ホヤ編 第10話~それは海の落し物~ | K-POP恋愛小説(INFINITE/防弾少年団/etc...

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amblo.jp/vanilla7creamより
引っ越しました。

今までINFINITE ONLYでしたが
これからは他のグループにも
挑戦致します★
暖かく見てくださると嬉しいです^^

Fantasy/恋愛/日常
短編集・・・など。


ヘッドフォンを彼女の頭にそっとつけた。
流れてくるH(エイチ)の曲に合わせて少しだけ彼女は首を縦に振る・・・・
本当にこのラップ感ありありの曲が君に分かるのかは分からないけど、
彼女は一生懸命に俺たちの曲に乗ってくれている。

俺は久しぶりに会った彼女が余りにも綺麗になってて戸惑った。
あのインターホンの画面を見た瞬間に、俺の全てを持って行かれたようだった。


それから繋いだ手を放すことが、こんなにも惜しいだなんて思ったことなどなかった。
でも、普通のマンションのリビングから部屋までの距離は、そう遠くはない。
この時ばかりはお城にでも住んでいればよかったのにと強く思った・・・
彼女をどこに座らせようかと辺りを見渡しても、どこにも座っていい所なんてなくて、
普段の行いを今改まって後悔している。
仕方がないから、手をそっと放しながらベッドに座らせようとしたけど、
急にまた手をつなぎ直して君を立たせ、こっちと引っ張りながら大差ない距離を歩かせて
床に座るように、手を下に引っ張った。

音楽を聴いている彼女には今、俺の声は届かない。

「髪・・・伸びたな。そんな風になって俺の前に現れるなんて、お前はずるいよ・・・。」

彼女は俺の口が動いてるの気づいて、ヘッドフォンを取らずにニッコリと
笑って”ん?何?”というような顔をしてまた音に集中しながら部屋を見回し始めた。

「レナ・・・・。」

そう言いながら俺は彼女の耳からヘッドフォンをそっと耳から外して、床に置いた。

「ご両親のこと・・・大変だったな。お前、大丈夫か?」

「ん、ありがと。大丈夫よ?それよりごめんね?お世話になることになっちゃって。」

「気にすんなよ。少しの間だけだし・・・それよりも男ばっかだから
あまりこの部屋から出てくるなよ?危ないから。」

「この部屋はホウォナだけなの?」

「いや・・・ソンジョンと一緒だけど・・・まぁ、あいつは大丈夫だ。」

「そうなんだ?^^ソンジョン君は特別なんだねぇ~。」

「まぁ、ツアーの時とかもだいたいアイツと同じ部屋だし、
色々と分かってるからね。」

「そっか。仲がいいのね?それなら安心したっ!でも、食事は一緒にしたいな。」

「あぁ、そう?ここで食事の時はいいよ。今日は晩ご飯はこれからだから紹介
がてら一緒に食べよう。」

「うん、ありがとうホヤ・・・。」

「何、ホヤだなんてwなんか変な感じがすんな?w」

「うんwでも、みんなそう呼んでるから・・・そう呼んだ方がホウォナもいいでしょ?
あれ?さっそく間違えちゃったw」

「ははっ・・・でも俺はどっちでも構わないけど、無理はしなくていいよ。」

「うん、じゃぁ、自然に任せてみるね?」

「うん。あ!そうだっ!!ちょっと待ってて?
お前がここに住むなら色々準備しなきゃだな!」

(洗濯物のロープと・・・布団はどうしようか・・・ヒョンに頼んでみるか。
あとは洗面所では・・・バスタオル?
それからコップは・・・あ、これは俺が買ってきてあげるか!
そぉ~れぇ~からぁ~・・・・えぇ~~っと・・・カオリさんにでも聞いてみるか!?
昨日も聞きはぐったことあるし。
えっと、まずは用意できるものは洗濯物のロープだなっ!
確か使ってないのがあった筈!!
って俺・・・何浮かれてるんだろう。
アホかよ・・・。
これじゃまるで同棲するのを喜んでるみたいじゃん・・・
恋してるわけでもないのにさ。うん・・・そうだよ、恋人じゃあるまいし。)

