クリスマス市は、それぞれ行って楽しいのですが、さほど町によって違いがあるかというとそうでもない。もう今年は良いかなと思ったのですが、いろいろ調べていると、モーゼル川沿いのTraben-Trarbachという町で、地下セラーを利用したクリスマス市が開かれていることを知りました。
 
それ用のアプリもあって、基本情報がわかります。
町のTraben側(Traben-Trarbachは川を挟んだ二つの町が合併した名前です)で5か所、セラーの中で市が出来ていて、もう一つクリスマスツリーコンテストをやっているセラーがある。
町はさほど大きくないはずなので全部歩いて回れそうです。電車乗り継ぎで片道3時間半かかるのですが、行ってみました。

 

 

町はこんな感じでモーゼル川が大蛇行している場所にあります。

 

セラー(地下室)の市はこのような場所に所在します。

それぞれワイナリーの地下セラーや、市役所の下、あとホテルの地下などあって、

いずれにしても、20世紀初頭はボルドーと比べても遜色ないワイン市場があった町なので、

地下貯蔵施設も充実しているのだと思います。

 

今年はモーゼル川沿いの町に何度か行っています。電車で行く場合はコブレンツで乗り換え、トリーアやルクセンブルグ方面の普通列車に乗ります。今回はコブレンツまではEurocity国際特急。


8時でもまだ暗い時期。駅もクリスマスモードです。

駅に行くのに家からバスを乗り継いだのですが、路線バスがなんと道を間違えて少し遅れました。

 

焦らなかったのは、乗る電車がすでに遅れていたため。ドイツ鉄道の通常モードです。

(今年の特急の遅延率は昨年から大きく悪化して公式データでも50%を超えました。しかも、6分遅延までは定刻カウントで遅延には入りません)



やってきたのはインターラーケン行き。スイスの真ん中まで行く列車です。ドイツ鉄道はスイス鉄道乗り入れ便があまりにも遅延して、スイス鉄道側に悪影響が出るので、原則出禁、国境で運行打ち切りになったはず。これは数少ない生き残った乗り入れ便という話だと思います。客車もスイス鉄道のですし。

 

コブレンツではもともと乗り継ぐつもりの電車には間に合いませんでしたが、支線への連絡は悪くなく、昼前には到着できました。途中の車窓。川の水位がちょっとやばいことになってきています。降水が多かったので。

 

ここのクリスマス市、会場に入るには5€かかります。駅そばの案内所でリストバンドを購入。これですべての会場に入れます。

 

最も駅に近い、ワイナリーの地下室にまず行ってみました。

 

出口の方にはワイン貯蔵庫が。奥の方にステンレスタンクも並んでいます。

 

一回りしたあと、ワイナリーのグリューワインを頂きました。モーゼルといえば、リースリング。白ワインのホットワインです。

 

最初のセラーを出る頃には天気が良くなってきました。これは川沿いにあるお屋敷の地下室へ向かうところです。

 

 

こじんまりした地下室に小物販売のブースが並んでいました。

 

一周して外に出たら、実演販売が。

 

TrabenとTrarbachを結ぶ橋。

 

その橋の橋脚の中でクリスマスツリーコンテストをやっていました。

 

 

気に入ったツリーを投票して競うような企画のようでした。

 

次はホテルの地下にあるセラー。ここの写真はなぜか撮れていなくて、

上に上がると、ワイナリーがありました。かなりの規模で、家族経営の小規模ワイナリーが多いこの地域では大手なのかと思います。

 

続いて市役所の地下室。ここは広かったです。

 

いよいよ最後のセラーに向かいます。街並みもかつての繁栄を感じる建物が多かったです。

 

これはアールヌーボー建築のホテル。中のレストランの内装もよいそうですが、今回は予約なしで行っても無理と思い、入りませんでした。

 

最後のセラーは物販中心、規模も大きくなかったです。

 

再び市役所地下に戻り、軽く食事としました。ワインは地元ワイナリーのセミドライ。美味しかったです。

 

なんだかんだで3時間ほどかけてみて回りました。

駅に戻ります。これは旧駅舎。中に観光案内所がありました。

 

帰路はバスで、Bullayという町に出てそこから電車。コブレンツから長距離快速と思ったら運休で、ICEのチケットを急遽購入。このICEがなんと定時運行でした。いやーびっくり。

 

なんだかんだで丸一日かけましたが、昼までもイルミネーションが映える地下室のクリスマス市。

行った甲斐がありました。天気も良くなったし昼間は寒さも和らいでいてよい休日となりました。