バニラ日誌 -26ページ目

バニラ日誌

平成24年4月から平成25年7月まで、近畿大学通信教育部で図書館司書資格を勉強し、修得するまでをつづったブログです。さらに、その後小学校図書館司書の臨時職員としてのこともつづります。さらに、その後認知症介助士の勉強と認知症の母について書いています。

『建具職人の千太郎』 岩崎京子 著  くもん出版 平成22年度選定図書高学年の部


 江戸時代の終わりころ、今の神奈川県鶴見区にある建具屋「建喜」にわずか7歳で奉公に出された千太郎がやさしいが腕のいい棟梁と、厳しいがいつも千太郎を助けてくれる兄弟子たちに見守られながら、建具職人として生きていこうと決心するまでのお話です。


 この本は、平成22年の読書感想文選定図書になったものですが、恥ずかしながら私は著者の岩崎京子さんを知りませんでした。調べてみると、現在92歳の現役児童文学者で日本児童文学界の重鎮の方でした。

 自分が90歳のときに、はたしてこれほどの文章を書けるほどのエネルギーがあるだろうか?(そもそも、小説を書く才能は私にはまったくありませんが・・・)

 私は、どんな作家さんでも、物語を紡ぎだし文章にするということだけで尊敬していますが、岩崎京子さんは小説のストーリー、人物描写、文章の美しさ(リズム?)どれをとっても、まさに第一級です。それを90歳に近い年齢でやり遂げるというのは・・・本当に、神業としか思えません。


 千太郎のモデルとなった人物はいるようですが、ほぼ作品の登場人物は岩崎先生のオリジナルでフィクションの物語です。

 腕は確かだが優しい人柄で「仏の喜右衛門」といわれる棟梁と、いつもは無口だけど怒ると怖い職人気質の正吉兄弟子、見習い仲間のリーダー亀吉とお調子者の幸吉、そして千太郎と同じく建喜に奉公に出された実姉のおこう・・・と、様々なキャラクターが200年の時を超えて生き生きとよみがえってきます。

 

 ちょっと、個人的な主観ですが、最近のライトノベルのような、読みやすく人気の小説は、出てくる人物が

イケメンでちょっとツンデレで・・・みたいなステレオタイプが多い気がするのですが、ちゃんとした力のある人なら、イケメンを出さなくても、十分人物の魅力を引き出すことができるのだな~と感じました。


 『お宿かわせみ』とか『しゃばげ』とかあさのあつこさんの時代物などが好きな人なら、きっと楽しめると思います。


 高学年の、時代物も読める児童向けです。

『勉強しなければだいじょうぶ』 五味太郎 著 朝日新聞出版


 五味太郎さんは、40年ほど前から現在まで活躍されている絵本作家ですが、その五味さんと内海陽子さんのトーク・エッセイです。


 私は五味太郎さんの『さる るるる」が好きで、絵もデザイン性があって好きなのですが、どんな人なのかは良く知りませんでした。ただ、何かの絵本で顔写真を見たとき(たぶんかなり若い時の写真です)「眼力の強い人だな~」と思ったのを覚えています。


 五味太郎さんの本は、学校図書館にも必ずありますし、『言葉図鑑』や『ことわざ絵本』などお勉強系の本もあったので、「べんきょうしなければだいじょうぶって、どういう意味かな?と思い読んでみました。


 読み終わって、目からウロコでした!!五味さんの考えは、勉強VS学習、一般知識人VS学習人という感じで、勉強によって無理やり覚えたことは世間に恥ずかしくない程度の知識というだけで意味がないもので、真にだいじなのは自分で学習して得た知識なのである・・・ということでした。

 そこで、いまの日本の教育システム(つまり学校)は「勉強するところ」であるので、これによってもともと学習人として生まれてきた子供たちがどんどんつまらない勉強人にさせられてしまっている・・・ということのようです。


 たしかに、日本の教育しか受けていないたいていの日本人は、日本の学校教育に特に疑問も持たないのですが、外国からきた人たちにはかなり異様に映るようです。

 参観日に、同じ学年ならどのクラスでも同じ時間に先生が同じことを話している。子どもが声を合わせて教科書を読むのも全く同じ時間に隣のクラスからも聞こえてくる。ここに、先生個人の指導法などは必要ないように感じます。この辺が外国の教育を受けた人は異様に感じるようです。


 さて、五味さんはだからと言って学校をなくせとか、義務教育なんてなくていいと言っているわけではありません。その代わりに、勉強を教える義務教育ではなくて、日本で生きていくのにとりあえず必要な「読み書きそろばん」だけは、その必要性を伝えたうえである程度でいいので覚えてもらい、あとは学習システムというプログラムを受けます。

 この学習プログラムは、習字とか料理とか音楽とかとにかくその道のプロから直接その仕事を学ぶというもので、なんか昔の徒弟制度とか、ドイツのギルドとかの子供バージョン?そんな感じですかね?学習プログラムは自分の好きなものを受けます。

 とにかく、子供の学習人としての能力をフルに活用して、詰め込みの勉強はしないほうがいいということでした。


 長くなりましたが、五味さんはアーティストなのでこういう発想になるのでしょうが、確かにこんな学校があれば行ってみたかったな~。確かに、義務教育ってつまらなかったな・・・(笑)。

 今になって、自分が興味あることを学ぶのがおもしろく感じます。そういうのは義務教育時代にはあまり感じられなかったな・・・。


 というわけで、もちろん五味太郎さんの意見は極論かもしれないけど、ちょっと最近「教育ママ」になりそうだった自分に喝!!を入れてもらえたと思います(笑)

もうすっかり年の瀬ですね~。
皆さんは今年振り返っていかがでしたか?

この時期、流行語大賞とか、今年を表す漢字とかありますので、図書室でも10大ニュースを振り返ってみました!
(誰も読んでくれない)小学生新聞の記事を切り抜き、せっかくなのでクイズ形式にしました!

わたし的には、青色LEDの発見でノーベル賞を受賞と、マララさんサトヤルティさんの平和賞のニュースが印象的でした。
教育の大切さ…全ての子どもたが夢を諦めずに生きていける世界であってほしいと思います!
{C205A1DA-75C8-4C64-94CD-2D0E1BF2975E:01}

{9C8D951C-ED38-43A5-A66D-3759D2022488:01}