facebookで流れてきたスレッドに面白い記事がありました。
欧州主要国の鉄道の定時運行率の比較で、ドイツは2023年の長距離便の定時運行率は64%と、実感とは異なる好成績ですが、それでもヨーロッパでデータが取れる国で下から2番目だそうです。スロベニアが最下位ですが、スロベニアで鉄道を使って移動することは知っている限りあまりないと思うので、実質最下位でしょう。

ちなみにスイスは3分遅れまで定時、ドイツは6分までを定時とみなしているので正確な比較ではなく、また、私の知る限りスイスで遅延している2%はほぼ全てドイツ鉄道が原因なので、そういう国際運行でドイツ鉄道がやらかした貰い事故で数字が悪化している国があると思われます。乗り入れが多いデンマークやオーストリアなどはきっとそうなのかと。



さて、先週の運転手組合のストライキは、6日連続の予定が5日間で終わって、もう解決したのかと思ったら、全くそうではなく、3月にまた別のストライキが来る可能性が高いようです。

ちなみにドイツ鉄道ストライキでの国内の経済損失は、1日1億€と推計されていて、すでに昨年末以来10日間ストで鉄道がほぼ麻痺しているので、この2ヶ月で僅か1万人しかし所属しない運転手組合員のストライキで日本円換算でおよそ1600億円の経済損失。さすがに政治家の中でも、ドイツ鉄道組合からストライキ権を剥奪すべきと言い出す人もいますが、そんなことは起こらないでしょう。


なぜなら、これでも国民の支持はまだ組合側にあるからで、その大きな要因はドイツ鉄道の役員たちは、これほども悲惨な運行実績にも関わらず、自ら設定した炭素排出量と、ダイバーシティ指標という、運行の定時性と比べれば、およそどうでも良いし、なんとでも作れそうな数値が達成したことで、素晴らしい実績と自己評価し、給与倍増。役員報酬平均が、一年で年7億円から15億円と上昇、ボーナスも175%の大上昇いうとんでもない恥知らずなことをしたことが雑誌に暴露されたことが大きく効いているようです。ドイツ鉄道は株式会社ですが、ドイツ政府が株主なので公益性が極めて高い企業です。それでこれを止められないとは取締役会ももちろんですが、株主であるドイツ政府も責任放棄ですよね。

これには物価高の22年から23年には一気に不況に陥りつつある中、苦しんでいる特に若い国民は許せないと感じ、労働者にもっと配分すべきと考え、ストライキに共感するのは理解できます。


それにしても、ここまで全てがポンコツで無茶苦茶な国なのに、我らが日本はGDPで抜かれちゃったんですよね。本当に悲しいやら情けないやら。


今日は、地元のストライキは終わってお出かけ予定だったのですが、利用路線(高速運行区間)が金属泥棒の被害で止まってしまい(後日注: 3日経った今日もまだ動いていないらしい)、2週連続で週末の予定をキャンセルして家に戻って、こういう記事を読んでいたのですが、ついつい写真なしのブログを書いていまいました。