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  『広報卓越者になる法』   
  今日のテーマ:広報の意義とは      
   2010年1月3日(日)
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  「自分と会社を一致させよう」

私たちは、生まれた時から自分が自分の「PR担当」。それに気付かないだけです。朝目覚めて、鏡を見ながら「自分PR」を始めます。
今日はどんな服装がふさわしいか?どんなにお化粧しようか?と自問。
ありたい自分、あるべき自分、目指す人間像に向かい、服装を正し、態度を整えます。適切なPRとは、TPOつまり(Time時、Place所、Occasion機会)に応じて身だしなみを整える。正しく自分を示すお化粧
であり、自分のビジョンやあり方を反映するものです。

ところが、自分の美点を強調し過ぎ、余りにも弱点補強に努める過度の化粧は、自分の歪曲(わいきょく)や隠蔽(いんぺい)に向かっていることを自覚しなければなりません。
シェークスピアは、「時として外見は実態とはおよそかけ離れているもの。世間はいつでも上面(うわべ)の飾りに欺かれる」(『ヴェニスの商人』)と警告を出しています。

「広報すること」とは、単にメディアを利用して広告や記事を載せることではなく、周りのすべての人たちに喜びをもたらすことです。
自らの言行を、周りの人たちに適切に、誠実に、タイムリーにお知らせし、周りの期待に応え、それに恥じない活動を行っていくこと。実を言えば、広報PRとは「人間創り」「会社造り」なのです。

「広報PRとは、適切な情報交通で“善”に向かって会社を司(つかさど)り、真の会社にする」ことが本質です。
何が起きても第一義的に、「To be good」(いかに善くあるべきか)を考え、次に「To do good」(いかに善く行うべきか)を実行するのです。
この順序を決して間違えてはなりません。なぜ「司る」のか? 統率・統括には「倫理」や「徳」が要る。“経営とは情報を司る”ことなのです。

ところが過度の厚化粧は、人であれば自分の詐称であり、会社であれば書類の改竄(かいざん)や更には粉飾決算で偽装となります。逆に過度の薄着は情報漏洩と同じです。どこまで見せるか隠すかに会社の有り様が露わになるのです。

 2010年の新年に当たり、広報の真の意義と目的を再確認しましょう。