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ようにして部屋を縦断する。
「飛鷹! ちょっとお姉ちゃん借りてくよ!」
 途中すれ違った飛鷹に言うと、「どうぞ。こんなのでよろしければ」とまるで物みたいに言った。まぁ、自分も『借りてく』って言ってる時点で同レベルではあるが。
 中央にいた大和達に一瞬翔輝はひるんだが、幸いにも大和は長門の膝の上に頭を乗せて眠っていた。見た目仲の良い姉妹に見える。武蔵がこちらを見て来たので、翔輝は手旗信号(旗なし)で『我、戦線離脱』と送ると、『了解。貴官ノ健闘ヲ祈ル』という謎の返答が帰って来た。
 ともかく、翔輝は隼鷹の手を引いて部屋から出て行った。

 黒い暗黒の空間が続く。もう消灯時間を過ぎているので、通路には人の気配も音もなく、広がるのは漆黒の闇だけ。明かりをつけるという手段はあるが、そうすれば確実に巡回に見つかって怒られる。副長なら怒鳴られるし、兵だったら上官に怒られたくないからと必死で哀願される。どちらも捕まればアウトだ。そんな中、翔輝が一つだけ感じられるのは、隼鷹の手のぬくもりだけだ。おそらく彼女も同じだろう。
 入り組んだ通路を手探りで進む。さっきから隼鷹は沈黙している。たぶん暗闇が怖いとかだろうと思ったが――そのものズバリだった。
「ね、ねぇ、どこ行くの?」
 不安そうな声が初めて響き、翔輝は歩きながら答える。
「もう少しだよ」
「だからどこに???」
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時計 omega
オメガ シーマスター アクアテラ
「行ってみればわかるよ」
 翔輝に引っ張られ、隼鷹はそのまま身を任せ続ける。
 会議室を出てから数分後、ようやく翔輝の足が止まり、隼鷹も止まった。
「ここを開ければ」
「え? でも、この先って――」
 言い終える前にドアが開かれた。そこは軍艦の目――防空指揮所だった。
 月に照らされる防空指揮所には人はおらず、波の音だけが響き渡っていた。
 翔輝は隼鷹の手を引いたまま指揮所に入った。
 隼鷹は翔輝の手を離れて、未知の世界に食い入る。
「た、高あああぁぁぁいッ!」
 隼鷹は叫んでいた。彼女には初めての視界だったのだろう。
 空母と戦艦じゃ艦橋の高さは天と地ほどの差がある。ましてやここは世界最大最強戦艦のトップだ。その高さは計り知れないだろう。
「『大和』の高さは、艦底からそこの十五m測距儀まで五一mもあるんだ」
「大きすぎてわかんないよ」
「まぁ、中型水雷艇くらいの大きさはあるよ」
「そ、そんなにあるの!? ひえええぇぇぇッ!」
 隼鷹は震え出す。日本では冬でも、ここトラック島は南半球に位置する。ここでは今は夏だ。しかも日本の夏よりも死ぬほど暑い。唯一の救いは今が雨季が終わったおかげで蒸し暑いという事はない事だ。ついこの前までは雨季で死ぬほど蒸し暑く、艦内から出るのは地獄だった。
「ねぇねぇッ! あれが『大和』の主砲!?」
 隼鷹が指した物は、この『大和』の象徴である四六cm砲だった。
「そうだよ。あれ一つで駆逐艦一隻分の重さがあるんだ」
「すごいすごい!」
 大喜びする隼鷹。先程までとは大違い。翔輝はやっぱり連れて来て良かったなぁと思った。
「あ! あれ私だ! おーいッ!」
 隼鷹が手を振る先には彼女の本体――空母『隼鷹』が月に照らされていた。
「へぇ、私ってあんな形だったんだ」
「知らなかったの?」
 隼鷹の言葉に、翔輝は不思議そうに首を傾げる。
「うん。だってあっちの艦橋じゃよくわかんないし、こんなふうに他艦の防空指揮所から見た事もなかったんだもん」
「ふーん」
「えっと、あれが私なら???あ! あれが飛鷹で、少し先のが『瑞鶴』だ。横から見る事はあっても、上から見るとまた違うんだぁ」
「そりゃあね。ほら、あれが戦艦『長門』と『陸奥』。向こうのが『金剛』。その横のが『榛名』。