ヨウムの食事に関する定説 | triiiiiico!

ヨウムの食事に関する定説


ヨウムに必要だと言われてきたレッドパームオイルについて

以前の食事のオンラインセミナーでも


【レッドパームオイル、パームナッツオイルはαリノレン酸がかなり少ないので、必須脂肪酸補給目的には適さない。野生のヨウムの食性を調べた論文では、『パーム農場の近くに棲むヨウムは、近くにコーン農場があってもアブラヤシしか食べない。野生では有るものを食べているだけなので、野生と全く同じものを採らなくてはいけない訳ではない。(2021)』】

という論文のお話を海老沢先生がされていました。



レッドパームオイルを使っていた頃

我が家ではカロチーノプレミアムを買っていました。

 

他にも色々あるので

それらを買っている人もいましたし

バードショップサイト取り扱いのあるものや

鳥専門店のレッドパームオイルなども。



 





そして先日のYouTube配信でも


「ヨウムには高カルシウム、高カロリーな食事が必要か?」というスパチャ質問がありました。


野生下での食事状況から推測して
高脂肪・高カルシウムの食事が必要と考えられると言われ

ヨウムのような低カルシウム血症になりやすい鳥はカルシウムとビタミンD3を多く摂取するように
ヨウムはカルシウム不足に陥りやすい
ヨウムはビタミンD欠乏から低カルシウム血症になりやすい
といった文言を動物病院や飼育情報特化サイトでよく見かけ
ヨウムは骨密度が高いのでカルシウム要求量が多いという話を病院でも聞きましたし

一部のペレットでも
高脂質で高蛋白質な成分比のアフリカン(ヨウム・ハネナガインコ)向けのものが発売されていたり
ヨウムによくみられるような低カルシウム血症になりやすい鳥の場合』のペレット配合比が書かれていたりして販売されているので
何となくそれがヨウムの定説になっていると思いますし
私もヨウムはそういう鳥なんだと思ってきました。

これらに関しても
シードやひまわりの種が主食という時代が長く続き
カルシウムがじゅうぶんに摂れず
低カルシウム血症を起こし震えが出たりするヨウムが一時期いた。
ペレットの登場でペレットが主食に移り変わってからは
そういう子はまずいなくなった。
その頃に

カルシウムの少ないひまわり主食での偏りを補うために

カルシウムをしっかり摂らないとダメですよという情報が

高カルシウムが必要と言われるようになった理由だと。

実際のカルシウムの必要量は
他のインコ類と同等で良いので
ペレットを食べていればじゅうぶんとのことです。

高カロリーが必要と言われている原因は
野生で食べているパームヤシ(アブラヤシ)が脂質が多いので
それを見た人がヨウムは高カロリー高脂質のものを食べないといけないと勘違いしたとのこと。

実際にはパームヤシのプランテーションを荒らしているだけ
そこに生っているから食べに行っているだけで
パームヤシのない地域のヨウムは
高脂質なものを食べていなくても大丈夫なので
ペレット主食であれば栄養は足りているそうです。

野生であれば高カロリー高脂質の食事でも
消費できる運動量があるけれど
運動量の少ない飼い鳥では
ローファット食でもじゅうぶんともお話されていました。



ローリー・ロリキート、オオハナインコ、サザナミインコあたりのように
種の食性として特別気にかけなくてはいけないということではなく

野生での食事がこうだから
必ずしも同じようにしなければならないというわけではないということですね。




我が家ではこれまでは
ヨウムはカルシウム不足に陥りやすくカロリーも多く必要との認識はしつつ
1種類だけですがペレットをしっかり食べているので
めちゃくちゃガッツリ意識してきたわけではなく

高カロリー高脂質なものに関しては

他の鳥よりは多少ゆるく取り入れたりはしてきて

特に栄養面での健康問題は出ていないですが



これから更に年齢を重ねていくので

過不足ないよう気をつけていきたいです。