語 仮面ライダーゼロワンREALTIME&セイバー不死鳥の剣士と破滅の本 | マシュレポ(@ω@)y-゚゚゚

マシュレポ(@ω@)y-゚゚゚

このブログは
ゲームや漫画の紹介又は語ったり、時には実験したりラクガキしたりと…

様は何でもあり
それでもよければ是非
覗いてやって下さいませ

ライダー豪華二本立て テーマは 陰と陽



「仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本

監督 柴崎貴行

破滅をもたらす本に封印され、突如復活した
仮面ライダーファルシオン。現実、アンダーワールド両方の消滅を目論むファルシオンを止める為、聖剣に選ばれし六人の剣士が迎え撃つ

…と同時上映にしてメイン。

「仮面ライダーゼロワン REAL×TIME

人工衛星アークとの戦いより数ヵ月

アークの力を継ぎし悪魔の仮面ライダー
エデンことエスは、世界に向け宣戦を布告
大規模なテロを起こす。

飛電インテリジェンスの社長、飛電在人ゼロワン

AIMS、滅亡迅雷かつて敵対していた両者共に
エスの楽園の創造を止める為、迎え撃つ

世界破滅までの60分を描くリアルタイムサスペンス。

監督 杉原輝昭 脚本 高橋悠也

…さて、言うまでもない例のアレと、年齢的ハンデにより、REALTIMEでの劇場に足を運びにくいなんとも世知辛い心境ですが、DVDレンタルにてようやく鑑賞出来ましたゾ(^-^;

概要

実際公開された12月、今回の劇場版二編は従来と異なり、元々はキラメイジャーと同時上映予定であったゼロワンは、新型コロナウイルス禍の緊急事態宣言により、延期と同時にTV本編共にシナリオを大幅に修正せざるを得なくなった経緯があり

本来なら予定されたクロスオーバー作品
「ジェネレーションズ」12月時期にてあくまで
同時上映という形で、セイバーと分けた扱いとなっており

サムネBDパッケージはその名残りですが
可能性は捨てたくない故、敢えての処遇改善されたのが今回の劇場二編。

超ヒーロータイムの様に戦隊×ライダーの区分けでなく、戦隊は戦隊、ライダーはライダーと

以降の劇場版もこの方式となる可能性はありますが、同じ特撮ジャンルでも同シリーズを二本立てで観るというのは宣伝の通り豪華といえます。

只、後述すると、テイストや方向性が違う分
雲泥の差なる言葉がある様にその差は歴然。

上映順にまずは勇者ヨシ…ではなく


仮面ライダーセイバー劇場短編 から

ゼロワン後の令和二号
クライマックスへ向け現在も放送中

TV本編の感想は以前、現在進行形に関わらず
ブログにてアップした通りですが、

設定、アイディアは良い分、それが本編に
上手く組み込まれてるとは言い難く

コロナ禍による撮影制限や規制もある故ですが、
同じ条件下でもライバルたるウルトラマンZが傑作だったのを考えると擁護し難い作品なのがTV本編のお話(あっ食玩やフィギュアは最高です)。

今回の劇場版は短編と称してる通り計20分…と
この後、控えるゼロワンの10分の2の尺。

故に劇場用作品というよりも、
アトラクション・テーマパーク等のイベント用の映像作品に近い

…なので、作品全体の評価は別で
感想についてはTV本編の物を散々語った手前

根掘りは堀とあーだこーだは二の次で
私自信の意思を封印して

本作 大々的に宣伝しましょう!!
(なので、貶す事を危惧・楽しみにしていた子羊達期待を裏切ってゴメン)

まず、今作のキーであるライドブックこと
元ネタは、本📕で前作01のSF近未来と差別化する実にアナログ的で、実は本作のテイストもソレ

改めてセイバーを振り替えって思うテコの入れ方
全体 昭和30年代作品を思わせるテイスト

ストーリーは至ってシンプルに
キャラクターや、演出等は当時昭和の子供だったお爺ちゃんお婆ちゃん世代における一昔、二昔前ならではのいい加減で使い古されながら、リアリティ重視の世の中の今では観る事が逆に難しいアナログ感。

それが一見、作り手達にとってエコロジーで
ノンストレスで楽ぅな環境でありつつ

前作ゼロワンやジオウ、ビルド、エグゼイド等々、
過去の平成シリーズにあった気楽に見れる分、物語が重過ぎて観るのが辛い展開にはならず

まだ作品という物を見た事もない子供達が
グッと視力に支障を浸す程、食い入って観れる作品になってますし

左脳を切り離し右脳🧠だけ機能して楽しむ
「あの頃は良かったなぁ…」といいガチな
アナログ世代にも大変お薦め出来る

甘い物好きな人をターゲットにした理想の作品といえるでしょう(しらんけど)

