バイオハザード7考察 ミア編
今回は主人公イーサンの奥さまで
悲劇のヒロイン(三十路) ミアについてレポート
バイオハザード7本編に置いて主人公が救うべき
お姫様的ポジションかと思いきや序盤で豹変し
襲いかかる狂気と化した姿も捨てがたい程キャラ立ちしており後半は救われるべき立場から逆に救う存在へと立場が逆転する単なるヒロインでは終わらない実はスパイでもあった奥さまは取り扱い注意といえるポジションを担うイーサンの存在を小さくする程でバイオハザード7におけるイーサンの物語はミアとの壮絶な夫婦喧嘩から始まったといっても過言ではないがそんな秘密を抱えた奥様について気になる事がいくつかあるので解釈及び仮説を前提にレポートしていきたい
ミアがイーサンと結婚したのもスパイ説
ミアはイーサンの妻であると同時に元凶となったエヴリンを作ったとされるコネクション所属の
工作員である事が判明したが、気になるのは彼女が何時からスパイだったかがで
イーサンには仕事を偽り裏で工作員としての面と彼に嘘を付いた事を悔やむビデオメッセージを告げていたことから最初からスパイであった可能性が高く恐らく組織の命令で何らかの秘密を握ってるであろうイーサンに近付き監視する為に彼と結婚した可能性がある。
現に序盤で豹変した際彼女はこう言っている
「何を隠してるの?イーサン、何か知られたら困る事でも?」
初見、自分が居ない空白の三年間にイーサンが他に女を作ってるのでは?と疑ってる事を示してるかと思ったが後に彼女がスパイであった事を知るとこの言葉の文脈が変わってくる
イーサンもスパイだから互いに隠してる説が実際ネット上で生まれる程だが
そんなMr.&Mrs.の様な設定が入るとプレイヤーへのシンクロ没入にインフレが生じよくわからなくなるのでこれはない物と思っていた方がいい
ここからはあくまで解釈で仮説だが
イーサン自身も知らない秘密があるのだとしたらコネクションはイーサンについて何か知っていて特異菌による侵食を受けない彼の遺伝子に
アルバートウェスカーの様な可能性が秘められてるので監視・観察するためにミアを送ったと思われる。
しかし監視で近づいた筈がイーサンと夫婦生活を続ける内疑似的な愛が何時しか本物となり冒頭の幸せだったビデオメッセージの様子から演技でなく本心である事が窺えるがそれまで彼女は組織にどの様に報告をしていたかや仕事の都合上での遠距離を装い本部での活動等不明点も多く、タンカーにおけるエヴリン脱走のバイオハザードで感染した際ビデオメッセージで彼に嘘を付いた事を悔いる発言の後に私を探さないでと言っていた事からイーサンが組織による陰謀に巻き込まれない事を願う意味を込めたと取れ以降の三年間イーサンの身に変わった事がなかった事から当てが外れた勘違いだった程度に報告していたと思われる。
ミアがイーサンに惚れた理由は?
ではミアがスパイでイーサンに近づいた説を前提に彼女がイーサンに惚れたのはいつからなのだろうか?
