ある日、俺、駕燕は彪チャンに自宅に呼ばれた。
千秋も居るんだろうと思ったが、そこに彼は居なかった。
駕:話って何?
彪:お前、最近、人間を漁ってるらしいな
駕:…漁ってるって…。失礼な言い方…
彪:虎馬という恋人が居るだろうが
駕:最近、ちょっと…
彪:擦れ違いか?(* ̄― ̄)
駕:何でちょっと嬉しそうなのさ!!
彪:まぁ、その話はいずれまた…。それよりも、この男だ
彪チャンがポケットから出したのは1枚の写真だった。
今時、写真て…。写メとか無かったの?
彪:知ってるだろう?
駕:…………ん~…、知らないよ?
彪:どうせ酔っていて覚えてないんだろうが。目撃証言だってある
駕:…記憶にない
彪:記憶に無いなら教えてやる。コイツは、人間(ヒト)では無い
駕:…堕天使でも無いな
彪:魔族では無い。…獣界の奴だ。名は、珀虎(ハクト)
駕:…虎なの?
彪:あまり親しくするな。コイツは手が早い
駕:詳しいね。知り合いなの? でも、俺が誰と一緒だろうと関係無いよね?
彪:虎馬との溝が深くなっても良いのか?
駕:それは俺達の問題じゃん。彪チャンには千秋が居るんだから俺の心配は良いよ
彪:心配くらいさせろ
駕:てか、そんな話で俺のこと呼んだの? それくらいメールで良いじゃん
彪:千秋に聞かれたくなかったんだよ
駕:何で? 俺に聞きたい話なら別に千秋居ても良いじゃん
その時、ピンポーン♪とチャイムが鳴った。
来客は千秋だった。
彪チャンは明らかに不機嫌そうな顔をした。
千:…あ~、駕燕、居たんだ…
駕:もう話終わったから帰るよ
彪:待て、まだ話は終わってない!
駕:終わったでしょ! その写真の男なんて俺は覚えてないって! 例え覚えていたとしても、俺とその男が何しようが、彪チャンには関係無い
彪:……(黒いオーラ全開)
駕:千秋、後は頼んだ!
千:は?( ゚ ▽ ゚ ;)
黒オーラ全開の彪チャンなんて御免だ。
そのまま千秋に預けて、俺は彪チャン家を出た。
そして家には帰らず、街をブラつく。
彪チャンに見せられた写真の男。
覚えてない、知らないって言ったけど、ウソ。
ホントは覚えてる。
だって、その男(獣)は、
…………………彪チャンの弟だったんだもん。
俺だって驚いたよ。
彪チャンに弟なんて居たんだって。
でも、彪チャン、人間なのに、弟は虎ってどういう事なんだろ?
龍一サンなら知ってるかな…。