因みに、私自信の評価と感想とは完全別ね

さてとここからが本題ですが
以前の感想でも触れた通り 一言で

諸刃の剣 がピタッと当てはまり

…というのも、余りに時代錯誤で作られ過ぎて
昭和、平成と前作含め長年応援してきた従来のファン程、居心地が悪くなる要素はあります。

今作のヴィランでダークライダー
ファルシオンさんことバハト。

演者は仮面ライダーアマゾンズでお馴染みの
谷口賢志さん。

髪型、ルックス、前はだけたヌーディストな
腐の層を刺激させるルックスはアマゾンズでの、雰囲気を踏襲し

ひび割れメイク、片目のカラコン等
変身前だけで異質感溢れるビジュアルで

仮面ライダー変身後もアルファと違う意味で格好いいですが

ストーリーの流れである破滅の本から復活設定も大して機能しておらず、唐突に現れたバハトを主要ライダー6名が迎え撃つ、ただそれだけのお話で20分の尺上、ビジュアルや掛け声以外キャラ立ちしていない残念な結果

アマゾンズは未だ観てませんが、谷口さんの本領が発揮されていただろうアチラと違い、劇中での主張が2.30年ぐらい昔のRPGの魔王からトレースした様な台詞が赤面する程に浅く、これが逆に観てる観客達を爆笑の渦に落とします。

極めつけはその変身シーンにあり
設定上、敢えて無音※とエフェクト音声が、一切消えますが演出の問題か、放送事故並みに間が開き、谷口さんバハトがニタァと不適に笑うは

底知れぬ憎悪と狂気を表現してる魂胆でしょうが演出の間のせいか、「ヘッヘッヘッ…」ニヤケが女湯覗き込んでる面にしか見えません

これ見たネットに詳しい小学生は、合成画を作って、ネタにしたら賞を取るかもでしょうな(^-^;

※せめて、羽音や鳥の声を追加すればよかった

そもそもTV本編の布石上、キャラの掘り下げは、出来ず、何故封印は解かれたのかや、バックボーン等々が不明瞭の為、世界を破壊して何したいのか解らず全編「何言ってんだコイツ?」感。

取り敢えず世界観に馴染めない手前、むしろそうして 完 になったら観客達は拍手喝采を送っていた事でしょう

因みに、ガーリックJr.同様にTV本編の方では
上述した問題点は改善されてますが、明かされたバックボーンでは「うん、それで1000年も閉じ込めんの逆に酷くね?そりゃグレるわ」

色々言ってきましたが、全体20分の根幹のテーマは、外で遊ぶ子供達の輪に入れないでいる少年が心の壁を越え、輪に入る決意をする

至ってシンプル且つ小さなお話で
ハッキリ言うと、オロナミンCタイアップCMを拡大解釈した作品なのが今回の劇場短編。

物語に触れて成長する、作家と読者こと
送り手×受け取り手による本質でありますが

短編という少ないボリュームの穴埋め故か
本筋と関係ない無名のエキストラ二名※(どこぞの学生とどこぞのサラリーマン)の割り込み的扱いは正直蛇足ですな。

なのでメッセージを文字書きするくだりは、本来ならば作家のあとがきを表現した元の小説家ならではの描写でありカタルシスの筈が、TV本編で浅かった人物描写に拍車が掛かり説得力はない

強いていえばお偉方が作りがちな
脱引きこもり応援作品みたいな印象でした

※これ入れるのであれば、少年の方はセイバー
女子学生とサラリーマンには、ブレイズもしくはエスパーダを冒頭でそれぞれ絡めれば、短編ながらのカタルシスは機能していました。

せいばーのまとめ

短編の仕様上、劇場作というよりテーマパーク等のイベント作品に近く、あくまでTV本編の宣伝用PVと観るならばまだ機能します。

只、確信を深めたのは子供向けだからと、何もかも分かり易く作り過ぎた故、求心力は機能しておらず、昭和の型にハマり抜け出せない印象は拭えません

一つハッキリしたのは、一見機能してない小説家こと作り手のメタは一応機能し、作り手こと送り手自身が受け取り手達からこういう風に承認されたいという願望

ナルシシズムがあるのだと良くも悪くも
監督柴崎さん含め、その本質は見えた。

勿論いい所はあり、ヒロインのベロベロバァ😛は極力控えめだったのと

劇場フォームのエモーショナルドラゴンのデザインは、剣士ならではですが、振るう剣×大事な物を守る盾は、ヒーローならではのメタ的ルックスとして機能してますが、あくまでもヒジュアル上の話で作品の評価とは別。
 
ですが、何より評価すべきはゼロワンより先に
上映した事、もし後に上映したのであれば、
途中帰っちゃう客が必ずいたことでしょう!

