「ダーウィンが来た!」は面白い。NHKの毎週日曜日夜の7時半。
夕食後の30分が待ち遠しい。迫力の映像で生き物の、生きることの素晴らしさと厳かさを伝えていく。大自然の脅威の映像や感動の物語の数々。
大接近!シーラカンス、幻のアルマジロを探せ! 、壮絶1200頭!カバ大集合など、日本の身近な自然から、世界各地の未知の自然まで実に様々だ。
身近な生き物に秘められた知られざる物語、多彩なストーリーラインが用意されている。                           
しかし、私の本当の興味はそれではない。実は、“危機対応の原点と頂点”がそこにあるからだ。

▼原点とは、“人間は動物である”こと。生きる糧をいかに獲るか? 獲れなければ死ぬ!いかに子孫を残すか?
△頂点とは、“生きることは危機対応である”こと。生きる脅威と外敵にいかに備え、身を護るか?          

人の営みも動植物の営みも究極の所、何も変わらない。どんな動物でも、どんな植物でも、生きとし生けるものにとって、生きるとは、生命の維持+種の保存との闘いの日々。生命の維持とは、獲物を獲って食べることと敵から身を護ることである。生命の危機をもたらす敵とは:

1.天候、災害等自然の敵
2.自分が誤って怪我する油断という敵
3.危害を加えられ、食べられる外敵
4.病気になる内敵

これらの敵から命を護るためには、次の四つであろう。                       

1.敵は誰かを特定する
2.敵に見つからないようにする
3.敵を一瞬でも早く見つける
4.すぐ逃げるか、戦って退ける         

危機から身を護るためと獲物を獲るために、体が優性的に進化して今の姿に変異してきている。
五感の発達もそうだ。脳が発達し、智慧をつけ、最大の工夫をするように進化している。
ダーウインの進化論である。
兎の耳が長いのは、一瞬でも獲物か敵の音を察知するためであり、キリンの首が長いのは
遠くの敵や獲物を早く見つけて逃げるか、追いかけるためでもある。
カメレオンの保護色もそうなのだ。
生きる為の手段や障碍は全て“脅威”であり“危機”なのだ。
つまり、“生きること=危機対応”なのである。