気が付けば俺は、絡まった洗濯物のロープを楽しそうに手繰り寄せていた・・・


「レナ、こっからここが俺の陣地だからね?お前はこっから入るなよ?」

「えっ・・・?陣地って被災ぶりに聞いたけど・・・同じ仲間じゃないんだね。」

一瞬レナの顔が曇ったように見えたけど、今の俺の緊張した心には
レナの気持ちなんて届いてなかった。
そんなぎこちない空気の中でコイツはやってきた。

「コーンコンッ!ホヒョ~ン?入るよ?」

「あぁ・・・ってかもう入ってるじゃん。」

「あ、こんにちは。さっきは挨拶しそびれちゃってごめんなさい。
ホヤの幼馴染のレナって言います。これからよろしくお願いします。」

「あ、レナちゃんね!僕はさっき挨拶したんだけど・・・僕、ソンジョンです。
よろしくお願いしま~す。ホヒョンんお幼馴染なら、すぐにここに慣れるよ!
レナちゃんも気を使わないで、自分の家だと思ってね?」

「はい、ソンジョン君ありがとうございます^^」

「あぁ、いいよぉ~僕のことはソンジョンでw」

「あはっ、じゃぁ私のこともレナって呼んでね?」

「うん、レナちゃんにするよ。・・・・(ホヒョンが怖いからさ・・w)」
そう言ってソンジョンは耳元に唇を近づけて内緒話をした。

「おいっ・・・」
俺は突然・・・なんだかムッとしてソンジョンの肩に手を掛けていた。

「何~ホヒョン、痛いよぉ~・・誤解しないでよねぇ~?もぉ~・・・」

「あははっそうだよ、ホウォナ~ソンジョンは何も言ってないよ?」

「ん?レナちゃんはホヒョンのことホウォナって本名で呼んでるの?」

「あっ・・しまったぁ~・・・うんw昔からだからつい・・・これからホヤって
呼ぼうと思ってたのにw」

「いや、いいんじゃない?自然が1番だよ。僕達に無理に合わせなくても
大丈夫!疲れちゃうしさ、自然に呼んだ方がお互い疲れないだろ?」

「おい、なんでお前がレナとタメ口なんだよ・・・」
俺は洗濯ロープを伸ばして壁から壁へと繋いだ。

「いいじゃん別にぃ~レナちゃん何歳なの?」

「あ、ソンジョン気にしなくていいよ?私、ホウォナより年下だけどタメ口だもんw
ねっ?そうよね?ホ・ウォ・ナッ!」
そう言って彼女はふざけて俺の頬を指でつついた。

「それよりヒョン、洗濯物・・・レナちゃんはここに干すの?
コインランドリーとかのほうがいいんじゃない?一応僕たちも男だし・・・その・・
何かと困るんじゃないかな・・・・?」

