小津安二郎監督の没後うん十年を記念してNHKBSで作品を毎週連続で放送してくれた。
小津監督作品~
「東京物語」
モノクロ作品はどうも苦手だけれど、とりあえず見てみたら東京で医者をしている息子さんの駅の風景にめちゃくちゃ見覚えが!
その時代からほぼ変わっていない堀切駅の姿に驚いた!
なんでまたこんな東京からはずれたようなところに住んでるのか…みたいな親のセリフ。
なるほど~、当時そんなふうに思われていたのか…。
実の子供達にじゃま者にされてるような感で熱海に行かされてしまったり、そんな中でも既に亡くなってしまった次男?のお嫁さんがとても良くしてくれている様子が、ちょっと不思議な感?も、どうやらそのあたりがこの作品の深みになっているそうな…。
笠智衆さん演じる父親の悲哀のような、東京から自分の家へ戻る最中に妻が体を壊してしまい亡くなるまでの子ども達の動向やら、う~ん…淋しいような感じは伝わるものの、残念ながら私にはあまり良さがわからず…いまいち私の好みではなかったなぁ…。
「お早よう」
これは予告で見て絶対見たい、と思ったとおりカラーにもなっていたのもあって、わかりやすいし面白いし最高であった!!
こちらは多摩川の方の平屋集合住宅が舞台のようで、ご近所さんの悲喜こもごもをユーモアたっぷりに描いた作品。
無邪気過ぎる子供に振り回される大人達、逆に子供達に救われる大人達もあったり。
くだらないといえばくだらないような、でもそれがいい感じのスパイス?になっているような…。子供のセリフの言いまわしが妙に可笑しくて何しろ楽しい傑作映画。
これはしっかり録画保存!
同時に小津監督をリスペクトしているという監督の映画。ただいま上映中の、
「PERFECT DAYS」
役所広司さん演じる男性のたんたんとした日々の営みを映している作品。
じゃっかん退屈にもなったけれど、作中に流れる音楽が素晴らしくてそれに救われた!
公共のトイレをこれほどまでにキレイに掃除してくれている人がいるのか!?
あまりにも熱心に便器を拭く姿。
私のうっすら記憶している公園トイレはホントに酷かったので物心ついた時から使わないし、申し訳ないが私には真似できない~。と映画を見ながらなんとなく後ろめたい気持ちになってしまった。
でも海外に比べて日本の良いところはやはりトイレ事情!!
と声だかに言いたいほど、街の商業施設の至るところに自由に使えるトイレがある喜びたるや。それもこうした映画の主人公のような方々がいるおかげでもある。
ずいぶん前に何度か行った海外ではトイレの前に人がいてチップを渡さなければならなかったり、トイレットペーパーを買ったりしないとダメだったり。
アジア圏では水を使ってなにやらやらねばダメだったりで、どうも要領が悪い私はうまく使いこなせなかったりで、トイレ問題が海外に行くのを躊躇させる理由の一つでもある。
最近の海外のトイレ事情はどうなっているのだろうか…。海外でもこの映画の評価が高いらしいし、どんどんトイレ環境が整ってくれれば有難い!
と、それはさておきこの映画を見てから初めて、掃除道具を自転車に積んで街の公衆トイレの掃除をするべく女性を見た!!
どうもありがとうございます(ToT)って、その場所に公衆トイレがあったことも知らなかった!
また数年後にのんびり家で見たくなりそうな映画かも…。
「かもめ食堂」
こちらもNHKBSでやってくれた。
以前見て、すごく良い作品で大好きな映画、と人に薦めていたにもかかわらず、毎度のことながら自分の記憶力の薄さに呆れてしまうほど映画のシーンやストーリーを覚えていなかった!!
ホントに見たのか??疑わしいったらない( ̄▽ ̄;)
たぶんレンタルして見たはずなので公開年の18年前よりはいまに近い…。映画を作ってくれている皆さんホントに申し訳ございません!!
しかしこれまた、いつも同じく新鮮な気持ちで見られるのはちょっとラッキー!?
でもあるけれど…。
そしてまた今回も実に素晴らしく、前回見た以上に作品が熟成されて見えた!
まさに先を行っていた映画、2023年から24年に移ろうかという現在に作られたといっても恐らく誰も不思議には思わないはず。
今年の食アワードみたいなものでは、ゴージャスおにぎり??だかが選ばれて、やっとこ日本のおにぎりが海外でも人気になっているニュースをたびたび目にするように。
そんなニュースを見て、日本はトイレとおにぎり外交にするべきだ!
なぁんて、今ごろ思う私より20年近く前にそんなことを、映画かもめ食堂でやっていたなんて。
確か、その後に荻上監督はトイレットという映画も作っていた。それは見てないけれど、やはりずいぶん前にトイレ外交??も既に考えていたのだろう。
トイレットも見てみなきゃ!!