自信を失い悩まなくてもいい。『人はすぐに忘れる』という前提を思い出せば良いだけかもだから | No Rice,No Life! 佐藤琢也公式ブログサイト

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企業論、人財論、労働論、マーケティング論、プロモーション論。
時事問題、関心事、個人的な日常など、徒然なるままに綴ります。

寒い。一気に冷え込んだ感があるせいか、首筋のリンパ球がゴロゴロ。風邪の前兆かな。どなたもお気をつけて。温かくしてね。

さて、静岡遠征だ。今日のミーティング、ポイントの一つには『人はすぐに忘れる』があるのだけれど、これを侮ってはいけない。

ちゃんと伝えたのに、相手が忘れてしまったがゆえ伝わっていない。という、こう歯がゆい現象が起こったりもするからだ。

プライベートでもありがちだよね。『言ってあったでしょ!?』、『いいや、聞いてないよ。絶対。』みたいな。




エビングハウスの忘却曲線


有名すぎるがゆえご存知の方も多いだろう。そう。人の記憶は大したことがないのだ。

たとえば、20分も経てば42%ぐらい忘れてしまう。更に1時間後には56%。1日後には74%。1週間後には77%。そして、1ケ月が経つ頃には79%も忘れているというわけだ。(もちろん、個人差はあるだろうけれど)

なので、生活者(お客さん)へ伝えている内容が悪いのではなく、単に忘れてしまっているがゆえ反応してくれない。来てくれない(利用してくれない)、予約してくれない、諸々が往々にして起こるのだ。

さて、ここで大事なのは、『長期記憶』というジャンルに残りそうな工夫をすること。脳科学的には、この3つが必要だと言われるけれど、まず1つは『強烈な印象』。2つ目は『脳が大事だと認識』。ようするに、いわゆる『記憶に残る』だ。

では、どうしたら?だけれど、ここでのポイントは生活者(お客さん)の『領域の外』を強く意識すること。

というのは、既に知っていること、予想できること、イメージにあること、見聞きに慣れているものには、人はそこまで興味関心を示さない傾向がある。『あぁ。そんなこと知ってるよ』的に。(本当は大して知らないものも含む)

なので、その領域外。たとえば、相手が知らない『新しい情報』。かつ、その人が『得、メリット』を感じてくれるような視点が含まれているものだ。

ふむ。こうも言い換えられそうだ。それを知れたことによって、自分の何かを満たせそう。豊かになれそう。幸せになれそう。または、不や悩みが解消できそう。諸々と。

やや余談的だが、『ご存知ですか?』というキャッチで始まる販促物の反応は、業種を問わずおおむね良いものがある。

そう言われると「なに?なに?」と、なりやすいというか。知らないこと、新しいことへ何かを期待し関心を寄せるのもまた人情なのだろう。

ようするに、興味関心を持ち『知りたい』という感情は、忘れにくい、あるいは、すぐに思い出せる記憶になりやすいのだ。

つづいて、ラストの3つめ。『反復性』。
人はすぐに忘れてしまうわけなので、あらゆるものを総動員し、できるだけ早く。そして、継続的に目に触れてもらえる機会を作る工夫も必要だ。(この方法論は得意なやり方で)

プロモーションや販促物が上手く機能しない大局的な原因の一つには、こういうシンプルな問題が横たわっていることが多い。

ようするに、商品スキルや経験、能力が不足しているのではなく、単に人は忘れるという事実を前提としていないというか。
自分が伝えたことを生活者(お客さん)は覚えてくれている、と思い込んでいるだけというか。

なので、ワタシは素質がないのか?この仕事に向いていないのか?通用しないのか?なんて悩まなくたっていい。記憶に残る3大要素に目を向ければ良いだけなのかもしれないわけで。もしそうなら、勿体ないでしょ。

さ、今日も楽しい場にできるよう頑張ろう。全速力で。