土井英司さんのこと
1974年生。慶應義塾大学総合政策学部卒。
専攻はマーケティング。学生時代にギリシアに
留学。大学卒業後、ゲーム会社を経て編集者・
取材記者・ライターとして修行。日経ホーム
出版社を経て、2000年に世界最大のオンライン
書店アマゾンの日本サイトAmazon.co.jp立ち上
げに参画。
エディター・バイヤーとして、売れる本をいち
早く見つける目利きと斬新な販売手法で『ユダ
ヤ人大富豪の教え』(50万部突破)など数々の
べストセラーを仕掛け、「アマゾンのカリスマ
バイヤー」と呼ばれる。
2001年、同社のCompany Awardを受賞。
2004年、有限会社エリエス・ブック・コンサル
ティングを設立。独立後は数多くの著者のブラ
ンディング、プロデュースを手掛け、著者の強
み(USP)の発見からブランド構築、出版戦略、
マーケティング日本を代表するビジネス書評家
としても活躍。現在は、読売新聞読書面「ビジ
ネス5分道場」、自らのメールマガジン『ビジ
ネスブックマラソン』でも執筆中。
読者数4万6千人、ビジネス界の著名人やメディ
ア関係者も愛読する影響力あるメディアに成長
させた。個人としては、現在、日本一ビジネス
書を売る書評家である。
その土井さんから下記の通り、ご批評の言葉を
いただき光栄に存じます。
ビジネスブックマラソン Vol.1746
『広報・PRの基本』
本日の一冊
『広報・PRの基本』日本実業出版社
山見博康・著
obidos/ASIN/4534045522/
businessbookm-22/ref=nosim
こんにちは、土井英司です。
本日の一冊は、広報・危機対応コンサル
タントとして活躍する山見博康さんが、
広報・PRで成功するための秘訣を書い
た、注目の一冊。
巷には、いろんな方が書いた広報・PR
マニュアルがありますが、個人的にはこの
方の書いた本が、一番クオリティが高い。
今回の本は、取材用資料の作り方から、ニ
ュースネタ作りのポイント、テレビで取り
上げられるプレスリリースの作り方、危機
対応のポイントまで、じつにさまざまな点
に触れています。
原理原則論でとどまらず、実際に現場でや
るべきこと、やってはいけないことを示し
たという点で、実用的な一冊。広報担当者
にとっては、ありがたい本だと思います。
個人的に参考になったのは、「テレビ企画
戦略思考プロセス」と、「危機を最小限に
乗り切る『5つの直』」。
どちらも知らないと損をする、あるいは痛
手を負うため、絶対に押さえておきたい情
報です。
攻めの広報、守りの広報をバランスよく解
説しているという点で、重宝する一冊。
経営者、広報担当者は、ぜひチェックして
ください。
▼ 本日の赤ペンチェック ▼
会社概要は一般向けに記述したものですが、
広報としては、記者向けに数字的な観点から
押さえた「ファクトブック」作成を推奨します
ニュースネタを対外的に発信する方法として、
イベントにすると話題となり、記事になる可能
性が高くなります
会社の公式発表は、リアルタイムで社員に伝え
る必要があります。営業担当が顧客訪問した時、
自社の記事も知らないという恥をかかせてはな
りません
◆ニュース性を高めるポイント
1.新奇性 2.意外性・斬新性 3.特異性
4.人間性・ドラマ性 5.社会性・時代性
6.イベント性
7.その他のキーワード(記念日、読者プレゼ
ント、アンケート調査、募集)
◆プレスリリース作成のポイント
「簡・豊・短・薄・情を込めて」が読まれる
条件
◆テレビ企画戦略思考プロセス
ステップ1・・・今、社会は何が流行りか?
何が旬の話題か?
何が関心事か?
ステップ2 これからどうなるか?
どんな動きが出てくるか?
どう世に波及するか?
ステップ3 だからこんな商品が注目を浴び
ている
◆テレビの場合:いかに画にできるかをアピ
ールする
・端的に映像の魅力を伝えるタイトル
・そのタイトルを如実に示す「画像」=
写真と映像が不可欠
・要望に応じて、いろいろな「画」にな
ることを強調
広報がまず大切にすべきメディアとは、
業界紙・専門紙(誌)などの小メディア
日本経済新聞では、経済金融部は銀行などの
マクロ経済および金融を扱い、企業関係は産
業部・消費産業部などが担当します
新聞・テレビの場合には、13時から15時位は
比較的ゆとりがあります。雑誌の場合には、
午前中が取材に出る前なのでいい
◆危機を最小限に乗り切る「5つの直」
1.トップへ「直報」
2.現場に「直行」
3.事態を「直視」
4.互いに「直言」
5.「率直・素直になれ」
◆ブランドを築く5つの要件
1.知名度を高める
2.自分との関連性を増やす
3.親しみを深める
4.圧倒的差別化を図る
5.憧れ・夢を与える
◆目次◆
はじめに
第1章 広報の仕事を理解する
第2章 採用されるプレスリリースを作る
第3章 一斉発表・個別取材の対応と公式
見解・Q&Aの作り方
第4章 最大効果を上げるマスメディアの
使い方
第5章 インターネットを使った広報・PR
第6章 広報・PRの効果を測定する
第7章 事故・不祥事へのリスクマネジメント
第8章 機能する広報戦略とPR会社の
選び方・使い方
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以上のように、過分なるお誉めいただいた
お陰さまで、本日のアマゾンランキングが
最高103にもなっています。
3ケタになったのは初めてなのでうれしく
存じます。ただ、この喜びは売れるという
よりも、広報やPRに携わる多くの方々に、
実務のみならず希望や自信・誇りを与える
ことが出来ることによるものでしょう。
また、著作を始めたいものです。
現在模索中です。
【山見博康】
おわりに