
「!!!!! うめえぞ!!! じゃあこっちのわさび団子も挑戦してみっか!!!」
ループ橋に沿って飛んでみたり
温泉巡りをしてみたり、楽しい日を過ごしていた。
ほかには確か…海水浴や遊園地に行った日もあったはず。
そして夜は毎日のように温泉につかり、愛し合っていた。
だがそんな楽しい日々が過ぎるのはいつだって早いもの。
気づくともう最後の夜になっていた。
「あっという間の一週間だったな」
「あぁ… もう明日で終わりか…… …なあカカロット」
「どうした??」
「明日、どうしても行きたい場所がある いいか?」
「もちろんだ!! オラどこへだってついてくぞ!!」
「そうか…」
また二人は求め合い、愛し合い、夜は更けていった…
「カカロット 朝だぞ!!」
また今日もベジータが起こしてくれた。
今日で最後の幸せな朝だ。
目を開けると目の前にはベジータがいた。
「あれ? 今日はスカートじゃねえんか??」
「残念か?」
「ちょっとな… 似合ってっけどやっぱスカート姿がみてえ」
「仕方ないだろ 今日やることはとてもスカートじゃできん。
…それにパーカーを脱げばスカートくらいレアな姿が見れるぜ?」
「じゃあ脱いでみてくれよ!!」
「目的地に着いてからのお楽しみだ」
いつものように朝食を終え、身支度を整えてホテルをチェックアウトした。
「目を瞑っていろ、今日はオレが連れて行く」
「わかった!!」
ベジータは悟空を背負ってその’目的の場所’へ向かった。
「カカロット 目を開けていいぞ」
「?!!」
目を開けるとそこには、見たことのある風景が広がっていた。
「…精神と時の部屋?!」
「ああ ここならあと一日でも一年に増える」
「おめえそんなにオラといてえんか!! うれしいぞ!!!!」
抱き付こうとする悟空を静止してベジータが話を続ける。
「フン… まあな。 だがそれだけじゃない。
どうしてもここでしかできないことがあるんだ。」
そういうとベジータは突然悟空に殴り掛かった。
「べ… ベジータ?!!」
意外な行動に動揺する悟空。
その間も絶え間なくベジータの連続攻撃が飛んでくる。
なんとか態勢を整え必死で攻撃を避け続け
しばらくするとベジータが地面へ降りた。
「突然どうしちまったんだ?!」
「オレたちは戦闘民族だからな…」
「だから……??」
「だからオレは敵として殺し合うのではなく
戦えるようになった今もう一度きさまと戦いたい」
悟空が笑った
「オラも戦うのは大好きだ!!! じゃあ一年、たっぷり戦おうな!!」
「ああ!!」
そしてベジータは、パーカーを脱ぎ捨てた。
「あぁぁぁっ!!!!! 亀仙流の道着~~!!!」
なんとベジータは、亀仙流の道着のようなTシャツを着ていたのだ。
「そんな服着てるおめえが見られる日が来るなんて思ってなかったぞ!!
それにしてもおめえってホントなんでも似合うんだな!!!」
「カカロット きさまの分もある……」
お揃いのTシャツを渡すベジータ
「お!! お揃いか~~!! なんか昔を思い出すぞ!!」
悟空が着替え終わるとまた戦いが始まった。
~Fin~