久々にレジ袋についてのブログです。
えぐい伸び方をしているこちらの記事から時間がたっているので改めてという形です。
「環境意識のきっかけ」としてはじめたレジ袋有料化だそうですが、結局はエコバック販売促進のきっかけにすりかわってしまったようにおもえます。今回は、レジ袋とエコバックについての経済的・心理的コストを考えてみます。
経済的コストの定義
この記事での経済的コストとは、文字通りどれだけお金がかかるかということです。
レジ袋料金については一律3円とします。
心理的コストの定義
この記事での心理的コストとは、レジ袋やエコバックに対する精神的な負担や注意力をどれだけ割くかということです。
机上の話
電卓をたたけばわかるような話からします。
レジ袋は3円ですので、毎日の買い物(平日5日×4週間=20日、休日2日×4週間=8日)では3円×28日で84円です。
仮に、100円均一でエコバックなるものが売っていた場合、そちらを買ったほうがお得です。
1000円のエコバックを買った場合は、1000÷84=11.9…つまり12か月で元が取れます。
仮に平日だけ(つまり月20回)しか買い物をしない場合は月60円ですので、1000÷60=16.6…つまり17か月で元が取れます。
いずれにせよ、早期で元が取れますので、月3回以上の買い物をして年間28回以上の買い物をするのでしたらエコバックを買ったほうが安いわけです。
現実的な話
では、現実に即して考えてみましょう。といっても、人によって違うので、モデルを用意します。
9時~5時まで会社に勤める人で、週3回、土日と水曜日に買い物をするとしましょう。
リモートワークが騒がれていますが、現場に出ないといけない仕事をしていますので、リモートワークが物理的にできないとします。
性別や年齢、家族構成は関係ないので除外します。
まず、仕事場に行くときに、エコバックを持っていけるか、という問題に直面します。
これはクリアでしょう。最近では折りたためるバックは売っています。1000円で買えるかはともかく、かばんに入らないといったことは少なくともなさそうです。
次、エコバックを持ち運ぶ習慣についてです。これは、心理的コストが関係します。買い物から帰り、中身を冷蔵庫に入れ、空になったエコバックを小さくたたみ、仕事のかばんにしまう。
小さくなったことへの弊害ともいえそうですが、小さいほどたたむのが大変です。人によりますが、筆者なら3日持ちません。
逆に言えば、2点が滞りなく私生活の中に溶け込めるのであればエコバックを持つということは経済的でかつ環境に良いといえそうです。
無理ならばレジ袋を買わなければならないのか
では、そうでない人はどうすればいいのか。つまり、仕事中にエコバックを収納できない、またはエコバックの管理が面倒、またはその両方に属する人です。
これには2つの解決方法があります。
1)毎回買う
簡単な方法ですね。毎回の買い物でレジ袋を買うことです。3円×3日×4週で36円を追加で支払うことです。
半年間のうちで2回、菓子パンをかうことをあきらめれば達成できる出費です。
2)レジ袋を使いまわす
一度買ってそれをある程度の期間使いまわすことです。薄くて丈夫なレジ袋を使いまわすのは携帯性と経済性を両方兼ね備えていますし、くしゃくしゃにしてかばんにしまっても文句を言う人はいません。
1週間の買い物で同じレジ袋を使いまわすとすると12円ですみます。
仮にこの方法で買い物をしていると、同じ頻度で買い物をしている人が1000円のエコバックの元を取るには、84か月、つまり7年かかるということです。7年、そのエコバックは持つでしょうか。
7年間同じものを保有するのは思っているより難しいですし、それを使い続けるのはもっと大変です。
高価な時計やサイフ、車でさえ、飽きが来たり故障したりするのです。1000円のエコバックは相場的に安めです。
現実的に長期間の使用は無理でしょう。
結論
結局、エコバックは買わずに、レジ袋を使いまわすほうが楽です。エコバックを見ると、「おしゃれ」「経済的」と思いますが、
本当でしょうか。
おしゃれなのは一瞬のことかもしれません。無難なデザインと思って買っても「意外と地味」と思うかもしれません。
経済的でないのは、明らかです。
「レジ袋は使い捨てるもの」という観念が「繰り返し使える」エコバックの購入を促進させているのでしょう。
レジ袋を使いまわすという発想と広い視野を持つべきです。