2月23日 恵比寿にあるビルの6階はにぎやかな声に包まれていました。
その理由は…
野菜ソムリエコミュニティーTOKYOの講座が開催されていたからです。
満席以上となった今回の講座。
テーマは
「高知なすを知ろう!~なすジャムとなすのミニ講座」
このお知らせが届いてすぐに目に留まったのが、“なすジャム”
聞いてはいたけれど、目にしたことのなかった、あの なすジャム。
それに会える!とすぐに申し込みをして、
ワクワク感たっぷりで当日を迎えました。
当日は、なすの下ごしらえなどのお手伝い。
たくさんのなすと触れ合い、指が紫色に染まったり、
棘がささったり…と、まずは触感を楽しみました。
そして、夕暮れの恵比寿の街が夜景へと変わった19時。
いよいよ講座のスタート。
開始5分前には皆さんも着席済み。
その日の講座への期待感もそんなところに表れていました。
この講座の講師は
高知野菜サポーター 野菜ソムリエ 鈴木規世枝さん
高知野菜サポーター 野菜ソムリエ 上原恭子さん
そして、スペシャルゲストとして
高知県農業振興部 流通支援課兼東京事務所
小松秀雄様が がご出席くださいました。
まず最初に、鈴木さんから
・高知県農業の取り組み
・ナスのあれこれ
のお話を伺いました。
なすの栽培・栄養面・歴史・新品種など多岐にわたる内容。
「へぇ~」と何度口に出したかわかりません。
メモを取るのが追いつかないほど、情報満載でした。
特に印象的だったのが、高知県では促成栽培のため
なすの旬が11月から6月。
そのために、重油を大量に使用。
そのことを強く意識して、環境保全に力をいれている…という内容でした。
これだけ、機械化が進み、生物・化学の進歩も目覚ましい中、
ミツバチが
高知県のナスやトマト栽培に不可欠な存在であることも驚きでした。
また、“エコ”“リサイクル”の精神は
今、話題の「新聞エコバック」をとても早い段階から生み出していました。
こちらがそのエコバック↓
私も今度挑戦してみます。
そして、新品種の「土佐鷹」
大河ドラマ・龍馬伝で大いに沸いた高知県ですが、
次は「土佐鷹」が大きな話題を作っていくのでしょうか…。
試験場で新品種を作って完成!ではなく、
生産者さんに試しに2~3年栽培してもらい、話を聞いてから、
正式に新品種の栽培を稼働させていくのだそうです。
高知県の風土・人に合わせた品種を作り、
さらに生活者から求められる「ナス」を追求して努力した結果、
「土佐鷹」が誕生。
小松さまが
「農家の取り組みや思い入れを伝えたい」としてお見えになった、
その思い、しっかりと私たちに届きました。
頭を使って、だいぶお腹が空いてきた頃。
なすジャムの調理デモが始まりました。
レンジで作る方法と鍋で煮る方法。
この2通りを教えてもらいました。
加熱方法の違いからジャムの色・ツヤが違う!
そんな話から発展して…
「品種」「収穫時間」「季節」「栽培場所」によって
アントシアニン系色素の含有量が異なり、
なすジャムに違いがでる!
こんな話にまで及びました。
かなり、マニアック。
これって野菜ソムリエ的視点というのでしょうか…?
