率直な人間そもそも家そのものが何の変哲もないうえに、壁紙が低俗なら絨毯はもっと低俗で、おまけにピンクだ緑だと妙な色の塗料が塗りまくつてあるのだ。お褒めの言葉が出てこなくて当然である。しかし、さすがのわが輩もすこし居心地が悪くなってきた。たったいまやり合って心中穏やかでないケイトがたちまち苛立ちはじめるのが、はた目にもわかった。アランは人の感情を読み取るのが苦手で、お世辞がへたな率直な人間なのだが、ケイトにはそれがときとして我慢ならないらしい。