語 MGSV TPP 光 | マシュレポ(@ω@)y-゚゚゚

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小島にありがとう
fu○k573にさようなら
30周年より二年早めでシリーズ見納め


あらすじ

グラウンドゼロズより9年後を描く
MGSサーガ完結偏
謎の組織サイファーの策略により
9年の眠りから目覚めたビッグボスは
無くした左腕、仲間達の痛みに苦しみつつ
サイファーへの復讐を誓う

メタルギアサーガ最終章
前回のgzからのTPP

色々言いたい事がある今作を語る前に
swでいうルークポジション、ソリッドスネーク主役のMGSは4にて幕を閉じて
その頃から小島監督の中では既に5の構想はあり4のインタビューにて

ソリッドスネークは既に伝説の英雄となってるので初心者が伝説の英雄をプレイする事に違和感がある

ラスボス倒す程強くなったRPGの主人公が続編で主役を続投するときレベル1に戻ってるのは確かに飲み込みづらい様にMSX時代、無口で無個性な新米時代と比べずいぶんフランクなキャラになったのでMGS2にテコ入れとして雷電を主役にしたのも納得がいける

今作のファントムペインにもその仕掛けが隠されており この仕掛けそのものについて色々賛否が分かれてるので後述していきますが感想だけ先に述べておくと

「我が意を得たり」

MGSプレイしてきた人なら誰もが願ってた要素であるのは間違いない事だけは確かと先に述べます。


4で一応ソリッド三部作が完結してから
小島監督が次のMGSの主役にソリッドのオリジナルであり父でもある
ビッグボス三部作として3以降を描いたPW、その後日談のグラウンドゼロズ、そして今回のファントムペイン。

4のノベライズ執筆、亡き伊藤計劃氏の短編集に収録されている
小島監督へのリスペクトを掲げた
「フォックスの埋葬」
3の後日談を描いた作品で公式ではありませんが重要キャラ、グレイフォックスの誕生秘話、アウターヘブンを作るまでのビッグボスの心情が描かれ、オプスのグレイフォックスことヌルの年齢が後のシリーズと辻褄が合わないじゃないか?問題の解決になっているし小島監督もツイッターで感動したと感想を投稿してる辺り

ビッグボスがバトン受け継いだPWやVは「フォックスの埋葬」からいくつか要素が反映され、ザ・ボスの回想、ゼロの病気、スネークが雄叫びを挙げる、ラストのくだり等
小島監督が亡き伊藤計劃氏への経緯を込めバトンを継いでPWそして今回のVを描いたのでは感じました。

まずキャスティング
4のボスキャラbb部隊にシリーズ初の
フェイスキャプチャー(龍が如くではお馴染みの)を使用し今回有名海外俳優達が主要登場人物のフェイスキャプチャーに参加でシリーズ中実写に最も近いグラフィックで特にビッグボスには

キーファーザザーランド(海外ドラマ24のジャックバウアー役)

24シーズン3最終回まで観た自分としては
ビッグボスに相応しい理想のキャスティングでハードな戦場、潜入描写そして心に傷を溜め込む所等24のジャックバウアーとの共通点が多く(名前がジャック繋がりなところも)
顔立ち、年齢等も合ってるし
これで実写版も作れそうなぐらい説得力が半端じゃなくてどっから見てもスネークだ!と納得がうん!声を大にしてよくぞ起用してくれた理想のビッグボスで
小島秀夫監督の作るMGS実写企画がもしあれば是非観てみたいと感じました


それと今作目玉のオープンワールド
グラウンドゼロズの500倍の広さと宣伝された通り馬や車に乗って移動が推奨されるほど広大なアフリカが舞台で
オープンワールドを起用した自由潜入

従来ではダクトからやただ敵の視界から外れて進む限定の潜入ルートは存在せず事前に敵地を偵察して独自の潜入ルートを作り敵の車を奪うダンボールで運んで貰い移動等潜入時のバリエーションも増え
指示されてる方法以外で早くミッションをクリアできるショートカットもあり

ゲームが進んで開発できるアイテムによってはそのバリエーションも増えていくので独自の潜入スタイル開拓が可能となって
潜入時の自由度はシリーズ一の高さです。


今回敵兵はリアルタイムで行動し(お互い会話したり、時間によっては仮眠とったり車で移動したり等)
歴代シリーズより人間味が強くなり更に自分の潜入スタイルで行った行動によって(敵に見つかる、ヘッドショット等)対策として 監視カメラ、地雷、ヘルメット等を使用するようになり当然潜入難易度も上がってくるので従来よりリアリティの高い緊張感を味わえ
MGSのステルスジャンルとオープンワールドの相性が良くて今後のオープンワールドへの可能性を与えてるのは大きな実績なのです。



