最近高齢者に対する失礼な物言いをした著者の作品で、読み始めからやや複雑な気持ちだったが、まぁ読んでみることにした。(この本を勝った後で件の発言があり、読むのを逡巡したが、タイトルに魅かれて読むことにした)

 

アルゴリズムで民主主義を自動化する・・・確かに一理ある。

今の政治状況のひどさは著者の言う通り、投票率が多少上がっても改善は見られない。この点にはagreeする。

政治状況もひどいが、その他の分野でもこの国は課題が満載だ。

・経済ー成長、分配、正規・非正規社員問題、年収アップ、インフレ、増税、

・社会ー日本人全体の心の問題、女性・外国人への差別

・安全保障ー東アジアの地政学リスクの高まり、食糧受給率、エネルギー自給率

・災害対策ー首都直下地震、東海東南海3連動地震、メガ台風

・原発再稼働(これは単独で取り上げるべき大問題だと思う)

・少子高齢化(これも単独で取り上げるべき大問題だ)

・パンデミック、などなど。

これら以外でも、行政サービスのデジタル化、入管問題、選択制夫婦別姓・・・あげていくとキリがない。統一教会の問題もあるか。

 

これらを全て一人一票で一人の政治家、一つの政党に投票する今の選挙制度は確かに時代遅れだ。

アルゴリズムに任せてしまったほうが確かに合理的かもしれない。AIに失政の責任は取れないのではないかと言われるかも知れないが、今の政治家が責任をとっているのか?との著者の主張には大きくうなづいてしまう。

しかし、そのアルゴリズムを誰が作るのか?という問題は大きい・・・そして、そんな選挙制度、今の政治家が認めるわけがない。

「逃走」するしかないのか?