それも20分の尺で描いたのは大変潔い作品でしたという結論です。

お勧め度 一昔前風が好きならば五ツ星

続いては、漸く来たよ20分後に待つ本編メイン



仮面ライダー01 REAL×TIME

新シリーズにして令和一号

時系列はTV本編終了後の後日談ですが、
最初に前述通り、元は夏を予定しており物語も
TV本編における大ボスの一角「アークゼロ」登場までの間を描く、ビルド劇場版と同じになる筈が

コロナ禍による緊急事態宣言の影響により
公開延期共に、シナリオ・スケジュール変更せざるを得なくなった経緯があり

TV本編も撮影進行が困難で予定していた
終盤シナリオ各エピソードを総集編に変更、
風呂敷を一気に畳み掛けるバタバタがあり

アークゼロやその他人物同士の因果関係等も予定されていた物と大幅に異なり、本来の大団円から離れたものの、変更した終盤の展開が逆に作品の質を上げる事になり

最初は敵対し後に、協力する場面で和解しかけてたあるキャラとの間で起こった終盤の衝撃展開により、復讐鬼と化す主人公が報復の結果

自身も同じ事を繰り返し、更なる悲劇を招く、
明確な敵が既に居なくなった後における物語の主人公こと人間・ヒューマギア代表する二人が

ぶつかり合い、互いに呪縛から解放され、
真に和解する展開とその先の結末等はゼロワンの題名が持つ意味を集約する着地であり、令和一作目を飾る新シリーズ始まりの役目は一旦幕を引いた前作。

勿論、テコ入れの影響か再登場ライダー単体の活躍や、一番元凶となった筈のサウザーの処理が甘過ぎる等の未消化、歪みはあり

又、作品の質が向上した分、当初の設計図の物よりハードルが上がったのもあり、一応綺麗に終わってかに見せ劇場版に連結するラストなので本作一番の課題

そんな01エピローグ劇場版。
本編後日談でいえば、脚本.高橋悠也さん繋がりの「エグゼイドトゥルーエンディング」や、パラレルですが、「剣ミッシングエース」以来ですが

同時上映のセイバーとシナリオ構成に共通がありつつ、似て非なる物で、例えると

「プレバト!!」における芸能人格付けチェックで挑戦する芸能人が毎回作ってきた俳句等の作品をお披露目し、審査する名人が作品を修正する様に奇しくも一部共通セイバー短編シナリオを一から加質修正したかの様に「ちゃんとしてるぅ!」の一言

共通根拠で、冒頭で唐突に敵役登場するセイバーの様に、コチラの方はまず、TV本編後の時間経過上、お馴染みの世界観説明から

開幕早々 ゼロツー対エデンの対決から幕を開く

…というのも、副題「REAL×TIME」が意味する通り、タイムリミットサスペンスと予告でも紹介されてる通り

物語内における世界滅亡までの一時間が
上映時間60分とメタ的に連動するアトラクション的要素で、TV本編では最強フォームに位置した筈のゼロツーが敗北する瞬間より

エデンの強さと共にカウントダウンが刻一刻と刻まれ主力のゼロワン不在の中、盛り上がりと不穏感を両立させ

世界に進行を開始するアバドンの軍団を止める為それぞれの勢力が動き、物語の進行と共にゼロに近づきつつあるカウント表記等、トイレ休憩させない様、タイムリミット物として集中力を機能させております。

今回最大の敵、仮面ライダーエデンことエスを
演じるは名優、伊藤英明さん。

ある種、仮面ライダー映画への先駆けとなったといっともいい実写「テラフォーマーズ」にて生々しい姿を披露されてましたが、今回正式ライダーデビュー。

ルックスや悪役的振る舞いは、TV版最終回の
カメヲ出演でネタにされてた通り「悪の教典」を彷彿、特に信者達を率いて演説シーン等のくだりは、伊藤さん怪演の蓮実聖司のIFを連想。

又、変身後である仮面ライダーエデンの戦闘描写は今作のキー設定により、部位欠損とヒューマギアより生々しくも異様な再生力を持つ等

悪魔的ビジュアルと合間って悪の教典要素が強い印象ですが、「海猿」で培ったイメージも捨ててない等、後述します動機が単なる悪役として偏り過ぎず、伊藤英明さんの集大成ともいえるバランスにキャラクターが仕上がっています。

