年末…ていうかもう年末過ぎてなに言うてんのですが記事の更新が間に合わなかったのです。30日にうっかり横になってしまい気づいたら爆睡し31日の日過ぎて二つ同時投稿の予定が
もろもろの都合でなんとも半端な形となってしまい申し訳ございません
でも過ぎちゃったものはしょうがないです。
過ぎてしまったから故の投稿と図々しい形ですが何卒ゆとりのある方に推奨m(__)m
そんな訳 絶対絶命でんぢゃらすじーさん
略でんじーコロコロコミックで今尚連載中「曽山一寿」先生による人気の長寿漫画。
2001年からスタートし、タイトルを変えつつ今尚連載しているそのカルト的人気に至る秘密の穴を捻る考察レポートしていきます。
題して 「暴走老人theターミナルレポート」
(上記のは3DSディズアカで描いた
二次創作絵なので右側と上の子達は本記事と関係しませんがとりあえず貼ってリサイクル)
その前に注意⚠️事項としてネタバレ以前に
文章に一部下関係のワードが入ると思いますので食事中に読むのはあまりお勧めません
食事以外の気持ちにゆとりがある方に推奨m(__)m
でんぢゃらすじじぃって何ぞや?
連載の経緯と人気漫画に上った理由とは
最初、世に出たのは2001年の別冊コロコロにて
当初読み切り作品として掲載され本来なら一回限りですが読者のアンケートの影響か二回目のチャンスが与えられ
本格的な連載となったのは三回目以降の
別冊じゃない本誌コロコロからでワンピースやナルト、デスノート等誰もが知ってる人気作品も今と異なる設定の読み切り作品というプロトタイプから始まり読者の支持によって連載化が判断される昔からある手法ですがコロコロに掲載前に作者が編集部に持ち込んだ「僕のおじいちゃん」というのが事実上のプロトタイプだったり
こちらがプロトでんじー(そやまつりで読めます)
因みに読みきり以前に当時NHK天才テレビくん内で放送していたアニメ「探偵少年カゲマン」のコミカライズ版も連載して終了と同時に
世の中の危険から助かる方法を教えるプロじゃ!と自らをそう呼ぶ大きなおヒゲが特徴のおじいさんが孫を巻き込んで逆に危険を招いて大暴れする
ジャンルは不条理が軸のナンセンスギャグ漫画で
ストーリーはあくまでお約束メインはくっだらないや下ネタ含めたギャグでどれだけ読者にインパクトを与えるか勝負するジャンルでテイストとしては天才バカボン、漫★太郎作品に近い立ち位置。
当時のコロコロの主役といえば少年や宇宙人、ロボット、どうぶつ等の未確認生命体が多かったので今思うと子供向け漫画に老人を主役にするのが珍しい(格闘ゲームにもジジィを主役にするってのもあったね)のですがじーさんというキャラ自体じじいというより星一徹等の昔ながらの頑固親父を二頭身にデフォルメしたデザインなので子供でも真似して描きやすいキャラクター性があります。
ただ当時この手の下ネタに免疫がなかったのもあるのですが
読んだ当初…
生理的に受け付けなかった
具体的なシーンは空中から落下しても助かる方法と称し…絵文字で表現…したらかえってアレなんでローマ字で書いちゃいますが
UNKOの椅子で落下を阻止するというシュール過ぎるギャグでそのUNKOもドクタースランプ、ヤマザキみたいなデフォルメが効いた表現でなく無駄にデッサン風のリアルな造形に当時の感想は面白いというよりも引いたんですね…
この時点では大嫌いな作品となり
こんなん連載化する訳ねぇだろバッキャロォ
2度目の読みきりから新連載を知ってからはリアルに落ち込んで
…ハァ ないわぁ
そんな「ああ早く終わんねぇかなぁ」小学生ながらながらも中身が気になる性分なので
結局は読み飛ばさずにとりあえず目を通す等でチェックしていくと不思議と当初の気持ちは次第に薄れ…
大嫌い 大嫌い 大好き!
