日本の小説家である小川国夫さんが亡くなられてから10年が経った今年、東京都目黒区の駒場公園内にある「日本近代文学館」にて「小川国夫展 -はじめに言葉/光ありきー」が10月13日(土)~12月1日(土)にて開催されております。
小川国夫さんはフランス留学時にベスパに乗ってスペイン-イタリア-ギリシアへ三度にわたる地中海紀行をおこないました。
今回はそんな旅の足として使われたVESPAの事で非力ながらお手伝いをさせていただきました。
私の持っている資料では、1回目は昭和30年2月にスペインをめぐり北アフリカのモロッコのクサールエルカビールまで行ってから引き換えしたそうで、走行距離は5300キロに達し、ガソリン代は9000円ほどかかったようで、ざっくりとした金額ですが昭和28年当時の教員初任給が8000円前後、昭和30年頃はラーメンが40円 コーヒーが50円 バナナが1本40円位だったそうです。
2回目はイタリア1周の旅で、4500キロ走ったそうで、山の中で野宿したり、短い睡眠の後直ぐに走り出したそうです。
その様子は「チェファルーでの野宿」の中で記載されているようですので是非読んでみてください。
3回目はイタリアの旅から2ヵ月後の9月に南仏を抜けイタリアに入国し、ロンバルディア平野を横断してヴェネツィア~メストレ~トリエステを経由して旧ユーゴスラビアを西から東へ1300キロ横断、時計回りとは反対にギリシア国内を見聞きした後ミコノス島に渡ったそうで、このミコノス島にて「アポロンの島」が誕生。
実はこの時にべスパがアテネに入った途端に故障してしまいパリまで送り返す事になったそうですが、それでも2700キロ走行してのアテネ到着だったようです。
小川国夫さんの作品は教科書などでも採用されたりしていたので読んだ事がある方も多いと思います。
是非興味がありましたら展覧会会場である「日本近代文学館」展示室にて展示されている貴重な資料などを観ながら文学とべスパを感じていただけると幸いです。
公益財団法人 日本近代文学館
https://www.bungakukan.or.jp/cat-exhibition/cat-exh_current/11392/
開催期間 20018年10月13日(土)~12月1日(土)
休館日 日曜・月曜/第4木曜(10/25・11/22)
会場 日本近代文学館・展示室
京王井の頭線「駒場東大前」下車 徒歩7分
観覧料 一般300円(団体20名様以上は一人200円)
中高生100円
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展覧会の図録
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主な出品資料