「あん?違うよ。レナ、いいか?このロープのこっち側からは入るなよ?
入ったら痴漢と大声出すからな?分かったか?」

「え・・・?」

「へ?なにそれ、ホヒョ~ン・・・ただの線引きかぁ~・・」

「何・・・何か変か?だって線引きは必要だろ?ソンジョンだってそんな
顔してるけど、いつ狼になるか分からないしな。」

「それ、ホヒョンが言う?まぁ、ホヒョンは紳士だけどさ・・・。」

「だろ?俺は変なことはしない。それに特にコイツにはなw」

「あっ!ひっどぉ~い!ソンジョン、叱ってやって!幼馴染に酷いこと言う~・・・。」

「はははっお前ね、少しは警戒ったもんをした方がいいぞ?
まぁ、俺に限ってお前にどうこうするなってありえないけど、他の男は違うからな。」

「あはっwホウォナ~心配しすぎだって!私に限ってそんなことありえないもんw
私、田舎にいる頃からモテないし・・・。」

「ほぉ~らっ!すぐそうやってうつむくぅ~・・・ほらっ!顔あげて!」
彼女の顎に手をかけて顔を上げると、彼女は何故か俺と視線を外した。

「・・・・・。」

「あっれ~~?あれあれあれ~?レナちゃん、顔、まぁ~~~っかっ!!ふふっw」

「おい、ソンジョンからかうなっ!」

「だぁ~って本当のことだも~ん。ねぇねぇ、レナちゃんってさ・・・まさか・・・」

「ほらっ!ソンジョン、少しは俺たちに気を遣えよな!久しぶりに会った
幼馴染と少しは話させてくれよ!」

「あっwホヒョンごめんwじゃ、また夕食でね~?」

「あ、うんっwソンジョンまたね!ありがとう~~。」

ソンジョンが部屋から出て行くと、俺はレナをベッドに押し倒し、無理矢理キスをした。
俺は何故そうしたのか自分でもわからなかった・・・

「なん・・・で?これ、何のキス・・・?」

「ごめん・・・」

「謝った・・・酷い。」

「ごめん・・・」

「また、謝った。」

「だって・・・俺・・・」

「これは意味のないキスなの?」

「やめよう・・・レナ荷物を・・・」

「知らないっ!!バカッ!」
レナは泣き出しそうに部屋から出て行ってしまった。

リビングでソンヨルやソンジョン達の声が聞こえる・・・

「あれ~?レナちゃんどうしたの??荷物はまだ・・・だよね?」

「ソンジョン・・・・・・・」
俺が部屋で呟いた声は誰にも聞こえなかっただろう。
気軽に喋れるソンジョンが少し羨ましかった。
俺のほうがずっとずっとあいつを知ってるはずなのに、おかしいな・・・
悲しくなるほど、今は何もあいつのことが分からなくなってしまってるんだ。
大切にしてたオモチャを急に横取りされたような気分だよ。
それでも俺は不器用だからあいつに何も言ってやれなかった。



「レナちゃん、何かあったのか?あ、俺ソンヨルねwよろしく~
・・・あれっ・・・?どうし・・・・・」

レナは急にソンジョンに駆け寄って顔をくしゃくしゃにした・・・
「・・・・・っ」

「レナ・・・・ちゃん?」
レナはソンジョンの胸で顔を隠し、涙を一粒ソンジョンの足にこぼす。

「うぁっ・・・おい・・・大丈夫かよ・・・?」
ソンヨルもそう声をかけたが、その声はレナの耳には届かずに、
ずっとソンジョンの胸の中で小さな海を一滴、一滴、丁寧にこぼした。

「うん・・・ソンヨリヒョン、多分、ご両親のこともあったし、精神的に疲れてるだけ
なんじゃないかと思う・・・。」

「どうして・・・どうしていつもあぁなんだろう・・・私のこと分かってないの。」

「うん・・・?ホヒョンに何か言われたの?
レナちゃん、疲れてるんだよ。少し休んで?」
そう言ってソンジョンはレナをソファに座らせた。

「ありがとう・・・。」

「あ、コーヒーでも飲む?俺、入れてくるよ。紅茶もあるけど・・・どっちがいいかな?」

「・・・・。」
何も言わないレナを見て、ソンヨルはぎこちない空気に戸惑ったが、
よし!と思い立ってキッチンへ向かった。

そんな中ゾロゾロと他のメンバーも集まってきて、立ち止まりレナを
不安そうな顔に気がついた。

ミョンスは部屋から出て来た途端に、ポケットにだらしなく手を突っ込んだまま
レナに気が付き、暫く見つめてからリビングへとまた足を踏み入れてテーブルのある
椅子を引いた。

すると、すでにそこにいたウヒョンから声を掛けてきた。
うつむいたままのレナを見て、ソンジョンだけの力ではこのぎこちない空気を
打破出来ないと察し、優しく声を掛ける。

「ねぇ、夕食までこうして同じ家にいるのに、きちんと挨拶しないのってぎこちないからさ、
あ、でもさっきは自然に話したけど・・・まっ、改めて俺達を紹介するよ!
え~~まず、俺はウヒョン!いつも笑顔が可愛い
ナム・ウヒョンですぅ~キャッ!w・・・はははーっ」

「何それ・・・はい、次。」

「あ・・ソンジョン酷いwww」
苦笑いのウヒョンに少しレナは視線を向けた。

「てか、まず俺だろおおお!!!」

「ソンヨリヒョン、遠くで言ってないで、こっち来てから言ってくれるー?
何か大騒ぎだけしてるだけの人みたいだから~!」

「あんだとーーー!!俺は今手ぇが放せなぁ~いのっ!まぁ、いいから
先進めててぇ~」

「はい、じゃぁ先進んじゃいましょう!じゃぁ~あ~?つ~ぎぃ~は~・・」

「はいっ!僕~~はっ、ミョンスです。あ、でもこれは本名で芸名はエルです・・・。
よろしくいお願いしまぁ~す・・・。」
ミョンスは緊張しているのか、首を横に揺らしながらお辞儀をした。