気づけばこういう気持ちとなっていました(^_^;)
…と今やすっかり腐れ縁的に感じる作品が十数年も続くに至るカルト的人気の根私なりに分析してみると
混沌と書いてカオス。
ゲーム・アニメ版でも後述しますが
全体がくっだらないは勿論、悪趣味ともいえるブラックギャグの露悪さがカオスの域に達し
曽山先生の作品全体投げ出すぶっ飛びセンスで
もうどういう話かどうでもよくなる不条理性が科学反応を起こして
曽山先生自身万人受けする様な作品でない事を自覚している故に作品を突き放す半ばヤケクソな
無茶苦茶さながらも蓋を開ければ悪くはなく
料理で例えるならパッと見はグロテスクだけど
口にしてみたら案外悪くは…味はむしろいいんじゃないコレな感じ(^_^;)
コロコロに昔ながらのナンセンスギャグは今でも通用すると証明し相対的に他のジャンルの良さも再認識させ漫画に限らずドラマや映画含め
エンターテイメントって本来何やってもいいんだ
と価値観を変えるきっかけになった作品で
後にケシカスくんやペンギンの問題等の後作品にも影響を与えてるといえます。
無茶苦茶は誉め言葉 悪趣味表現集
でんじーは良くも悪くも強烈な印象を与える場面が多数ありますが特徴的なのが
私命名 リアル顔オチ
基本可愛らしいシンプルなタッチで描きつつ
正式連載になってからよく目にするのが劇画帳の凄まじいリアル絵になることが多く明らかに
線の書き込み量がさっきまでとは半端ない過剰なホラー漫画風となり
大体オチに繋がるページをめくると見開きで
涙 鼻水 ヨダレ が洪水の如く
噴き出してから 完 の文字がドンと出るというもので
個人的にお気に入りが遅刻しない様に学校へ行く筈が何故かアフリカでライオンがじーさん等にとびかかる次ページをめくったらガブリッのやり過ぎ描写等完全に漫★画太郎を彷彿(^_^;そういえば邪以降はあまりやってくれないなぁ)
あとこれギャグ漫画ですからを理由にキャラクターが死亡するパターンが多いのが特徴で
代表がじーさん、孫、校長の三名が
爆死、事故死、前述したライオン等の猛獣に襲われる、ゲベや最強さんの餌食になる等々で死亡して魂となって昇天していく正に絶対絶命な酷いオチになることがしょっちゅうありますが(大体じーさん又は校長が原因となる)
当然ギャグなんで次回では何事もなかった様に
生き返る等の輪廻転生を繰り返す
天才バカボンやおそ松くんにも通ずる赤塚不二夫的ブラックギャグ演出。
要約すると漫★画太郎と赤塚作品を二つに割って足した様な作品ですが
両者を過激にしつつちょっとマイルドに
漫★太郎、赤塚作品も共通してブラックな演出がありますが流石にあちらの方がやり過ぎ(特に前者)レベルが半端じゃないのでバランスとしてはギリ成立してる方だとは思っており
あと実は絵以外にキャラがよく台詞に意味不明な単語をちょいちょい挟み意味というか変に想像すると気持ち悪くなる言葉選びでもあり実際に中古で目を通すのを推奨しますが
一例すると
じーさん又は校長がキレる際
「お前の🎒に🐮🥛入れるぞ!」
「体から変な🐛出てこい」
とか台詞自体に意味はなくとも作者の悪ふざけな言葉遊びで同じ台詞で吹かせる銀魂とは似て非なる要素だと思ってます(^_^;)
メディア展開で確信した根本部分
連載開始以降人気作となり
当然ゲームやアニメ化等のメディア展開が動き
キッズステーションというメーカーからGBAソフトとして2003年にゲームがリリース以降はシリーズ化される当時同じ人気作コロッケ!と並ぶ位出ていました。
こちらがゲーム版でんじーシリーズ(上から順)
じーさんが人気作だと決定付けたのはこのゲームからで今となっては本当か定かでないですが
発表当初コロコロ記事で
「じーさんゲーム開発中止会見!」記事がドンと掲載されてえっ!ゲーム化?!自体に驚きましたが今思えばそれ自体をネタにしてるのもあるのですが記事の終わりに君の手でゲーム化を救え!と
読者に開発復活のハガキ募集したら結構な量が
届いたのを機に正式発売された特殊な経緯で
ゲームのジャンルはコロッケ!は対戦格闘を統一してるのと比べコチラは毎回ジャンルが代わって
一作目が宇宙人から地球を守るミニゲーム集。
二作目はゼルダとゴエモンを足したアドベンチャー。
三作目は昔話の世界を冒険する横スクロールアクション。
四作目はDSに舞台を移し一作目以来のミニゲーム集。
…といずれも「糞ゲー」と称しつつ割りとDSまで続いた作品で特にDS版は当時マイク🎤機能が話題で🚽中のじーさんに叫ぶと排便する凄くくだらないミニゲームがあり昔ホビーフェア等のイベント体験会で小学ぐらいの子供がDSに「UNKO!」と叫ぶ光景が今尚忘れられません^_^;)