それとPW同様難易度選択制ではなく
敵兵もhard並の視力の高さで
発見される危険も高くなり従来より難易度も上がってますがその配慮として数回ゲームオーバーを繰り返す事に任意で装着出来るチキンキャップ更にゲームオーバー繰り返すとある程度敵が見逃してくれるチキンキャップや一切敵に発見されないヒヨコキャップという初心者お助け要素もありますがムービーで反映されるといったデッドライジング以来の間抜けに見えちゃうペナルティがあるので敢えて被るのもアリかも
(^-^;)

chapterボス戦」

MGS1の特殊部隊フォックスハウンド、3の人間離れのコブラ部隊
4のビューティーアンドビースト
PWではAi兵器等シリーズごとにスケールアップしてきたお馴染みのボス戦は今回は
2や3、4にあった集団戦にスポットの
「スカルズ」
個性が強かった歴代シリーズのボス達と比べスカルズは無機質なんですがで2の不死身のヴァンプに近い不気味性があり

最初のどこまでも追いかけてくる追跡者ぶりや後半での天狗兵を彷彿させる動きや
頭に剣が刺さっても即死しない後に登場するヴァンプを連想させる不死身ぶり等

歴代シリーズの様な人間らしさはないけど「サイレントヒル」のクリーチャーに近い異形な不気味性はあったし

本作ラスボス、サヘラントロプス
シリーズ原点MGS1の
メタルギアREXに人型にトランスフォーム機能を加えたロボットで
 
ガンダムのビームサーベルからグフ的な
ヒートロッドに変わる鞭状の剣等
モビルスーツな外見ながらもゴジラ的雄叫びを挙げたりする怪獣要素も相まって

強さ的には歴代シリーズ最強といっても
良い迫力があったし股間の男○○にあたる部分に火炎放射機が付いてるオバカな要素とか付いてるけど商品化も決まってるのでトランスフォーム系好きな自分としては
買いたくなる存在感です(^-^;)


chapter「小ネタとサービス


TPPのシリアスな世界観でもシリーズお約束の小ネタも健在でオセロットを麻酔銃で撃つと台詞にMGS2、発狂大佐の日本駅を連呼するアレや水鉄砲というマヌケアイテムで倒せちゃうあるボス、シリーズお馴染みの雑誌に代わる敵を惹きつけるダンボール写真
(セクシー写真、パスをアニメ帳にしたイラスト)にわらわら集まり鼻の下のばす敵兵とか
ゲーム中不謹慎な行為すると怒られたり
冒頭の病院のシリアスな場で包帯男イシュメールがプレイヤーに向かって「アクションボタンを押すんだ」とメタ発言等細かいところで仕掛けられてるバランスを料理に例えるならシリアスという濃い味に偏って疲れないデザートが付いた栄養バランスです。


オープンワールドにいる有能な敵を拉致して基地を拡大していく 
「マザーベース育成」もPW同様ハマりどころの要素で基地を眺めるだけのPWから今作作ったマイ基地を自由に歩けてボスだから何やっても許される(部下殺害以外)3のライコフ変装イベント以来の解放感を味わえるので潜入で溜まったストレスを思う存分部下に発散してみるのも推奨


FOBオンライン対戦で
世界中のプレイヤーから潜入したりされたりするテーマの報復こと集団的自衛権をリアルに体験できる


…ただ勿論侵入されちゃうリスクがあり
ゲーム起動してない間にせっかく集めた人材や素材を皆ごっそり奪われたら凹むので私はやってません 


他にもPC時代のソリッドやサイボーグ忍者、スピンオフMGRから雷電も条件を満たせばコスチュームという形で使用できるのでシリーズのファンサービスならではの隠し要素といえる


chapter ストーリーとキャラ

メインである本編、従来は映画的作り込みが長所であるが短所のムービーの長さ問題があり4では延々コントローラ置きっぱなしになる事態が強調されゲームとのバランスの悪さがありましたがその反省を活かし以降のPWにてストーリーの補足や説明をCDドラマ仕立てにしたカセットテープも今作Vでは据え置き用にゲーム中どこでも聴ける様発展されオープンワールドの広大な土地でもDD基地でも潜入時、ボス戦や
終盤スカルフェイスの長台詞中等好きなタイミングでバックストーリーを振り返る仕様だし潜入で敵を惹きつけたりやり過ごす際に使える忍者の声真似的プレイも可

