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『広報卓越者になる法』
今日のテーマ:「同席者を増やせ」
2010年3月19日(金)
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発表者を増やし、同席者をつけよ
記者への情報提供に対して、最も喜ばれる記者サービスとは、記者が原稿を書くに際して役に立つ豊富な情報を提供し、取材を1回で短時間に終わらせる工夫を怠らないことです。
そこで、一斉発表や個別取材に際して、広報担当者が配慮すべき要諦とは何でしょうか?
一斉発表の場合:一斉発表の定義はご存知でしょうか? メディアに出すことを一斉発表と思っておられたら、それはプロフェッショナルとして恥ずかしいことです。
拙著では、明確に解説していますが、次の四つを満たす必要があります。
1.公式に、2.同じ情報を、3.同じ時に、4.複数のメディア、に情報提供することです。
具体的に言うと、プレスリリースをメディアに一斉に同時配信することがそうです。同じく、記者クラブで発表したり、ビッグサイトやホテルなどで一堂に集まってもらって発表したりすることもそうです。
そこで、いつもお勧めするのは、レクチャー付き(レク付き)一斉発表を増やすことです。発表者が上位者になれば少しでも多くの記者が集まります。しかもその時に、適切な同席者もアレンジします。
個別取材の場合:個別取材でインタビューを受ける説明者(社長等)に加えて、テーマに沿って適切な役員や専門家など同席者をアレンジすることです。
つまりどんな質問にも万全な回答ができるように予測される質問によって同席者を決めると喜ばれます。その理由には、2つあります。
◆万全の記者サービス:
記者の疑問にすべて答える体制で臨み、より豊富で詳細な情報提供を試みることです。それは記者の発想を豊かにし、「記事が膨らむ」+「記事が増える」のです。
なぜなら、記者はアーチストに似て、常に「大作」を「多く」仕上げたいのです。
そのために、記者には豊富な材料提供が必要なのです。また、そうしていると、「その話は別の切り口で記事にしますので別途取材します」となって記事が「増える」のです。
さらに、質問に全部回答できると、取材が1回で終わり、双方の時間と労力を省くことができるのです。お互いに、生産性アップとなると共に、「間違いをなくす」秘訣でもあります。
その場で社内責任者が伝え、記者も不明な点は質問し、その場で回答を得るのですから、数字の間違いやニュアンスの曖昧さがなくなるのです。後で電話取材を受ける手間と労力を想像してみるとぞっとすることでしょう。
◆社内啓蒙:
同席者は、会社の代表者として社長に同席の下、一つの試練の場が与えられることになります。記者に責任ある説明を役割に自信と誇りをもつでしょう。また、自分の発言がベースになって記事がでると喜びになり、家族や周りの人達への話題提供もできるのです。さらに広報意識を高め、生きたメディア・トレーニングを実践するチャンスでもあるのです。