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│01│山見博康の「社長が広報を兼ねる」……マンツーマン広報
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 ■広報担当社長として(1/2)            
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 強い会社の条件とはなんでしょうか? いろいろあるとは思いますが、まず第一に創業の志や企業のビジョンがしっかりしていることがあげられます。 

 そのビジョンや理念は企業の存立目的であり、社長の哲学つまり熱い想いに基づいて創られるものです。社長は、そのビジョン・理念に基づいて、企業としてどんな会社になりたいのか? どんなイメージの会社になるのか? を決めなければなりません。 
 記者対応を行う場合でも、常にこのことを肝に銘じ、自社のビジョン・理念にそった話をすることが大切なのです。つまり、企業イメージというものは、社長のビジョン理念に基づいて創るものであり、また作られるものでもあります。広報担当には社長の伝道師として、そのビジョンや理念をよく理解させていなければなりません。 

 強い会社とは、財務内容がよいことも必須です。つまり相応の資金力がなければ強い会社といえないことはいうまでもありません。どんなによいビジョンをもっていてもまた、どんなに優れた商品・サービスを持っていても毎月資金繰りに困るようでは企業の存続が危ういことになります。ベンチャー起業家がよい商品・サービスを担いで次から次へと起業しますが、なかなか成功しないのは資金が続かないことが最大の要因です。 

 三つ目は、独創的な技術や商品を持っていることでしょう。他社と差別化された商品でなければ買ってもらえないことは当然です。価格が破壊され、好みが多様化した今日においては、競争の激化によって、他社商品とはっきりとした差別化がない商
品を拡販することが困難になっています。 

 さらにそういった競争激化の中で相手に勝つには、当然のことながら優れた人材がいるというのも強い会社の条件です。サッカーでもラグビーでもそうですが、組織で勝つまえにマンツーマンで勝つ実力をつけることが必要なのです。
                                    
 ■ニュース素材の発掘をいつも心がける(2/2)           
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 社長は、常に社内においてニュース素材の発掘を心がけできるだけメディア側に情報発信していく姿勢を持つことです。                
                                    
 そのためには、ニュース素材をいつも念頭に置き、お寿司屋さんになったつもりで「何かいいネタないか?」と考えていなければならないのです。もっと大事なことは他にない或いは差別化されたネタを創る心がけがいい商品・サービスに結びつくことになります。                     
                                    
 記者に話せるようなネタがあるということは必ず差別化された何かがあることです。したがってそのようなネタが次々と数多くだしてくる会社、つまり常に小さなチャレンジを行い、独創的な商品・サービスを次々と創り出していく企業風土にしていかなければなりません。                 
                                    
 そうしたいいネタに関して、自社の強み、他社との違い、業界での立場などいろいろなポイントでの強みを訴えることが大切です。ビジネスは市場における他者との競争ですので、どこかに強みがないことには世の中のマーケットに存在する価値はありません。いずれ退場を余儀なくされることは明らかです。 
                                    
 つまり、その強みを弾丸にたとえると、ビジネスの拡大には、今持っている弾丸を更に強力にしたり、大きくしたりして差別化するか、或いは、他の強みをもつ優秀なる弾丸をどんどん創り出すことが必要なのです         


【山見博康記】