「ホンダクリオ新神奈川」・・・きめ細かい顧客対応で成功

 数年前米国ダートマス大学エイモスタック大学院のマネジメントコースに参加したが、世界から集まったエグゼクティブ達が経営力向上に向けて切磋琢磨する姿に大いに啓発された。
 そこで学んだキーワードは、「バリュー・フォー・カスタマー=顧客価値」であった。顧客価値をすべてのビジネス活動の中心に据え、顧客満足度(CS)をいかに高めるかが成功の鍵、つまりお客さま第一主義の深化向上である。

 そのお手本となる優良企業が神奈川にもある。大和市の(株)ホンダクリオ新神奈川(相澤賢二社長、社員二百三十名)は、ホンダクリオ店・ベルノ店総ディーラー百七十八社中、七年連続で顧客満足度ナンバーワンを誇る。
 評価内容は、顧客対応、店舗美化、修理・サービス能力など六十五項目にわたる厳しさだ。
 一人当り月平均販売台数は他社の二倍(九台近く)と群を抜き、現在十八店舗で年商百五十億円にまで成長した。その秘訣は、顧客に喜ばれることを木目細かく徹底して実践するという「顧客価値」の追求だ。
 今や顧客が望まない訪問販売を廃止、顧客が望むすべてを“お店”で完結(展示・商談・契約・修理・フォロー)させる。また社員の実践教育(OJT)を徹底、社員同士の信頼の絆は強い。
 月十台以上も売るスーパー社員でさえ「私だけの力ではなく“お店”が車を売っているのです」と同僚や他部署への感謝を忘れない。女子社員は月一回の茶道で「思いやりの心」を学び、店内に可愛い小物を飾るなどファミリーにも細やかな気配りを行う。

 相澤社長は、「お店は家、社員は子供。だから愛情を持って本気で怒ります。いかにお客さまの心を理解し、買う人の立場になれるかを厳しく指導しています。“思いやり”と“信用”の上に“車”という商品があるのです」という。すべてのアンケートはがきに直筆で返信を書きながら、相澤社長は更なる連続受賞に自信を深めている。

 目下の厳しい経済状況を力強く乗り切っていくうえで、同社はいい見本となるだろう。