新時代!社長が広報を兼ねる(連載) [2003/11/15配信] 

■どんなことがニュースになるのか?(2-1)
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[Ⅰ]ニュースの本質は何だろう

 中小・ベンチャー企業の社長がこれから広報の良さを知り、広報を経営活動の一環と捉えて活用していく場合、記者が何に関心があり、どんなことを記事に取り上げるのか?その記事となるニュースの素材は何か?を知っておく必要があります。  

(1)ニュースの意味

 ニュースつまり「NEWS」は、形容詞NEW にSを付けて複数にした名詞です。新英和大辞典によれば、「新しい情報、新しいもの、面白そうなことや人、興味ある事件…」とあります。一方、「NEWS」を分解すると、偶然かもしれませんが、NORTH、 EAST、 WEST、 SOUTH で、北東西南の頭文字となっています。
つまり、ニュースとは「東西南北における新鮮な面白い情報」といえましょう。

(2) ニュースの本質に迫る 

 それでは、記者がある情報にニュース価値を認め、原稿にまとめる際、何を判断基準にするのでしょうか? 私独自の分析によると、記者と企業及び読者にはそれぞれ異なった目があり、それぞれの目でニュース価値を判断していると思います。

■読者に異なった目(2-2)
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① 企業の目:自らの経営戦略に沿ってニュース価値を判断し、メディアに提供する。その際、メディアの向こう側にいる読者・視聴者=既存顧客・潜在顧客を念頭においていることはいうまでもありません。

② 記者の目:ジャーナリストとして次の3つの観点からそのニュース価値を判断します。
 *読者価値:担当分野或いは一般の読者にどの位役に立つか?
 *社会的価値:社会の公器としての視点から、社会的な重要さはどうか?
 *メディア価値:自社方針に沿ってメディアとして価値があるか?
  自らジャーナリストとして記事にする価値を認めるか?

③ 読者・視聴者の目:もっとも重要な目読者・視聴者にとって価値のないニュースは役に立たない商品・サービスのようなものです。 

 企業としての目が光っています。有益な記事・ニュースであれば既存・潜在問わず顧客企業や取引先も注目するし、関心を集めることができます。

 つまり企業にとって価値があるのか?を常に考える必要があります。
 次に一般消費者の目も光っています。日々の生活にとって役に立つ、新しい価値ある情報なのか?についても充分留意しなければなりません。

 さらに、 一般国民或いは一人一人の市民の目も光っています。その記事内容に直接関係のない読者や視聴者から注がれる厳しい目も大事なのです。

 その結果、報道された記事やニュースは社会の公器としての立場から、オピニオンリーダーとして、国の経済あるいは国政へ影響力をもつと同時に実際の企業経営向上を促します。そして、一般国民生活の向上させる為に役にたつことによって社会に貢献していくのです。

【山見博康・記】