「ミョンスヒョン、それ何用の言い方なの?w緊張してる?
固いよ。固い。それじゃレナちゃんがかしこまっちゃうだろ?」

「なんでお前がそんなこと言うんだよ。お前、生意気なんだよ~・・
だってどうすればいいのよ。初対面なのに
お前みたいにみんながフレンドリーには出来ないだろ?」

「僕だっていつでもフレンドリーじゃないさ。でも、レナちゃんはホヒョンの
幼馴染だって言うじゃないか。だからだよ。」

「え?あっ・・・そうなの?騒がしい声が聞こえはしたけど
俺、部屋にいて知らなかったから・・・」

「そもそもミョンスヒョンは誰の知り合いだと思ってたのさ。
訳も分からずに挨拶してたの?」

「えっ・・あ・・うん・・・。」

「はい、じゃぁ~もういいよっ!次っ!!」

「んぁっはっはっはっは・・・なぁ~にミョンス、お前ソンジョンに言われちゃってんの?
ぷふふっw」

「なんだよぉ~うるさいなぁ~・・・」
ソンヨルにそう言われてなんだか恥ずかしくなってきたッミョンス
プイッとそっぽを向いてしまった。

「ほらほら、もういいから、いじけてないで手伝って!」

「ん・・・・。」
ソンヨルが持ってきたコーヒーと紅茶を数個ずつテーブルニ置いていく。

「レナちゃん、好きな方飲んでね?
ごめんね、騒がしくてwうちはいつでもこうなんだ。まぁ、静かな時もあるけど
うるさい時はもっとうるさいかもねぇ~んふふっw」

「あ、ソンヨルさんありがとう。暫くお世話になります。レナです。」

「・・・・・?・・・・・?」

すると、ミョンスが不可解な行動をしてるので、挨拶待ちをしていたドンウが
何やってんだと言わんばかりに口を出した。
「おい、ミョンス口で言えよwww怖いだろ?ウケルwwww」

「あ、紅茶飲む?それともコーヒーがいい?」
ミョンスは紅茶とコーヒーを持ち上げてこっちがいい?それともこっち?と
眉毛をあげて目を少し見開いてレナへ渡そうとした。

「ミョンスさんありがと^^紅茶頂きますね・・・」

「あっ!ねぇねl俺はドンウです~~挨拶しちゃってもいい??」

「はい^^」

「もう始めてるじゃんw」
すかさずソンギュが口を出す。

「あれっ?ドンウヒョンもう帰ってきたの?早いね。」
ソンジョンがドンウの帰宅の速さに何故か驚いて言った。

「ん?そう??結構時間経ってるけど・・・?」

「あれっ?僕の感覚おかしいのかな?」

「なんだ?まぁいいや・・・次!!」

「あ!ソンヨリヒョン!僕の仕事取らないでよぉ~~」

「何だよ減るもんじゃなしに・・・大体いつから仕切るのがお前の仕事になったんだよ?」

「別にいいだろぉ~?こういう司会みたいなことがやりたいの!!」

「何なに、このナムCの事忘れてそんなこと言ってるのぉ~?
やぁ、ソンジョンア、まずは俺を超えてから言えよw」

「あ?何ナムCってwwwwウヒョナ、お前MCとかに興味あるんだ?」
すかさずにソンギュがウヒョンの方に体をかっちりと向けて
顔をマジマジと見つめながら言う。

「ぅん・・・ンフフフフ・・・プフッ・・w」

「お前がっ?MCをっ!?」

「プフッ・・プププ・・・・」

「さっ、進行できない使えないMCはほっといて僕に任せてね?レナちゃん。」


その頃・・・コーヒーカップを持ち運ぶのに慣れない音がカチャカチャと聞こえる中・・・
俺は呆然と部屋にいた・・・
みんな楽しそうに笑ってるように聞こえて来て、俺なんていなくてもアイツは
上手くやっていけそうだと思うと、喉が詰まって来る思いがした。

「なんだよ・・・思ったより元気じゃん。・・・俺が、いなくたって・・・。」
思わず心の中の声が口に出てしまった。

ソンジョンがレナの肩に優しく触れる・・・
俺はこんな光景を見たって何とも思わないって思ってた。
だってレナは小さい頃に・・・・
小さい頃に・・・・あれ・・・?小さい頃になんだっけ?
あ、小さい頃から知ってるからだよな。
そうだよ、レナは幼馴染なんだ。
だから、ソンジョンと仲良くなろうがなんだろうが俺には関係ない。
レナが幸せだったらそれでいいんだから・・・
それに実家に居た頃の話で、レナとはもう何年も会ってなかったんだ。
お互いに成長もしてるし、考え方や気持ちも分からなくて、
ぎこちなく思ったって仕方ない筈さ・・・

そう、思い込んだ。
そう・・・思い込もうと必死だった。

こうして、変な気持ちで迎えた新しい生活。

でも・・・それとは別に俺は不安だった・・・。
いつでも誰かに見られているようなこの感覚。
それがいつも俺の周りをうろついて、俺の全てをおかしくさせて行くんだ。


ねぇ・・・そこにいる誰かは誰なの?
本当にそこに誰かいるの?




キシリキシリと鈍い音を立てた歯車が回り出す。

嘘つきな唇を探し出すゲームがこれから始まる・・・・・


俺の・・・・知らぬ間に。








              
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