あと2に同じ看板であるコロッケがゲスト出演
逆に同時期でリリースのコロッケ!4にじーさんが参戦というコラボ展開もありました(コロッケ!でのじーさん使用条件がイベント限定の死ぬ程面倒だったり^_^;))
因みに、校長が主役のスピンオフも出て
当時ホビーフェアにて先行販売されたのをどうしても欲しくて遠くまで買いに行ったり(当日熱が出てもお構いなしに買いに行ったよ…)。
余談ですが曽山先生曰く単行本カバー裏に
悪ふざけと思ったとコメントしたことも(それ以前原作自体が悪ふざけですが^_^;)
キッズステーションでのシリーズは以上で
その他はKONAMIより体感ゲームが二弾までリリース(二弾がお気に入り)ぐらいですが
続編の邪をゲームにした3DS版がリリース。
メーカーがバンダイナムコに変わり一言で言うと
同じメーカーで出ていたクレヨンしんちゃんのゲーム版同様の内容(^_^;)
もう一つ2003年後期ゲーム版と同年にアニメ化が開始。
最初おはスタ内で尺も30秒の無理矢理お茶の間タイムに圧縮した作品で
年末10分SP版以降ギャグコロスタジオ内で
コロッケ!と同時放送されたのが本番でコチラは尺5分(原作が基本短いページ数なので妥当)の作品ながらゲーム版とも共通しますが原作の悪ふざけをより強調した作りとなっていて
漫画の擬音に声を入れるカイジ式演出「て」しか言わないOPの時点でふざけたり等、同じ改変でも賛否があるコロッケ!と比べでんじーは元がはっちゃかめっちらかなのをキッチリ強調し描いてるので原作付きのアニメとしては理想の類だと思ってます。
アニメ版は現在ようつべとかでも普通に観れます
続編の「邪」のアニメ版は付録DVD用でコチラはOP主題歌をヒャダインが担当と付録の割りに豪華な作りながら原作の方向性もあるのですが正直クオリティダウンは否めなかったり(オチに悪ふざけ入れたりと名残はあるのですけどね…)
後に完全新作と称した別のアニメ版が同じ付録の短編集DVDが付き製作はポプテピピックアニメ版内収録のボブネミミッミ等で有名のAC部。
コッチはメルカリで買ったのを拝見して
付録用アニメとしてはかなりお気に入りで
敢えての作画崩壊等定評のある独特な表現に
もはや狂気すら感じる作りがでんじーと合っていて正直原作を越えたと思ってます(^_^;)
特にでんぢゃらす寿司がAC部特有さが炸裂して
原作以上のくだらないというより際どさが印象に残ったり…(因みに作画を見た際の曽山先生はどん引きしたらしいですけどね)ラストの歌が酷すぎてただ呆気に取られました(誉め言葉)。
出張コラボ編
でんじーは結構コラボする機会が多い作品で
同じコロコロ看板タイトルのコロッケ!とは
前述したゲーム版で両作とも共演して
後からケシカスくんと作者それぞれ原稿をFAXで通す分担作業の合作漫画もありじーカスくんなる
合体したキャラもいたり
他ではデュエルマスターズのアニメにもゲストでゲームでは電波人間のRPGとイナズマイレブン、
モンハンではオトモ装備として参戦。
そういえば3DS版ラストのXかXXでも
でんぢゃらすリーマン版もDLCで出てたりと
すっかりコロコロの象徴になったんだなぁと実感(最初あれだけ嫌ってたのに(^_^;))
ナンセンスギャグの本質
前述した漫画の価値観を変えただけでなくナンセンスギャグとしての本質を改めて認識させた作品で今尚続けられる根本的要素は
前述した内容のくだらないぶっ飛んだギャグの
良くも悪くもバカバカしい印象が読者のストレスをも吹っ飛ばすセラピー的効果を与える作品で
以前ネット記事でボーボボセラピーという同じジャンル作品の言葉があった様に具体的にさっきまで悩んでたのが馬鹿らしくなる印象を残すのがギャグ本来の役割で
例えばお笑い本来の目的の見る人が笑うということは日常で溜まったフラストレーションを発散させて癒やすセラピー的効果を残す役割で
笑い以外でもくっだらないや唖然とさせる事もパッと聞きネガティブでもそう思わせる自体蓄積した鬱憤を忘れさせる効果がありそうで無いものは単なるすべり。
題名を変えて尚存続できる要因だと思ってますし
コレに限らずオマージュ説のある漫★画太郎や赤塚作品でも何でもいいが何か強烈なインパクトを与える事を現代のTVも学ぶべき(正直世間体気にし過ぎてる節があるんで)
あとこれまでのまとめは一例に過ぎないんで
あんまりハードル上げ過ぎない事を推奨。
現在続編に「邪」、「なんと」スピンオフで
でんぢゃらす王国、でんぢゃらすリーマン等数多くのバリエーションがありますがお気に入りなのが表現的に一番尖ってた普通のでんじーが好きですが(流石に今はすっかり丸くなった印象…際どさには名残ありますが)