仲間を“たか”に食われて困っていた雀が“わし”に番人になってもらった。たちまち“たか”に食われる雀はいなくなったが、その代わり“わし”の食糧に差し出す雀の数は、今まで“たか”に食われた数よりも多くなったと言う。しかし、頼んだ以上は簡単には断るわけにはいかない。しかも断る事は、更に恐ろしい事になるであろう。大変な運命を雀は自ら求めたのである。

弱い者ほど生きていくたよりが欲しい。ここに思わぬ災いが待っているのである。弱い者は先ず自分の知恵を頼るべきである。

人に協力を求めることは、悪い事ではない。むしろ自分で出来ない事は積極的によく出来る人つまりより出来る人さらには専門家に助けてもらうことが物事を達成するには手っ取り早いものである。しかし、人に頼む、人に頼ることは自ら考えるチャンスを逸していることになる。或いは、自らの能力向上の機会を放棄していることになる。その事に気づくべきであろう。

・先ずどこまで工夫するか?

・どこまで考え抜くか?

・どこまでやってみるか?

・とことんやって失敗してから漸く人の助けを求めるか?

・ちょっとやってみて出来そうもないので助けを求めるか?


案件毎によく考えるべきであろう。それによって、物事に対する自らのけじめ、決心の強さが決まる。

【山見博康】