新時代!社長が広報を兼ねる(連載) [2003/04/01配信]
■広報とメディアとお客様の関係(2-1)
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企業とメディアはお互いに対等であり、また協力関係にあることがわかりました。しかもお客様が共通であることも大切なポイントです。これからこのことを肝に銘じて広報活動を行っていくことが重要です。
ここでもう一つ解りやすい話をしましょう。つまり広報とメディアとお客様の関係について別の角度から説明してみます。
ビジネスの本質は、「行商のおばさん」という最初の話を覚えていますか?
行商のおばさんは、浜で魚を仕入れてそれを山や川にもっていき売ります。最初はもっとも売りやすい親戚や友人に売ります。つまりもっとも近いお客様だからです。それは、営業活動の訪問販売と同じでしょう。
つまり通常のビジネスにおいて、近くのお客様には、営業担当が直接訪問して販売します。そして、もう少し遠いお客様には叫んで報せます。その声を聞いたお客様に買っていただくことができます。それでは、もっと遠くのお客さまにはどうするのでしょうか?
■遠くのお客様には(2-2)
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企業とメディアはお互いに対等であり、また協力関係にあることがわかり遠くのお客様には誰が報せてくれるかというと、それがメディアです。つまり、遠くの多くのお客様にはメディアを通じて報せることがもっとも効果的です。
企業の窓口としてメディアに協力して情報を提供する役割が広報なのです。
この関係がわかると広報の役割が明確になります。広報とメディアが一緒になって企業情報をお客様に届けているという構図がよくわかることでしょう。
従って、広報担当の直接のお客様は記者です。営業担当が毎日できるだけ多くのお客様に会うことを目標としているのと同じように、広報担当は、毎日何人の記者と会うかということを目標としなければなりません。
あるいは何人の記者にトップや役員あるいは部長クラスが会えるようアレンジするかが広報の腕となります。これまで会っていなかった記者と仲良くなることは仕事を拡大することです。さらに、これまでコンタクトしなかったメディアに新しくコンタクトできるようにならなければなりません。それを地道に続けていくことです。そ
うすることは、実際、営業担当を増やしているのと同じことなのです。
広報業務の拡大はつまり、接触するメディアや記者の数を増やすことでもあります。それによって、より多くの遠くのお客様により多くの企業情報を報せることができるようになるのです。
【山見博康・記】