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│01│山見博康の「社長が広報を兼ねる」……トップ率先が運命を好転
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■トップ率先・広報担当社長になる(1/2)
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広報は、社長の目指す企業理念・ビジョンに基づいて行うべき長期的視野にたった経営活動の一環です。したがって日々社長が先頭に立って広報を実践しその役割を果たしていかなければなりません。
メディアは常に責任ある発言を求めて社長の登場に期待しています。社長がオールマイティの中小・ベンチャー企業にあってはなおさらであります。
自らのビジョン・理念を語り、自社及び自社商品・サービスを一人でも多くの人に広く報せようと日夜努力する「広報担当社長」になることがもっとも大切な要諦なのです。
欧米ではCEOチーフエグゼクティブオフィサー最高経営責任者の下にCIOチーフインフォメーションオフィサー最高情報責任者を置き、体外・社内を問わず情報を統一することによって、会社のプレゼンスを高め、ブランドイメージの向上を図る企業が多いのですが、最近では、日本の大企業でもCIOの役割を重視し始めています。
つまり中小・ベンチャー企業社長はCEO兼CIOなのです。「Proactive プロアクティブ」という言葉を覚えておくと多くの使い道があります。それは
Reactiveリアクティブ」受動反応的の反対語で、先取能動的という意味です。
広報担当社長は常にこのプロアクティブな行動が必要なのです。いや社員もそうです。このような社員が多い会社はきっと成長繁栄することでありましょう。メディアを待っていては来てはくれません。
価値ある情報をお報せしよう、提供しようという姿勢が信頼のきずなを太く、かつ深くするのです。そのアクションが蓄積されれば年輪を重ねるにつれて大きな太い幹となり枝葉も繁ってくるのであります。
■旭化成ライフ&リビング(株)の例(2/2)
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能村義廣社長は広報に対しても積極的なりーダーシップを発揮し、最大のシェアをもつ超目玉商品「サランラップ」をコアに、引き続き堅調な業績を上げています。
同社長は、以前は旭化成本社の総務部長として全社広報を取り仕切っておられました。いわば広報のプロです。
その広報精神は、社長になった今、さらに飛躍し名実共に「動く広報担当社長」を実践しておられます。外出する時は、かっこうのよい高級皮かばんの代わりに綿の高級?づた袋をいつも下げているのです。
なかには何と商品サンプルが一杯詰め込まれています。出てくるものはまさに商品の品揃え、主力商品のサランラップからジップロックほかいろんな商品が出てきます。
そして、チャンスを作ってはその商品説明を行い、販売につなげようとするのです。セールストークもおてのもの、並みのセールス人は足元にも及びません。
このようにトップセールスをみずから実践しているのです。
数年前延岡、甲府など数箇所で開催したセールスキャンペーンでは何と社長自身がちょんまげに羽織袴の「さむらい姿」で登場、売り場で大人気となったそうです。その結果いつもの50倍以上も売上げ、「これぞトップセールスマン」としていろんなメディアに紹介され、その効果も偉大だったそうです。
【山見博康記】