胸やけ、すっぱいものがあがってくる、みぞおちが痛い?そんなあなたは逆流性食道炎かも | 最新科学の栄養学と医学が教える!ヴィーガン・ベジタリアンの健康の秘訣と注目トピック解説

最新科学の栄養学と医学が教える!ヴィーガン・ベジタリアンの健康の秘訣と注目トピック解説

病院で健康相談を担当するベジタリアン栄養学博士が科学的根拠を基に栄養学と医学的トピックをお知らせします。
みなさまの健康への一歩を応援します。

最近、

 

胸が焼ける感じがする…

何かすっぱいものが上がってくる…

食後に胸やみぞおちのあたりが痛い…

慢性の咳が続く

 

なんてことはありませんか?

 

 

もし、こういう症状がある人は、逆流性食道炎、かもしれません。

 

 

逆流性食道炎って

 

どんな病気なんでしょうか?

どうしたら良くなるのでしょうか???

 

 

逆流性食道炎ってどんな病気?

逆流性食道炎とは、胃の内容物(主に胃酸)が食道に逆流することによって、食道に炎症を起こす病気です。

健康な人でも胃酸の逆流することはありますが、短時間のため問題ありません。

しかし、逆流の時間が長くなると、食道の粘膜は胃酸に弱いため炎症を起こすようになります。

 

原因は?

 

食道と胃のつなぎ目の筋肉(下部食道括約筋)が、

食物が通過するとき以外は胃の入り口を締めて胃の内容物が食道に逆流しないように働いていますが、

この筋肉が緩むと胃から食道への逆流が起こるようになります。

 

筋肉が緩む原因は、

 

加齢による変化、

胃内圧の上昇(食べ過ぎ、早食いなど)、

腹圧の上昇(肥満、衣服による締め付けなど)、

高脂肪食

 

などがあります。

 

症状は?

胸が焼ける感じ、

酸っぱいものが上がってくる、

食後に胸やみぞおちのあたりが痛い、

 

というのが主な症状です。

 

その他の症状には、

のどの違和感、声のかすれ、慢性の咳(肺や心臓に異常がないのに咳が続く)などがあり、

これらは主に寝ているときに胃液がのどのあたりまで逆流してくることにより起こる症状です。

 

どんな人がなりやすい?

1.食べ過ぎ、早食いの習慣のある人
  胃内圧の上昇により逆流が起こりやすくなります

 

2.脂っこいもの、アルコール、炭酸飲料を摂取することが多い人
  特に、脂肪の多い食物の摂り過ぎは、食道と胃の間の筋肉(下部食道括約筋)が緩む原因となります

 

3.食べてすぐ寝る習慣がある人
  食後は胃酸がもっとも多く分泌されます。食べてすぐ寝ると逆流が起こりやすくなります

 

4.喫煙の習慣のある人
  喫煙は逆流を起こしやすくすると言われています

 

5.肥満体型の人、衣服やコルセットなどでおなかを締め付けることが多い人
  腹圧の上昇により逆流しやすくなります

 

6.畑仕事などで長時間前屈みの姿勢をとる人、背骨が曲がり前屈みの体型の人
  胃の圧迫や腹圧上昇により逆流しやすくなります

 

診断は?

症状から逆流性食道炎が疑われた場合は、内視鏡検査を行い診断します。

最近では鼻から挿入する細い内視鏡(経鼻内視鏡)があり、口からの内視鏡に比べると楽に検査を受けられます。

 

どんな生活習慣の改善が必要なの?

  • 食べ過ぎ、早食いをさけましょう
  • 高脂肪食、アルコール、炭酸飲料、喫煙をできるだけ控えましょう
  • 食べて逆流症状が出た食物は控えましょう
  • 食後2〜3時間は横にならないようにしましょう
  • 夜間に逆流症状が出る人は、頭を高くして寝ましょう
  • 肥満の方は体重を減らすように努力しましょう
  • おなかをベルトや服で締め付けすぎないようにしましょう
  • 長時間の前屈みの姿勢はできるだけ避けるようにしましょう
 

逆流性食道炎の症状があって、原因と思えるような生活習慣がある方は、

まずは、生活習慣を改善してみましょう~

 

 

 

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参考文献

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター