おじさん達の宴 | ストーン磐座

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小坂さん は勤務先のO社長の旧友で70年代に伊豆八丈島でヒッピー風の連中とたむろしていた頃からの付き合いだそうだ。
ちなみにその後O氏は国分寺のとある民家で友人等と共同生活をしたが、そこへ後に部族 と呼ばれる三省 さん達一派が住み着いたそうである。
つまりこの2人、部族の先住民なのである。
小坂さんには10年ほど前に東京へ視察に行った際一晩お世話になったことがあり一宿一飯の義理で参加せざるを得ないのである。
肩書きは哲学者で解りにくい哲学を解りやすく説明するのに定評があり最近の哲学ブームの魁となった方だそうである。
だそうであるというのは、基本的に哲学は苦手なので小阪さんの本も読んだこともないし、それを理解する知性も興味も無い。
哲学の話を聞いてもちんぷんかんぷんなのである。
しかし哲学を抜きにして話しても気さくで飄々とした人柄が面白く、一緒にいても疲れない何とも不思議な人である。
伊方から高速を飛ばしてまたまた4時間、さすがに高速アレルギーの変者としてはほぼ限界の距離なので、途中のSAで休みながら帰った。
SAでは意拳の形体、站椿を一通りやって気分転換をしたがこれがとても気持良く比較的スムースに高松に着いた。
意拳をやりだしてから持病だった腰痛、足痛がほとんどなくなりおまけに高速アレルギーにも効果があるとはまるで万能薬の様だ、師匠の守氏には本当に感謝している。
もとより講演会には参加する気も無かったが会場の法林寺に着いたのは交流会直前の7:00だった。
何時もの様に高松市民運動の古株連中の顔が其処此処にある。
真宗大谷派の親分K氏はすでに酔っ払って大声で小坂氏に喰って掛かっている。
単純な論理だがこういう場では絶対に声の大きい方が有利だ。
しかしさすがに小坂氏は一枚役者が上というか場数を踏んでいる様で、酒でさらにボルテージが上がる論客達に対して柳に風でさらりとかわして言いたいことはちゃんと言っている。
話はそれなりに面白いのだがいかんせんメインが哲学なので少々固い。
延々と飲みながらしゃべりっ放しである、以前ならこれでも結構楽しめたのだが最近は鳴物がないと飲んだような気がしない。
事前に住職のDODO氏からは遠慮してほしいとクギをさされていたのだがどうにも我慢が出来なくなって車に忍ばせておいた愛器を搬入してしまった。
お寺なはそこそこスペースはあるが住宅が近くにあるのでパワーアップした愛器の前ではかなり危険が伴うであろう。
カバーから取り出すとすかさずJ先生が「お!皮張り替えたんか?」とにじり寄って来た。
どうぞと差し出すといきなりアフリカンのリズムを叩き出した。
以前にもちらっと書いたが、ジャンベは好きな人にはたまらないが興味が無い人には耐え難い騒音の様である。
さ~と人が引き始め7~8人のだけの集団となった。
平均年齢は52歳くらいだろうか、DODO氏と変者が最若手という純粋おじさん達の宴会に突入してしまったのである。
実は好き者のDOOD氏もタブラを引っ張りだしてきたのでもう止まらない、O氏が昔覚えのある八丈太鼓のリズムを刻めばJ先生がアフリカンで答える。
驚いたことにJ先生のジャンベが進化している、一年前O氏の息子の結婚式で聴いた時は今一だったが今日の先生は結構いけてる。
酒で大脳皮質が麻痺したおじさん達の狂態は止まるところを知らない。
はっきり言ってレベルは子供以下です!
そこら中で太鼓を叩いたり議論をしながらおじさん達の夜は更けに更けて。
変者が眠りについたのはいつ頃かは覚えていないがおそらく気の早い鶏なら鳴く頃だった様である。