設定によれば夫イーサンは「7」時では1984生まれの33歳、妻、ミアは1985年生まれの32歳と二人供三十路であり結婚時期こそ不明であれど夫婦関係は長いものであると取れる年齢と推測できるが注目したいのがミアがイーサンを監視対象としてではなく真に惚れた理由である。
本編の描写を見る限り妻想いであるが
口の悪さと万が一の状況になった際、身の安全を優先した防衛本能や実はサポートなしでは生き残れないんじゃないかと頼りなさに疑問が残ったのとアホの子特有の勘の鈍さも相まってお世辞にもイーサンが異性にモテる要因は皆無とも取れるが
ここで唯一可能性と思しき場面が
血清選択でミアを選んだ後で「他に誰を選ぶって言うんだ」のイーサンの発言を制止し咎める様な素振りを見せてる事から
イーサンに対しどこか放っておけない母性本能をくすぐられる様な属性があったのか付き合っていく内に情が芽生えたきっかけと思われる
言うならば雪山エピソードで母性本能で放ってはおけないのび太と結婚する理由のしずかちゃん的エピソードで例え自分よりゾイを選ぼうとも危険を省みずイーサンを助けに行く普通なら真似の出来ない夫の為に尽くす女性ならではの芯の強さを見せている。(最も口にこそ出さないものの流石に選択したことへの根は持っていたのは当然といえるが…)
それに記憶喪失になった際イーサンの事はちゃんと覚えてた事から彼への想いは間違いないといえる。
工作員としてのミア
ただコネクションという非人道的行いをしている組織の工作員である以上どうしてもその本質が問われるが記憶を無くしていた時のミアは追跡してきたマーガレットから逃げるのに必死な普通の女性であった。
しかし過去の記憶を失う前のミアはマシンガンを手に負傷し動けない仲間のアランに代わって一人でモールデッドの群れと戦える程戦闘力に長けタンカーにおけるエヴリン脱走の件はアランのミスであると咎めつつ彼の事を見捨てないと発言していたり後にベイカー家に保護された際の恩を手紙に記し彼等一家が巻き込まれない様自分の事は忘れてほしいと記していた事から本来のミアは他人想いの優しい人物であると窺える。
しかしエブリン脱走後のベイカー家の変貌を逆手に取り実験場にする様な組織の一員としてミアは戦闘力こそあれど時に非情な判断を求められるスパイとしては彼女の性格は不向きで適していなかったといえる
では何故ミアはコネクションの様な組織に所属していたのか? スパイとしての立場を推測するに彼女は孤児で組織に引き取られ工作員として育てられたのではないかと想像すると彼女が戦闘力に長けてるのも戦闘訓練も受けて培ったものであると納得できる。
それに組織が開発したエヴリンの母親役にミアを指名し別施設への輸送と組織にとっては重要な任務にミアを派遣してる事から組織から一定の評価や信頼があったものと思われる(ただ逆にエヴリンから嫌われて逃がすミスをしたアランを父親役に指名する組織の意図は不明だが…)
しかし工作員として一から育てられたとするならば劇中の様な人情味のある性格を最初から持ってたのかどうか疑問でここでミアがいつから今の性格となったかを推測するとイーサンに近付いた当初は今とはずいぶん違った腹黒い性格だったはずだが
組織のスパイとして過ごしていた自分には縁がなかった人並みの家庭でイーサンの妻として過ごす内、心が揺らぎ次第に今の性格へと変わっていったと思われる。
タンカーでの生物災害後、遭難したミアはベイカー家に保護され後の悲劇で監禁させられた際、組織的の協力者であるルーカスのメールのやり取りを見るに連絡が途絶えたはずのミアが生きていたのを組織は認知してた筈だが特に彼女を回収し助けるような行動には出ずむしろ放置してた事から組織にとって最早彼女は捨て駒に過ぎず引き続きエヴリンの母親役として都合の良い道具として利用された悲しい宿命といえる。
ミアの記憶喪失はいつから?
