WBC日韓戦、観戦記NO2
イチローが7回表のチャンスに凡打して追加点を上げることが出来なかったその裏に、韓国のソロホームランで2対2の同点に追いつかれた時には本来、負けモードに入っていたはずだ。私もテレビの前で暗澹とした気分になった。
6~ 7回あたりで逆転され、後続投手の気迫溢れたピッチングで抑え込まれるというのが日韓戦のこれまでの典型的な敗戦パターンであったからだ。
ところが今日の韓国には序盤からそれほどの迫力は感じられなかった。ミスが多かったし、さすがの韓国も短期間にこれほど何度も日本と対戦するとこれまでのようなハイテンションの集中力は持続できていないのではないか、というような感じがした。結果的に、日本は8回に3点を加えて突き放し勝利を得たが、城島に稲葉、内川に小笠原の代打が続けざまに見事に的中した原監督の采配はちょっと常人離れしていた。あるいは原監督らしいとでも言おうか。
イチローのこれまでの不振は気合が入り過ぎて、微妙にバットコントロールがずれているように私には感じられた。だからちょっと安心したような場面ではヒットを打っている。もう少し意識的に気持ちを静めて、リラックスした感じでバッターボックスに向かえば完全に復調するのではないかと素人の分析ではあるがそう思う。
ともかく勝ててよかったが、韓国は決勝でアメリカと当たりたかったのではないかという気がしないでもない。韓国はおそらくベネズエラに勝つであろう。そのような小賢しい作戦で日本に勝利をプレゼントしてくれたのであれば、日本は是が非でもアメリカに勝って、決勝で韓国に最後の決着をつけて欲しい。
見る方とすれば、もういい加減にうんざりしてきたが。
今日の勝利後に、もしやマウンドに日の丸を立て返すのではないかとちょっと心配したがそのようなことがなくて安心した。そういう挑発行為をしないのが日本の良さだからだ。