名古屋地裁豊橋支部
401号法廷
平成26年1月23日
道路交通法違反、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保障法違反←(正確な罪状ではないかも?要するに、無免許、無車検、無保険の車を運転した罪です)
被告人(男性60才)
裁判長(長橋裁判長)
検察官(男性50代)
弁護人(女性30代)
今年初の傍聴記事です。
久しぶりに傍聴すると、メモが上手くとれなくなっていました。
いつにも増して、精度の悪い記事になりますが、ご了承願います。
今日は、イラスト描く余裕もなく、いつもの下手くそイラストは無です。
公訴事実は、平成25年11月18日、愛知県豊橋市岩屋町の路上において、法定の除外理由がないのに、自動車運転免許を所持せずまた、自動車検査証が失効、及び自動車損害賠償責任保険が失効した自動車を運転した事による、道路交通法違反、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保障法違反の罪に問われています。
それにしても、これほど完璧な違反を5年間続けていたとは驚きます。
平成19年12月18日に、運転免許更新時に手数料を払いたくないとの理由で更新せずに、失効させたようです。
しかも、捕まった理由がシートベルト未装着でパトカーに停められて判明したとの事ですから呆れるにもほどがあります。
事故を起こさなかっただけでも、良かったと思わずにいられません。
罪状認否「はい、間違いありません」
弁護人の意見は「乙号証5号証18行目から3行は不同意します」
不同意部分は、被告人の供述調書で、車を運転した理由の事のようです。
検察官からの冒頭陳述によりますと、身上経歴は静岡県内の高校卒業後、美容専門学校卒業後は美容師、トラック運転手、派遣等で稼働していた。
平成19年12月18日に運転免許の更新時に、手数料を払いたくないとの理由で更新せずに失効した。
自動車についても平成19年に、車検の有効期間が経過後もお金が無い理由で車検を受けずに使用を続けた。
平成25年11月18日、パトロール中の警察官にシートベルト未装着で捕まり上記の違反が判明した。
弁護人からの証拠請求は、被告人質問のみです。
先ずは弁護人からです。
弁護人:今回なぜ車を運転したのですか?
被告人:腰が悪くなってトラック乗れなくなったから、それで・・・
弁護人:そうではなくて、自分の車を運転した理由です。
被告人:足が悪くて歩けなくなり、スーパーとか買い物に行くのに乗りました。
弁護人:毎日乗っていましたか?
被告人:いいえ、3日に1度くらいです。
弁護人:どのような時に、車を運転していましたか?
被告人:近くのスーパーへ行ったりコンビニに行ったりです。
弁護人:しかし、無免許で、無車検、無保険の車を運転してはいけない事は分かっていますよね?
被告人:持ってない事は分かっていましたから・・・・・はい
弁護人:車検を受けなかったのはなぜですか?
被告人:お金が無かったから・・・・
弁護人:今は、どのように生活しているのですか?
被告人:年金もらって生活しています。
弁護人:自動車には乗れませんから、今後はどのようにするつもりですか?
被告人:自転車を使います。
弁護人:面会は誰か来ましたか?
被告人:女性が・・・
弁護人:女性とはどのような関係ですか?
被告人:よく行く飲み屋のママです。
弁護人:ママさんが、心配して面会に来てくれたのですね?
被告人:はい
弁護人:社会に出たら、車は使わずに生活すると誓いますね?
被告人:はい、誓います。
この被告人質問聞いていると、行きつけの飲み屋へどうやって行ったの?と、思いましたが。。
まさか、車じゃないよね?
すごく、怪しいのですが。
飲み屋に行くお金あれば、車検受けれるでしょう!
後で分かるのですが、タバコも吸っているのです。
お金の使い方間違っていませんか?
検察官→被告人質問
まとめると、去年10月に車内で寝ているところを、警察官に職務質問受け、送検され取り調べられたようです。
車を運転していた訳ではないので、その時は起訴猶予になったようです。
状況から車を使っている疑いはあるので、検察官からも車は処分しなさいとさんざん注意されたようですが、結局車を使い続けて捕まり検察官に怒られていました。
裁判長→被告人質問
裁判長:スーパーやコンビニ行くのに車使っていましたよね?足が悪いのですが、今後自転車で行く時に足が痛くなったらどうするのですか?
被告人:押して行きます。
裁判長:あなたの供述調書で、近くのコンビニにいつも吸ってるタバコの銘柄がなくて、車で10分ほどのコンビニまで行っていましたが、車で10分は遠いですよね?自転車で行って大丈夫ですか?
被告人:タバコかえますかね・・・(タバコは止めないんかい!)
裁判長:検察官から、去年10月に車は処分するように注意されているのに使っていますが、今後使わないと約束出来ますか?
