本格復帰後の10年間で最も影響を受けた空手関連本の一つ、それは沖縄空手道無想会師範・新垣清氏の「沖縄武道空手の極意」です。
書かれている内容には「目からウロコ」であり、この本を何度も何度も読み返して研究し、剛柔流尚誠館の寺島先生にも指導を受けたりしたことはすでに記事にしました。

著者である新垣清氏は同じ松林流出身で同門でしたが、米国に居住し活動拠点は主に北米だったため日本に常設の道場はなく、疑問点を聞いたり道場に通うことは、当時不可能でした。
それが6~7年ほど前でしたか…、無想会のセミナーが東京でも初めて開催されることを知った私は、欣喜雀躍し参加申し込みをしたのです。
その後セミナーは年2回のペースで毎年開催されるようになり、私は都合2回出席しました。


初めてこの目で見る、著者本人による正真正銘のガマクの掛け方、仮想の重心、倒地法、動歩行、鞭身、一拍子、不安定の中の安定、袴腰…等々。
この目で真近に見れたのは、眼福そのもので感激しました。

ガマクの掛け方以外は、剛柔流尚誠館・寺島館長のやり方で間違いはなかったです。
私はこのセミナーの前に寺島先生から袴腰、仮想の重心、倒地法、動歩行などの概略を教わっていましたので、セミナーでは新垣清師範ご本人からの指導によって、それらのやり方を確認するだけとなりました。
ガマクの掛け方のみ、改めて新垣清師範の提唱するやり方を教わりました。

初期の2回のセミナーでは、私が内容を理解しそれを身体操作に落とし込むことも出来ていたので、セミナー参加者全員の前で模範操作などを何度も示演するなどすぐにやり方に馴染むことが出来たのは、このように寺島先生のおかげです。


多大な衝撃と影響を受け、まさに「目からウロコ」だった無想会・新垣清師範の身体操作法。
その具体的なやり方をこの目で確認し、とりあえず頭だけでも理解したのは、非常に大きな収穫でした。
しかし私はセミナーに2回出席しただけで、その後は無想会に参加することはありませんでした。

(その8に続く)