バリューインテグレーター(価値統合家)の
       『至誠の咆哮』
今日のテーマ:「人を知る法」第37条
        「根気」
     2013年7月20日(土) 
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 根気は完全慾の強い人ほど強くなる。出来上がりはどうでも構わないような人に、努力も根気も生まれるものではない。文章1つ書いても、絵1つ描いても、気の済むまでやりたい欲望がなければ途中で筆を捨てるであろう。
「あの人はこりやだ!」と言われる人はみんなこういう人である。
こんな人は頑固になりやすいが、今の世の中には大切な人である。責任感の強さもこうした欲望に強い人に生まれる。

 イチロー選手も松井秀喜選手も、タイガーウッズもマイケルジョーダンもいやスポーツばかりではない。音楽家、科学者・・・そして手仕事の匠、職人・・・どんな分野の天才も実は“超根気持続者”なのである。

発明は1%の閃きと99%の汗と言われるのは同じ意味であろう。
 根気はねばがあって更に事を成就する力として倍加する。
「人間というものは根気が大事なんだ。いくら頭がよくったって、またいかに
人間がすっきりと上品にできていても、根気の続かないような人間は、ついに事を成就する人間ではない」(森信三『修身教授録』)

また、根気は情熱にも比例する。そして
「情熱とは最も人を承服させる唯一の雄弁家 である。
 情熱のある最も朴訥な人が、
 情熱のない最も雄弁な人よりも
 よく相手を承服させる」
        (ラ・ロシュフコー)
というように、説得力にも根気が要る。教育者、コーチ、指導者・・・およそ人に何かを教える立場に人には、根気と情熱双方を持ち合わせておくべきである。
 私事、現在日本バスケットボール協会の裁定委員長として、先ごろ全認定コーチへの暴力に関するアンケートをとったが、その自由意見欄に実にコーチとしての有り方への多様性を学んだ。
 また、全柔連の「改革促進タスクフォース」メンバーとして、コーチや監督と選手との関係がいかにあるべきかも学ぶ機会を得たことにより、根気+情熱+愛が必要だとも考える。