音もなくするすると危険から逃げる蛇が獲物をとる時は一睨みで相手の自由を奪う。やたらに人の目につく様な所には決して姿を見せず、声も立てず、歌も唄わない。黙々と自分の営みを営む賢さを持っている。一寸した事も大ぜさにガァガァ騒ぎ立て、自分を目立たせようとする人には必ず災いや躓きが待っている。騒がしい人の不幸は、静かな人の不幸よりも大袈裟で派手になる。
やってくる災いにも性格あり。静かな大人しい人には余り大きな災いはなく、冒険をやる人には大きな災いが待っている。つまり、成功も大きいが失敗も大きい。自分の災いは結局はこだまと同じで反射するのではないだろうか?
しかし、いずれがいい人生かというのは、解らない。心配のない無難な人生が幸福とは限らず、失敗続きだが面白く生きている人生が不幸とはまた限らない。