本編でイーサンが迎えに来た際、組織とエヴリンに関する記憶すべて失っていたミアの記憶喪失の件には引っかかるものがある。
後半タンカーで自身もエヴリンにより特異菌に感染させられた後、船から転落しそのまま海面に激突している。
このくだりだけみると海に叩きつけられたショックで記憶を失ったように見える。しかし後に配信された前日単「ドウターズ」ではベイカー家に保護されてから記した手紙の内容は自身が船からエヴリンを運んでいた件と特異菌の驚異について警告してた事からベイカー家に保護された時点ではまだ記憶を失っていなかった事になる。
手紙を書いた後人知れず何処かへ去る予定だったことも手紙の内容から窺え、外部に連絡しない様書いたのもコネクションが如何に危険な組織か熟知していたし警察を呼ぶものなら当然組織も嗅ぎ付けベイカー家が陰謀に巻き込む事を恐れていた筈で恐らくミアはエヴリンを見つけけじめを取るつもりでいたと解るが何故か手紙は途中で区切られ横たわってる事から書いてる途中で疲れて寝た様にみえるがトレーラーハウス内で横たわっていたミアの周辺に何故か血痕が付いてたりその手に本編でゾイが入手していたD型被検体の頭部が握られていた。
一人で外を出て被検体を見つけたともとれるがその割りには服装は濡れていなかったし外でモールデッドと交戦したような痕跡もなく嵐の影響も相まってとても外を歩ける様な状況ではなかったことから恐らく手紙を書いてる途中背後から何者かに殴られ気を失った可能性があるがこれが記憶を失う直接的原因かは不明。
エヴリンが記憶を奪ったともとれるがミアが証拠の記録として録画したと思われるビデオテープ📼を見せていた事からむしろ記憶を取り戻さないと都合が悪かった筈なので辻褄が合わない
いずれにせよミアの思いとは裏腹に特異菌による侵食で自分を助けてくれたベイカー家が変貌していくのを止められなかった自責の念に押し潰された末に記憶を失った可能性が現状高い。
家族としてのミア
タンカー以前、イーサンの妻として過ごしていた頃のミアはスパイとしての都合上、仕事を偽り
私生活でも互いに顔を見せない遠距離恋愛の体にではあったが前述したビデオメッセージによる(以下略)夫婦関係こそ良好でスパイである事を除けば理想の夫婦といえるであろう
しかし二人に子供がいる様な台詞は一切なく
仮に居たとして二人の年齢的に赤ん坊から幼稚園時ぐらいの年齢で例のミアのメール見たときに仕事場を飛び出したのは良しとしてその晩ほったらかしにしていいはずがなく
冒頭のビデオメッセージでは「早く素敵な旦那さんに会いたい」と夫イーサン限定に示していた事から子供は居ないものとみていいがその手前で
「こんな子守りみたいな仕事早く終わらせて」と
近くに居たであろうエヴリンの事を示しため息を付いてる様子から仕事の業務内容の後ろめたさから来る良心の呵責からの発言でスパイとしてよりもイーサンウインターズの妻ミアとして自分の家に帰りたがっている節もあるが
或いは自分の子じゃないからと冷めた感情からの発言ともとれ実際コネクションでのミアがどこまでエヴリンについて知ってたか定かではなく仮にも危険な能力を持つミュータントと過ごせば色々とストレスが溜まり鬱になるであろうが
見方を変えると家族として生きる故の宿命である子育ての現実から目を反らした逃避ともとれ
スパイとして生きてきた彼女の中で今や唯一の拠り所であるイーサンとただ二人で過ごしたいという想いしかなく
子守りみたいな仕事とは言うがそれは同時に家族として育む未来を無意識に否定してるも同然でしかないネグレクトの言葉であり生還した後、もし子供が出来た際どう向き合うのか今回の件を通じ一番心配になってくる。
ミアの苦悩
そんな彼女には不可解な行動がある。
本編におけるゾイかミアどちらかに血清を打つかミアの命運を決める究極の選択で
バッドエンドルートでは血清を打たれなかった事で再び正気を失った末イーサンに殺害される悲劇的末路を辿るが血清を使った正史ルートではイーサンを助けた直後彼を逃がし自身は一人エヴリンの元に残るという不可解な行動をとっている
血清を打っているので特異菌感染の心配はないにも関わらず何故ミアはイーサンと共に行動せず独り残る自殺に等しい行動をとったのか
これには彼女が抱えてる苦悩が大きく関係してる
それは前述したベイカー家変貌の悲劇である。
