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       『至誠の咆哮』
今日のテーマ:『人を知る秘訣』第16条
        「安い涙」
     2011年8月23日(火) 
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すぐほろりとして涙を流す、直ぐ憤慨して興奮するような人を見ると、如何にも人情深い人、愛情深い人のように思い易いが、実は涙や興奮、感傷と言うような感情と人間の真の愛や、人情や、深い正義感とはなかなか隔たりのあるものだ。

人間には哀れな者を見て涙を流す、不正を見て怒る感情は大体において誰にでも与えられているので、1時間も立てばけろりと消える人が多いのである。

その感情が持続し、行為になって現れなければ、それは本物ではない。

 人前の指導においては、あまり笑顔を見せず冷徹そうに厳しい表情をしていても、
時折のちょっとした気遣いや人の居ないところでかける言葉に実に心根の優しさを
感じる人もいる。そんな人には、逆にこちらの方がうれしくて涙ぐむこともある。

 人前で甘い態度、優しそうな言葉をかける人には、その態度や言葉を周りの人に
見せようとする浅はかな魂胆が隠されていることを覚えておこう。
 時に、そのように振舞う自らを、厳格に省みて深く恥じなければならない。