そのエス率いる量産型、仮面ライダーアバドン
(ネーミングがアマゾンぽいのは置いといて(^-^;)。

ショッカーライダーをモデルにしている通り、
量産型ならではのミリタリー的色合い、ビジュアル等、原典通り一定の格好良さはありつつも、カブトのワームの様に殻に籠るサナギを何処か思わせるヘルメット

仲間を盾にする等、非人間的描写は漫画のスピリッツ版の物を彷彿とさせる機械的描写ながら物語の本質の部分とリンクしており、主要メンバーによるチームワーク要素と対照的に、数に物を言わせた戦い方は原典と異なりさながら戦闘員の様。

人間ともヒューマギアか判別しにくい幹部の見た目、
その他、信者達の口元しか見えない顔が得体の知れない不気味さを醸し出してる。

この劇場版、両者のライダーはテーマの
本質に深く絡みますが…ここからネタバレまでのカウントダウンは3.2.1…ハイ↓

今回、劇場版ゼロワンを象徴する二つの注目した要素がまず、前述アバドン軍ことエスの信者達。

本編でも賛否が別れたお仕事5番勝負編にて
AIのヒューマギアから人間側が怪人に、それに至る根幹たる悪意がテーマですが

アバドン達信者も例に漏れず、悪意の発生源とはヒューマギア等のロボットでなく不特定多数による集団的心理が彼等の正体と明かされる

要するに、共通しアバターを介したネットユーザーと、一見よく見がちな誹謗中傷を取り上げる際のTVによる恨み節場面で

従来では集団心理に関する場面は鬼門で
大体は、クレームや炎上に対し「アイツ等って大体こういう奴っしょ?」的に記号的ネットオタクであると、公私混同になりがちでしたが

五番勝負編でそれぞれで描かれた人間のヒューマギアに対し行った描写とも連動して

メタとしてオタクで~す的、陰キャとされる人がいれば、立ち位置に憤りの社会人、ネグレクトの主婦、患者に辟易としてる精神科それぞれ描かれ

観てて一番嫌な気持ちにさせる、泣いてる赤ん坊を放置し、理想の自分に酔う母親の描写は一瞬ながら、親世代に対しキツいながら父・母関係なく現実で起こってる風刺の一貫で

ファイズ放映2003年当時時の様な、イジメ描写は
描けずとも従来の様な特定の人間を差別する様なブーメラン偏見でなく、不特定多数の誰でも宿る物だと偏りすぎないバランスに調整され

ドラマ「3年A組」で描いた、ネットユーザー=悪と矮小化したテーマをここに来て筋を通して消化

要するに、ネット含め機械や道具等のツールが悪いのでなくソレを扱う人間側にこそ責任があり、ソレを認めず原因を擦り付けるは、正に道具を悪用して溺れるのび太くんであり、その末路が劇中に出てくるアバドン扮した人間でその様は、最早地獄をさ迷う亡者達でしかなく

それ以前に「霧島部活辞めるってよ」でも
他者と比較する事で、自分の空白を埋めようとする空っぽの学生達が居たように

その本質が幼稚な物であるが、集団になると
世界を破壊する程、恐ろしい物である。

そんな何処にでもある悪意により
人間性を奪われた不審故、選民思想に取り付かれたエスとその動機にある人物との関係性は旧約聖書におけるアダムとイブであり、楽園と称する
夜の寂しき世界は失楽園である。

それは正しく鏡に映ったもう一人の飛電或人で、この物語における越えなくてはならないある種の人間側の父であるエスとの戦いという対話の果て

男は未来を託し、真の楽園であるゼロへ還り

託されし青年は、ゼロから始まる一の未来を
切り開き

互いに真に大切な存在との再会を機に、止まっていた終わりと始まりを司る時計の針が動き出す

REAL×TIMEの副題が集約し、これから蔓延る
悪意という試練を相手に確かな希望を持って未来を歩む


まとめ

TV本編でハードルが上がったエピローグにして
飛電或人の物語真の結末に相応しい巻く引きの作品で、タイムリミット物の構成上、シリアスになりがちながら主要、サブキャラや名脇役の活躍や魅力を余す事なく描かれ

疲れ過ぎず、バランスが取れて安定して楽しめるのはたしか。

強いて難点を挙げれば、雷と亡は元々登場予定がなかった故、ライダーとして活躍は描けなかったものの、主要キャラを援助する役割は与えられてますが

今回の経緯を聞いたら聞いたで黒幕やっぱ1000%じゃん?!何ドヤ顔でマッチポンプしてるんや!とTV版で消化仕切れなかった問題を掘り返す結果になってますが、そのケジメは某神スピンオフにて託される事に(^-^;

何だかんだ社長お疲れさまという結論でした。

お勧め度 ★★★★★