沼地で漂流したミアを助けてくれたベイカー家がエヴリンに接触しない様、手紙で警告し自身は恩に報いる為、エヴリンを見つけ処分し自身は姿を消す予定であった。
ベイカー家がエヴリンを保護した時点では既に手遅れで恩人たちが死より恐ろしい傀儡になっていくという結果的に恩を仇で返す羽目になる
そもそもの発端となったのはタンカーでエヴリンを監視していたアランのミスということだが本来エブリンのブレーキ役であった筈のミアは冒頭での子育てへの消極的な姿勢から多分アランにエヴリンの世話を任せ自身は側に居なかったと思われる事からある種の育児放棄が結果として全ての悲劇を招くことになった
イーサンはベイカー家はエヴリンによって変えられたと語ったがその点においては事実である。
ただもし冒頭の様な態度はとらず母親役として向き合いエヴリンと接し予定通り彼女を別の施設に送り届けていれば後々起こる全ての悲劇を未然に防げ結末も違ったものになってた筈でミア自身による責任も大きいと思われる
終盤で現れた幻覚のミアは「全て私のせい」と後悔の念を言っていた(余談だが終盤の廃屋敷でエヴリンがいる階段に上がらず最初のビデオテープを再生した部屋へ向かうとミアの本心ともとれる幻聴が聴ける演出がある)ことから彼女の心情は計り知れないし三年後キッチンで特異菌の影響で正気を失っていたとはいえ普通の人間であるピートを殺害してしまってる件も相まって償いきれない罪の意識に苛まれていた
エヴリンから渡されたビデオテープで過去の記憶を取り戻した時ミアの中では結末は決まっていた
自分に家族として生きる資格等ない
ミアはエヴリンに家族にならないと発言したが
同時に自分自身にも向けた戒めであり
仲間のアラン、船の船員達、ベイカー家、そして次々と犠牲になったスーワゲイターズ含めたベイカー家周辺に訪れた一般人達。
ミアが未来を歩むには犠牲があまりにも大き過ぎたのである。だから人並み以上の幸せを求める資格等自分にはないと悟りせめてもの責任としてイーサンに全てを託し自身は残り後は自らが拒絶したエヴリンに殺されようが当然の報いとして受け入れ記憶が戻った時点で死ぬつもりでいたのが伺える。
事件後のミアのこれからについて
しかし彼女自身はまさかと思いもしない形で
生還することとなった
イーサンを押しエヴリンと残ったミアに何があったのか解らないがアンブレラのヘリでイーサンと再会したことからイーサンより前の時間帯で救出されたと思われる。
この時イーサンは「全てを乗り越えたミアは新しい道を歩もうとしている」とってつけた事を語っていたが
終盤幻覚でのミアは「貴方は何も解ってない」とイーサンに言い放っていたがその通りでタンカーで起きたことミアがスパイであった真実は知らず一方的にイーサンのナレーションで語るのみなので組織が裏で絡んでた以上イーサンに真実を語るかどうか不明であり全てを乗り越えるにしては償わなければならない責があまりに多いのであの語りはイーサン個人の解釈であり同時に彼の願望でしかない
一番の気がかりが組織の情報を持ち証人でもあるミアが生還したとなれば組織が黙ってる筈がないのとコネクションが健在したまま終わったとすると幸せだった夫婦生活に戻るには険しい状態にあるのは間違いなく
今後の展開次第で償いの為自らイーサンの元から姿を消し行方不明となる・コネクションが送った刺客に殺害されるかの未来しか現状想い浮かばない
エンドオブゾイではミアも生還してることがイーサンの口から伝えられるのみで彼女自身の詳しい現状については語られず特異菌の治療もしくは三年分の疲れで精神的肉体的に疲弊しきった状態でイーサンとは隔離されてると思われる
この事から完全には救われていないヒロインといえる。
おまけ 主婦としてのミア
そんなミアの奥様ぶりが堪能できる
ジャックthe 55 birthdayにて本編とは真逆の
明るいテンションでモールデッドを蹴散らしつつ素材を回収し料理を豊富に作る等
奥様としての料理人スキルを持ち合わせていた事が伺え遠距離とはいえ随分イーサンは美味い飯を食っていたことであろう
ミアがいない三年間はレトルトもしくはカップヌードル並みのひもじい食生活のイーサンであったが監禁されたミアは食い繋ぐ為とはいえマーガレット特製のジャイアンシチューを食べさせられ続けていたもっと悲惨な状況であるが(^-^;