下の血圧が低いのに、上の血圧と下の血圧の差が大きいと問題がある、と言われる理由は? | 最新科学の栄養学と医学が教える!ヴィーガン・ベジタリアンの健康の秘訣と注目トピック解説

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病院で健康相談を担当するベジタリアン栄養学博士が科学的根拠を基に栄養学と医学的トピックをお知らせします。
みなさまの健康への一歩を応援します。

病院で血圧を測ってもらって、高血圧、と言われる値は、

 

上で140mmHg

下で90mmHg

 

です。

 

下の血圧が高い(低い)けど、大丈夫?と思うことがあります。

 

これは、

 

高い場合、

高血圧に変わりはないですが、まだ大血管が柔らかい状態。

 

低い場合、

強いて言うと、大血管も硬くて動脈硬化が進行している可能性がありますが、大切なのは、上の血圧がきちんと下がっていることで、そこまで気にしなくて大丈夫。

 

と説明されたりします。

 

どういうことか、というと、上の血圧は、心臓が収縮して、血管に強い圧力がかかっている状態の時の値です。

 

 

一方、下の血圧は、心臓が広がっている時の値で、心臓から血液は出ませんが、ふくらんでいた大動脈が元に戻り、血液を先に送っている状態です。

 

 

この時、若い人の血管は柔らかいので、上の血圧も下の血圧も高くなります。

ですが、高齢者の血圧は、上の血圧が高く、下の血圧は血管が固いため血液を送り出す力がなく、血圧が低くなる。

 

ということなのです。

 

 

メスフラスコで考えるとわかりやすいでしょうか?

メスフラスコのふくらんでいる部分を心臓、細い部分を血管、と見立てると、

 

心臓部分に圧がかかっている収縮期(上)の血圧はとても高くなりますが、拡張期(下)の血圧は0になってしまいます。

 

このように、血管がガラス管のように固くなっていると、下の血圧は低くなって、上と下の血圧の差が大きくなる、という現象が起こるのです。

 

上と下の血圧差が大きく、下の血圧が低い時は、動脈硬化のサインかもしれません。ご用心を。