「『彼は数学者』とか『説教者』とか『雄弁家だ』とか言われないで、
ただ、『かれは真人間だ』と言われるようでなければならない」
(パスカル『瞑想録』)
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去る4月20上梓した『広報・PR実務ハンドブック』おいて
「広報とは、適切なる情報交通で会社を善に向かって司ること
である」と新定義した。
「尊敬される人と会社は一致する」との仮設を立てて、自分なり
の広報哲学を収斂しようとしたのである。その結果、”善”と”司”
とをキーワードにすると幅広い広報活動が一つのベクトル上に
おいて、一貫することになり、自らの立てた仮設を証明できたこと
はうれしい限りである。
その答えとは、それによって人は「真人間になることである」とし、
会社は「真の会社」になることなのである。
そこで、私の唱える真人間とは:
「真人間10か条」
1.善を求める
2.大志を目指す
3.大義を為す
4.言行が一致一貫する
5.情熱と向上の心を抱く
6.業績を遺す
7.徳を高める
8.自己の尊厳を崩さない
9.社会へ貢献する
10.尊敬が集まる
この10か条を身につけるべく日々精進することである。
そこで、このパスカルの名言に惹かれる。広報の要諦とは、
真人間になって「広報の卓越者」を目指すことである。
経営哲学者花村邦昭日本総研特別顧問兼大妻学院常任理事
は「人間教育の根本は、各人を卓越者へと練成すること
にある。自分自身に正面から向き合い、人間は所詮欠
如体でしかないことを深く自覚して、より高次の人格
を目指して日々精進する人間のことである。それはま
さに、組織と個人の両人格のより高次の統合を目指し
て日々精進する『あなた』だ!」
【山見博康】