■フジサンケイビジネスアイ経済産業部長B氏インタビュー(2-1)
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山見―昨年4月から今の紙名に変更し、紙面が新しくなりましたが、中小企業の記事は重視されているのですか?
B氏―中小ベンチャーは経済活動の源泉、大いに重視しています。その表れと
して、新規市場面も創りましたので、どしどしいい情報をご提供下さい。
山見―その場合、どうしたらいいのですか?
B氏―まず、当部の企業班デスクに電話して下さい。記者を個人的に知らない場合でもご遠慮なく、すぐ対応します。商品情報であれば、リリース班でも結構です。
お話したい分野について具体的に言っていただくと、すぐ担当記者をご紹介いたします。機械なのか、電機なのか、あるいはITなのかなどです。
山見―個別取材をお願いする場合でもまとめる必要がありますか?
B氏―きちんとしたリリースは必要ありません。どこに新奇性があるのか?
その特徴やどこが差別点なのかなど内容がわかるようにメモや資料を準備しておいてもらえば、それで結構です。
特に、初めての中小企業の場合には、とにかくトップが自分から電話してお話いただき、取材に応じてもらうことが一番大切なことですよ。
山見―コンタクトする場合何をポイントに話しをしたらいいのですか?
B氏―情報提供に際しては、どの部分が新しいの、どの点がライバル商品等と差別化されているかなどを明確にすることです。 それから強調できる数字的な裏づけなどもインパクトがありますね。それに、会社概要や写真なども忘れないことです。
山見ー 個別の情報提供と一斉発表とはどんな違いがありますか?
B氏―当然、独自取材を行って弊社だけの特ダネを優先するに決まっています。
特ダネだと扱いもまったく異なってきますよ もちろん、発表案件でも新奇性があればその後の取材で大きな記事として一面で扱うこともあります。いずれにしても、社会や産業界あるいは消費者に与えるインパクトの大きさで判断しますね。
山見―プレスリリースを書くときに留意すべき点はどんなことですか?
B氏―とにかく、何が新奇性なのか?どの部分が革新的なのかを明確に記述することにつきます。そして外部(お客さま)から受け付ける連絡先を、きちんと書いていただくことです。
あまり小さい字で長々と書かないことも大切ですね。要は、記者が一目で読み、すぐ判りやすいように工夫して作ることです。
また、専門用語には必ず説明文をつけることも留意点です。IT関係の場合は特にカタカナ用語や英語が多いので注意して下さい。リリースには、販売価格や生産数量や目標など数字の表記が多くなりますが、その時にできるだけその背景情報があればベターです。
リリースは日に100通以上は来るので、とにかく技術的な新しさなどの新奇性や画期的なことがどこなのか?重要なことが最初に書いてあれば読みたくなりますね。
山見―リリースを送るときに留意することは?
B氏―やはり急ぐ場合にはFAXです。急がなければ郵送でもいいのですが。 メールは記者との間で了解すればお使い下さい。
山見―これからPRに力を入れようとする中小・ベンチャー企業に何かアドバイイスをお願いします。
B氏―初めて聞く会社でも、情報内容に面白さがあれば積極的に取り上げますので、どしどしコンタクトして下さい。ただ、PR会社にまかせっきりにしないで、会社を代表してきちんと対応できる担当者を置くことが大事です。 メディアの窓口がいります。PR会社では、肝心なことが答えられないので困ります。取材に行った場合でも、お話に来られる場合でも、答えられる人を同席させるなど、質問に万全にお応えできる体制でお願いしたいものです。その方がお互いに効率的ですから。
山見―貴重なお話をありがとうございました。
【山見博康記】