シンプルなのに常に感じる誰かの視線
シンプルに増える霊感&減る寿命に
シンプルにヒヤっとする肝試し

「怪奇心霊ファイル恐怖新聞」
とは?
恐怖新聞 それは身近な人の不幸を予告する
名前の通りの恐怖の新聞。
ヒタヒタと深夜から走る配達人が特定した
読者(強制)の家の窓ガラスに向けスパーキング!
偏向報道と言いたくても予定通り
新聞の書いたとおりになる予告犯もビックリ
購読料は寿命100日と割れたガラス代。
以前新聞ネタンペーンときいて
ふと思い出したソフト
元は恐怖漫画で有名な つのだじろう氏の作品
そこに描かれる登場人物も含めなにもかも
恐怖の対象となりうる独特なタッチが有名ですが スミマセン<(_ _)>
先に申すと原作は見ておりません
昔実写映画化した「予言」で初めて原作を知り
後半に出て来る焼けただれた少女、キン肉マンでいうとこのブラックホールを実写にしたらこうなるあの容赦なさがトラウマなのと
序盤から終盤にかけて次々と畳みかけてくる
あとあじの悪い描写
ある重要な場面では台詞だけで説明する最初 画で見せなかったくだりを後半に持ってくる
恐怖というより人が元々抱くであろう
目を背け逃げたくなる気持ちの悪さに
最近ではすっかりキャラ映画と化した日本のホラーでは見られない怪談本来の面白さがあったので予言は今も好きな作品です。
因みにもう一方原作に忠実描いてる
恐怖新聞の実写版は正直歯抜けで終わってる感があったのが残念な思い出(…がラストの後ろ姿はグーの指が立ちました)
記された死の運命から主人公が抗う展開は洋画ファイナルディスティネーションにも通じ
口にすると不謹慎すぎるが故の真理である
日頃我々が当たり前の様に
生きている 「生」 に相対し
いつか必ず訪れる「死」という名の終着点。
どう抗おうと決してそこから逃れられない
自然の設備の残酷な真実こそこの作品の根幹をなしてるから読者はつのだじろう氏の作画みたいなゾワッとする顔で怖がり私も夜が来る度に窓ガラスから新聞が突っ込んでこないかと布団の中でガタガタ震えてました(今やスマホで誤魔化せる時代となったわけですが…)
さてこちらのゲーム版恐怖新聞は
高校の時ブックオフで百円で売られていたので
購入した思い出ソフト。
開発はパッケ記されてる通り例の企業の全盛期
構成は至って3パートに分かれ
冒頭のが舞台となる建物にまつわる話を
関係者が語るドキュメンタリー形式のインタビュー映像のオープニングは10年前フジテレビの
「ビートたけしのアンビリーバボー」でよく
やってた心霊写真コーナーを連想させる当時大好きだったものでここだけ実写で取材映像作ってるところもこれからここに足を踏み入れる事になるプレイヤーへの不安を煽る凝った作り。
その後前振りとなるアドベンチャーパート
怪談物ではお約束でもある退屈ではあるが後の展開から大切なドラマでもある当時人物との平和な学園物の日常から一気に空気を変える
新聞 窓ガラスに投函スパーキング
配達人が深夜の主人公の家の窓ガラスが割れる程の恐怖新聞投函(どんだけ固い新聞なんだとかお茶目ツッコミとか^_^;)から原作の目玉である主人公と縁がある人物の死の予言を知り
死の運命を変えるために新聞に記された舞台
オープニングから因縁のある地へと主人公ことプレイヤーは足を踏み入れることになる
こっからやっとメインたる 肝試しこと
「探索パート」
薄暗いステージをポリゴンのキャラを動かし
ゴールを目指すというシステムからとても単純な構成となっており
他のホラーゲームと比べおどろおどろしいBGMのない無音 シ~ンとしたとても地味で感じのパートでパッと見とくに盛り上げようのない
手抜き感さえ感じるが
プレイしてる最中妙な雰囲気がプレイヤーの
背後に感じる得体の知れない視線
BGMのない懐中電灯片手に一人で暗闇の中を
進む孤独感は夜独りで歩いてる時に感じる不安
誰もが一度は経験したであろう(極端にいえば子供の時夜独りでトイレに行くあんな感じの)
闇の中を歩く主人公、そしてそれを操作する
プレイヤーの気持ちがシンクロさせる
道中に主人公に迫り来るある種クイズ方式でもある試練があり選択肢を間違えた際には
それはそれは一度でもみたら頭から消えないであろうイヤなモノを見せつけられるハメに
(特に私がいやなのは学校の女子トイレに出てくるモナリザに似たアレ)
課題を切り抜けた先に待つシナリオの結末後に
はここまで死の世界と隣り合わせの暗闇を歩いたプレイヤーの霊感得点と減った寿命等
ハッキリと嫌がらせなだけの
ゲームそのものとは全く関係のない悪趣味な
リザルト画面でプレイヤーを凹ませます。
そんな感じであまり派手に盛り上げようとはする気配のない一見シンプル2000のような地味さですがその地味さこそがミソであり
心霊描写事態もバーン!とか部分的にあるだけで全体にはうっすら地味ぃに映りそこに気付いた時の薄気味悪さなどプレイヤーの恐怖心理を掴んでる根幹が
主人公ことプレイヤーが歩くのは
霊が潜む死の世界と現世の境界線の上を常に
歩いてるところで それがたとえ平和な日常に戻ったとしても向こう側の世界に足を踏み入れた以上もう本来の生活に戻れないような浸食してくるような昔このメーカーの誇りであった
サイレントヒルに通ずるものがあります。
そんな肝試しとしてはシンプルながら質の高いものですが一方ゲームとしてどうかと言えば
歪なつくり 歪とは怖いの意味ではなくジャンルはサウンドノベルとはなっては
ますがアドベンチャーパートの選択肢はあくまで当時人物のリアクションが違うだけでシナリオのストーリーや結末が変わったりしないという意味のないものになっています。
例えば作品のテーマである
「死の運命を変える」ために抗うストーリーにも関わらず一話以降はどう選択肢を選ぼうとも必ず人物が人物の記事通りの結末になってしまう要は完全に一本道。
せいぜい選択肢が活かされるのは
道中の心霊を回避する程度
サウンドノベルとして成立させるならば
各シナリオごとに人物死亡・生還の二通りに分技する結末をせめて用意するべきであったと思います。
そしてそもそもそもこのアドベンチャーパートがメインの探索の前振りとしては正直長いのもネックで更に読み返しや途中セーブ等も出来ないという一昔前のスーファミクオリティ且つこの頃から良くも悪くもコンマイクオリティ
そんな感じにゲームとしては歪なところもありますがオマケの心霊写真閲覧は10年前の
アンビリーバボー時代によくやってた
心霊写真投稿コーナーをみたことがあるマニアには見る価値はありますので
充実性はかろうじて確保しております。
このお暑い夏、クーラーなしでは過ごせない時にはホラーというものは心身をヒヤッとさせ
精神的に暑さを忘れさせてくれ るしゲームなら体感できるので一度はふれてみる価値はあります。あっもちろん静かな場所一人の空間を推奨します。