「使命(ミッション)」という言葉は、ある男の物語を私に思い出さ

せる。彼は天国を見上げ、怒りながらこう言った。

「神よ、なぜ世界はこんなに乱れているのですか? こうした飢え、

貧困、戦争、災害はなぜ治まらないのですか? まったく、ひどい!

どうして世直しに誰かを送ってくれないのですか?」

突然、男はささやき声を聞く。彼にはそれが神の声だとわかる。

神はそっと語りかける。

 「やあ友よ、だが私は送った。私はおまえを送ったのだ」

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使命とは、「与えられた任務。成し遂げなければならない努め」

とあります。私たち1人ひとりは何のためにこの世に生まれ、こう

して今存在しているのでしょうか? いったい何をするために?


これは永遠の問いかも知れません。しかし、私たちは夫々ある

「使命」を帯びているのです。

その答えは自分自身の中にあります。

私たち1人ひとりが世直しのために神様から送られたのです。

人に頼ってはならない。自分に頼るのです。

自らの身辺に起こることを、その都度、少しでも善くすることが、

私たちの行うべき小さな使命です。


「人は天理自然の道を踏むものなれば、艱難に逢ふとも、

其の事の成否、身の死生には少しも関係なき者なり」

                           (西郷隆盛)