「真の雄弁とは、言うべきことを全て言い、かつ言うべきことしか言わないところにある」(ラ・ロシュフコー)

訥弁の人:訥々話す人、どちらかと言えば口下手の人

能弁の人:立板に水で話す人。流暢に語る人。話の巧い人

殆どの人が訥弁だと思っていることでしょう。しかし、真の雄弁とは話上手な人とは無関係な人。言わなければならないことを全て言い、言う必要のないことは言わなければいいのですから。

これは誰にも出来るのです。私が広報課長になった時に、こんな田舎弁(九州弁、筑豊弁)でひっかりもっかかり話す自分に出来ないなーと自信をなくしかけたのですが、この箴言と出会った途端、なーんだ、そうか! それだったら僕にも出来ると自信になって、今その広報コンサルタントとして仕事にまだ従事していることが出来ているのです。正に助けられた言葉です。

『ラ・ロシュフコー箴言集』(岩波文庫)を書店で見て下さい。珠玉の短い言葉に時に笑みを浮かべ、時に恥ずかしくなり、時に嬉しくなり、時にある人を思い出し、時に自分に当てはめて誰もいない所で大笑い・・・・。山見博康