ヨーグルトでウエストが細くなる!?~プロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクス~ | 最新科学の栄養学と医学が教える!ヴィーガン・ベジタリアンの健康の秘訣と注目トピック解説

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最近は、腸内細菌のことがやたらと取りざたされます。

 

 

 

そして、

 

プレバイオティクス

 

プロバイオティクス

 

シンバイオティクス

 

似たような言葉で何がなんだか…といった言葉が飛び交っています。

 

 

プレバイオティクス・プロバイオティクス・シンバイオティクス

 

簡単に言うと、

 

プレバイオティクス:大腸内の善玉菌を増やして、人を健康にする食品成分

 

  例)難消化性でんぷん、オリゴ糖類、水溶性食物繊維など

 

プロバイオティクス:腸内フローラのバランスを改善して、人を健康にする生きた微生物(有用菌)

 

  例)ビフィズス菌や乳酸菌、これらの菌を含むヨーグルトなど

 

シンバイオティクス:プレバイオティクスとプロバイオティクスを組み合わせた療法のこと

 

です。

 

 

830人の2型糖尿病患者を対象とした 多くの研究を総合して考えたところ、

 

プレバイオティクスやシンバイオティクスでは効果がなかったようですが、


プロバイオティクスで、ウエストが細くなったとのこと。

 

 

 

 

善玉菌を含んだサプリや乳製品などを摂ると、ウエストが細くなるかも、ということですね。

 


 

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参考文献

 

The Effect of Microbiome Therapies on Waist Circumference, a Measure of Central Obesity, in Patients with Type 2 Diabetes: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials. J Acad Nutr Diet. 2023;123(6):933-952.

 

 

 

研究課題 マイクロバイオーム療法(プロバイオティクス、プレバイオティクス、またはシンバイオティクス)は、ウエスト周囲径で測定される中心性肥満および血糖パラメーターを減少させるか?2型糖尿病患者において、血糖パラメーターと同様にウエスト周囲径で測定される中心性肥満を 2型糖尿病患者において

主な知見 830例の2型糖尿病患者を対象とした この系統的レビューでは、ある種のマイクロバイオーム療法が 有意な効果を示した。
プロバイオティクス療法では、ウエスト周囲径、HbA1c、空腹時血糖、インスリン抵抗性が減少した。
プレバイオティクス療法では、HbA1cと空腹時血糖は減少したが、空腹時インスリンは増加した。
シンバイオティクス療法のみ、空腹時インスリンの増加をもたらした。しかし
マイクロバイオーム療法の製剤(単一菌株/成分 vs. 多重菌株/成分)を考慮すると、製剤は結果に影響を及ぼさなかった。

 

<分析された研究で用いられた製剤>

プレバイオティクス:イヌリン(4~30g/日)、難消化性でんぷん(8~34g/日)、オリゴ糖(10g/日)、グルコマンナン(10g/日)、チアシード(4g/日)、ノパルサボテン(14g/日)

プロバイオティクス:乳酸菌、ビフィズス菌、酢酸菌、酪酸菌、サーモフィラス菌、サッカロマイセス・ブラウディ(酵母)、各1000000~6×100000000000 CFU/日、ヨーグルト(300g/日)

 

<要旨の結果>

15件の報告が含まれた(治療群443件、対照群387件)。
全体として、ウエスト周囲径(WC)の有意な減少が認められた(プールされた差の平均値;DM)=-0.97cm;95%信頼区間[95%CI]=-1.74~0.20;P=0.014)が、マイクロバイオーム療法の種類で層別化すると、プロバイオティクスのみがWCを有意に減少させた(DM=-0.62cm;95%CI=-1.00~-0.24;P = 0.002). 
プレバイオティクスとシンバイオティクスには効果は認められなかった。
血糖パラメーターに関しては、HbA1c、空腹時血糖(FPG)、HOMA1-IRがマイクロバイオーム療法により有意に減少した(P ≤ 0.001)。
治療の種類で層別化すると、プロバイオティクス治療では、HbA1c、FPG、HOMA1-IRが有意に減少した、 HbA1c、FPG、HOMA1-IRスコアが低下した(P < 0.001)。
プレバイオティクス治療では HbA1cおよびFPG(P≤ 0.001)値は減少したが、FPIは増加した(P =0.012)。
シンバイオティクス は空腹時インスリン(FPI)の上昇にのみ関連した(P = 0.031)。

 

 

プロバイオティクスおよびシンバイオティクスの可能性 ファルマシア Vol. 53 No. 11 2017 1087-1090

https://www.jstage.jst.go.jp/article/faruawpsj/53/11/53_1087/_pdf/-char/ja

 

プロバイオティクス・プレバイオティクス 日本静脈経腸栄養学会雑誌 31(3):797-802:2016

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspen/31/3/31_797/_pdf