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トラえもん!?

十代前半の和泉式部、定子、紫式部の三人に二十代の清少納言を加えた四人が中心の百合的日常。史実とは異なりますが、平安時代の女の子たちなので頻繁に和歌を詠みます。
『マーシュの魔術労働』はオリジナルの魔法学園もの

※この日記はフィクションです。あくまで妄想ですので史実とは異なります

~永祚元年正月三日~
(語り:許子)
新年を迎えて三箇日は特に“正月”として、宮中神事に初詣、宴やら挨拶回りと初何やらが目白押しでなかなか忙しい。ただ私は女童(メイド見習いのようなもの)という立場上任される仕事は限られているから、かえって自由がきく。
「おう。許子はいるかい?」
そんな折、紫さんが訪ねて来てくれた。元日はあまりゆっくり話せなかったので、挨拶ついでに顔を見せに来たという。
「香子さん。うちの子をよろしく頼みますね」
挨拶もそこそこに、私を紫さんに押しつけるように放り出す母…
「へーい…っと、お任せくださいな」
紫さんは私の幼なじみだから、母もよく知っている。一応、内輪以外の貴族や皇族の前では紫さんも普段の極端な口調は控えるらしい。
「相変わらずの別嬪だねえ」
御所を出てから、嬉しそうに言う紫さん。
「ちょw…母は三十路ですよ汗
昌子さまが中宮で十代の頃、まだ幼かった私の母を気に入って御所に召し上げたとか…紫さんも小さい頃からうちの母を美人だといって随分なついていた。
「三十でも四十でも大人の色香ってやつがあるひとにはあるんだよ」
「はあ」
そういう紫さんは一体いくつなんだろう…私や定子さまと歳が近いのはわかるけれど、正確な齢をいまだ知らない。
「あしがあと十年早く生まれてたら、迷わず晶子ちゃんを寝取るんだがなあ」
晶子というのは母の名──
「ね、ねと…っ!?」
「おっと、いけねえ…寝取るじゃねえや、娶(めと)るんだよ」
※娶る…妻にする。
「ひとの母を変な目で見ないでくださいよ汗
紫さんは年上の女が好みなのかな?
「目と言やぁ、今日は瞳の日だってね」
「…あ、確かに一(ひと)三(み)ですね」
そういえば定子さまが今年十三(数え年)だな…と思い出す。
「それと、駆け落ちの日らしいじゃねえか」
「それって九百五十年も先(昭和)のことじゃ…」
「こまけぇこたぁいいんだよ!」
「はあ」
細かいかなぁ(ノ∀`)
「…まさかとは思うけど、おかしなこと考えていませんよね?汗
「考えたってできやしねえさ。あしも命が惜しいんでね」
それから紫さんは私に顔を近づけて…
「…何です?」
「こっちでいいや。将来おっかさんに似て美人になりそうだしな!」
「え…私!?」
我が友ながら…節操が無さすぎる。
「か、勘弁してくださいっ!><」

(つづく)