「使命(ミッション)」という言葉は、ある男の物語を私に思い出さ
せる。彼は天国を見上げ、怒りながらこう言った。
「神よ、なぜ世界はこんなに乱れているのですか? こうした飢え、
貧困、戦争、災害はなぜ治まらないのですか? まったく、ひどい!
どうして世直しに誰かを送ってくれないのですか?」
突然、男はささやき声を聞く。彼にはそれが神の声だとわかる。
神はそっと語りかける。
「やあ友よ、だが私は送った。私はおまえを送ったのだ」
---------------
使命とは、「与えられた任務。成し遂げなければならない努め」
とあります。私たち1人ひとりは何のためにこの世に生まれ、こう
して今存在しているのでしょうか? いったい何をするために?
これは永遠の問いかも知れません。しかし、私たちは夫々ある
「使命」を帯びているのです。
その答えは自分自身の中にあります。
私たち1人ひとりが世直しのために神様から送られたのです。
人に頼ってはならない。自分に頼るのです。
自らの身辺に起こることを、その都度、少しでも善くすることが、
私たちの行うべき小さな使命です。
「人は天理自然の道を踏むものなれば、艱難に逢ふとも、
其の事の成否、身の死生には少しも関係なき者なり」
(西郷隆盛)