当然、なすジャムだけで終わらないのが上原さんの調理デモ。
今回は食べ比べに合わせて
・3種のディップ
・蒸しなすをさらに美味しく食べる一品
の紹介もありました。
「蒸」を美味しく仕上げるちょっとした秘密。
「ナスを蒸す時に“水塩”をふりかけるといいんですよ☆」
このワンポイントアドバイス。
みなさん一斉にレシピの空欄にペンを走らせていました。
もちろん、私も…です。
いよいよお腹の虫が我慢できなくなってきた時間。
待ちに待った試食タイム。
最初に写真を撮ったり、
香りを嗅いだり、
お皿を持ち上げて色艶を比べたり。
私が最も驚いたのが
「色」 と 「食感」
私の乏しい想像力では黒ずんだ色のジャムのイメージでした。
実際には、皮つきなので、アントシアニン系色素とレモン汁が反応して、
それはそれはきれいな「赤紫」
つややかに輝いていて、ビックリしました。
また、皮つきなのでしっかりとした歯ごたえがあるジャムに
これが、あの「なすジャム」だったのね…と
思わずしみじみとしてしまいました。
そのジャムを巡って、
「マフィンに」「ベーグルに」「タルトに」「ソースに」
「ワインに合う」「チーズに合う」 などと言葉が飛び交い、
なすジャムの発展系を考えるところに、
またまた野菜ソムリエさんらしさを感じました。
そのあとはナスの食べ比べ。
現在の高知なすのエース「竜馬」と新品種の「土佐鷹」です。
最初は生。
次は蒸しなす
こちらは3種のディップ付き。
・ショウガ(高知の特産!)と味噌を合わせたディップ
・ハーブ(今回は大葉)とマヨネーズを合わせた濃厚ディップ
・干蝦とオイスターソースを組み合わせた香り高いソース
どれもこれもナスによく馴染みます。
そして、蒸しなすのたたき風。
高知県と言えば…カツオのたたきです。
そのたたきをイメージして作られた一品。
なまり節と上原さん特製ポン酢。
これには、
「日本酒が合うよね」なんて声も聞こえてきました。
食べ比べをしているのか、どうなのか…というくらいの勢いで
お皿の上のなすが次々となくなっていきました。
*事務局より
大橋さんが
大量のナスをルクエで蒸してくれたのですが
あっと言う間になくなってしまいまいした
お腹が膨れて、一段落したところで
高知県出身の野菜ソムリエ・小林真知さんから
“お母さんのお得意なすレシピ”の紹介。
なす+油+味噌の組み合わせがポイント!のようです。
その後、質問タイム第2弾。
かなりつっこんだ質問まで飛び出す中、
小松さんが丁寧にお答えくださいました。
そして、コミュニティーの講座ならでは…の
参加者 + スタッフの方 全員の自己紹介。
そうして、あっという間の2時間がお開きとなりました。
帰りにはすぐになすジャムを作るのが実践可能なように…と
4本セットのなすやししとう、土佐分担、生姜、とずっしりとした
お土産袋までつきました。
ありがとうございました!!
今後、
*トンボマークのついた「エコシステム栽培」
*高知県の農業をデザイン化した「高知県園芸連」マーク
の青果物に敏感に反応する人が増えることでしょう。
今回の高知なすの講座を受けて・・・
小松さまが
「生産者は栽培したものがどこでどう流れて、
どう食べられているのかを とても気にしている」 とおっしゃった言葉に
生産者と生活者の架け橋としての
野菜ソムリエの役割の重要性を再認識しました。
また、
高知野菜サポーターでもあり
コミュニティーTOKYO・代表黒川和江さんの
「コミュニティーの活動は
みんなで作り上げているものなので、勉強しにくるだけでなく
いろいろなことをやってみようという意識をもって」というお話に、
自分の野菜ソムリエとしての課題を改めて見つけられた、
とても有意義な一日となりました。
このたび、
この講座を開催されるにあたって、
コミュニティーの幹事の皆さまが
お忙しい中にもかかわらず、時間を作って、
準備に奔走されたと伺いました。
ありがとうございました。
野菜ソムリエ 大橋淑恵
*事務局より
当日参加してくださったみなさまありがとうございました
見つけられたものだけになりますが
ブログに書いてくださった記事のリンクを
貼りましたのでよろしければごらんくださいませ
レポートを書いてくださった大橋さん
YUKIKOさん
米須まなみさん
事務局上原の応援団長山下さん
コミュ代表の黒川さん
たくさんのナスとお土産用の野菜果物を提供してくださった
いつも大変お世話になっている
高知県農業振興部 流通支援課の皆様
高知県園芸連 東京事務所の皆様
お世話になりありがとうございました
野菜ソムリエコミュニティーTOKYO
事務局 上原恭子