被告人:そんなに乗っていませんから・・・・
裁判長:いや、回数が問題じゃなくて無免許で1回でも乗ってはいけませんよね?(この被告人の発言には流石に裁判長も苦笑いです。私も笑いをこらえていました)
被告人:はい
裁判長:今後は絶対に、車を運転しないと誓いますか?
被告人:はい
論告求刑
事実関係については、当公判廷で取り調べた証拠よりその証明は十分である。
無免許、無保険、無車検の状態で、長期に及び使用続けていた。
事故を起こした場合は、被害者への損害賠償も出来ずに被害は甚大になる。
規範意識が著しく鈍磨している。
去年10月に、検察官から車を処分するように注意されていたにも関わらず車を使用した。
被告人には、監督者がいない、再犯の可能性が高い。
相当法条適用の上、被告人を懲役10月に処するのが相当であると思慮します。
(もっと色々論告されていましtが、メモが追いつきませんでした)
弁論
公訴事実を全面的に認めて反省している。
無免許、無保険、無車検の状態を自覚して運転していたのは、悪質と言われても仕方がないのですが、被告人には酌むべき事情があります。
被告人は、足が悪く生活に必要な食料などを購入する為だけに車を使っていた。
収入が少なく、車検代が払えなかった。
2か月以上勾留されており、一部分ではあるが処分を受けている。
行きつけの飲み屋のママさんが、被告人を心配しており今後も被告人の監督が期待できる。
よって、再犯の可能性はない。
処分は、罰金刑または、執行猶予付の判決が妥当と思慮します。
最終陳述
被告人「別にありません」
判決期日平成26年2月3日10:00~
この被告人は、5年以上無免許、無車検、無保険で車を日常的に使っていたのですが、事故がなったのは幸いと思いました。
本人はどう思ってるのかが問題ですが。。。
前科はないようですから、今回は執行猶予付き判決になると思いますが、今後は車を乗らない生活を、しっかり守れるのか不安で仕方がありません。
被告人質問聞いていても、どうも反省が足りません。
このような悪質な被告人からは、車を強制的に処分させないと危なくて安心出来ません。
世の中には、無免許、無車検、無保険で車を運転する人もいます。
あなたも、無保険の車に対応した、自動車保険に加入する事をお勧めします。
この日の公判で印象に残ったのは、道路交通法違反、自動車運転過失致死の判決です。
自動車運転過失致死の公判は、被告人は通常保釈されている場合がほとんどですが、この被告人は刑務官と入廷しました。
(被告人は口髭のちょいヤンチャ風、男性22才の若者です)
それから、傍聴席に10人くらいの人の気配を感じます。(最前列に座っている私は、後ろを振り返らないと正確に把握できません)
私の隣の席にも、女性が3人座ります。
いつもと違う空気を感じながら、判決を聞きます。
裁判長「主文、被告人を懲役2年6月に処する。未決勾留日数30日算入する事とする」
「訴訟費用が発生していますが、その費用は被告人に負担させない事とします」
訴訟費用とは、国選弁護人の費用の事ですが、被告人には負担させずに国が支払いますとの意味です。(要するに税金で払いますよと言う事です)
そうです、実刑でした。
量刑の理由を裁判長が述べられました。
平成25年10月30日、午後4時ごろ愛知県豊橋市石巻町の路上で、被害者(男性51才)を時速約40㎞で自車右前方ではねた。
被害者は、豊橋市民病院に緊急搬送されたが、脳挫傷で死亡した。
被告人は事故後、被害者の救護処置を放棄してその場から逃走して自宅に帰った。
フロントガラスに、被害者が衝突しているのを認識していたにも関わらす立ち去った。
被告人に有利な情状は、任意保険に加入しており適正な賠償見込みがある事。
被告人の父親が、公判廷で社会復帰後の監督を約束している事。
前科は無い事。
以上の事情を考慮しても、執行猶予付の判決を出すには至らなかった。
自動車運転過失致死は、通常執行猶予付き判決になります。
しかし、ひき逃げは許されません。
被告人には、自分が犯した罪の反省を刑務所で償って欲しいと願うだけです。
この日、判決4つを含めて全部で9つ公判開廷していました。
最近新聞見ても、地検豊橋管内でも、事件多いです。
長橋裁判長は、今後も多忙な日々が続きそうです。
豊橋支部では、刑事裁判は長橋裁判長しか見た事無いのですが、万が一裁判長が病気や怪我で法廷に来られなくなったら、どう対応するのでしょうか?
裁判長は国家公務員ですから、有給休暇あると思うのですが、有給使う時あるのかな?
(余計な心配ですね。すいません)
以上です。
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