今回従来よりムービーは短めな分ストーリーやゲームのバランスが良いなとかんじました

ピースウォーカーの完全続編で思い入れがある程
半身を失い鬼となったミラー、ヒューイの豹変、ストレンジラブの顛末等、前作キャラ達の変化に辛くなるシリアスで暗いストーリー

敵として登場してきたオセロットも今作では味方としてサポートし
スナイパーに狙われた際知らせてくれる等頼れるになってる(欲を言えば本編で使用したかった(^-^;))

ヴォルギンリスペクトの拷問マニアぶりをたっぷり拝めたりオセロットの周りの兵士の外見が3の山猫部隊を彷彿させたり
ビッグボスになる前のネイキッドに言われた事を若干アレンジしながらも兵士に説くくだりとかMGS3やった人ならニヤリとさせる演出もあったりさせます。



PWであれだけユーモアなミラーも
痛々しい姿で人格も大きく変貌して
特にPWでの女性好きな面も消え女性捕虜をフルトン回収しても普通に「回収する」
と対応する面などPW時から遠い存在と
なってますが子犬DDを回収するときのみ

「…よぉし!回収するぅ!

どことなく嬉しそうな言い方や
オマケで聴けるハンバーガーネタとか
あっ!ヤッパリ、ミラーだぁ!とかつての
面影も残ってあってそこの部分は安心したしハンバーガーでドンドンテンションが高くなっていく彼にかつての親しみが蘇る反面MGS1で大人になったイーライ君に殺されちゃうので生きていて欲しかったなと切なくなります(;_;)



今作でのヒューイは
ガンダムでいうとこのテム・レイ(自分の造った物への依存)もしくはスネちゃまな感じ(嘘をつく、人のせいにする)

ストレンジラブをあんな事しちゃったり倒れてる相手を銃殺、挙げ句バイオハザードを引き起こす始末
PWでの憎めなかった頃が嘘だったのように今作の落ちぶれ具合に怒りも感じた同時に改めてPWを振り返るとそれらを通り越し悲しく見えてしまうキャラで

末路は2で語られてるので死ぬ事は
ないんですが今作のヒューイは
人の罪と偽りの象徴として描かれてるので
後のストーリーの整合性を守るだけではなくもし今作で処刑されたりしたら我々とは全く無関係な存在となってしまうので
追放にして2で最期が語られるのも納得できるけど同時に後味の悪さを残す複雑な
結果になっておりPWとは違う形でテーマに関わる重要キャラです。皮肉ながら

今作の悪役 スカルフェイスは
ダークナイトのジョーカーを連想させる
不気味さや人間心理につけ込んだ言動と
策士ぶり等シリーズの中では一番いい悪役でトドメを刺すくだりは3のザ・ボスをプレイヤーが直接トドメを刺す場面の対に
なっていて

憎んでたスカルフェイスの最期をあっけなくしたのも敢えてで彼の役割が発揮されるのは物語から居なくなった後で

ヴェノムの前に意味深に現れる幻影等


生き残った者が後を継ぐ

MGSで戦う者のテーマから仇から
おぞましい遺伝子を引き継ぐ意味が隠され

復讐をテーマとした第一章
その代償を払うのが第二章

少年兵の脱走、後味の悪いヒューイの退場
ゾンビ化した仲間を裁かなくてはならない展開は

MPOにて最初仲間となったジョナサンが
スネークを庇って死んだ時と違い

ムービーではなくプレイヤー自身の手で
仲間達を撃っていくだりはまるで身体の一部を切り落とすかの様に心を抉られタイトルの幻肢痛とも関連してるし、特に撃たれようとしてる仲間達がボスに向けて敬礼までされたらもう反則級の演出でしたよ(;_;)
(伝説の最期編は本作を見習うべし)

仲間達の遺灰でダイアモンドを作る場面は本作一の号泣物であれだけでヴェノムスネークという一人の男を好きになれました

そして今作唯一のヒロイン、クワイエット
との別れもFF7、エアリスの悲劇以来の演出で彼女にカスタマイズアイテムを
与え相棒として同行していたプレイヤー程
喪失感が高いと思いました。(厳密にいうと八回静かなる沈黙クリアで帰ってくるんだけどね)

chapter ラストと悪に墜ちるとは

あと今作一番のメッセージであり賛否が
非常に分かれるであろうラストはネタバレもなにもファミ通のインタビューで公言しちゃってるのであまり問題でないのですが

今作ビッグボスことネイキッドスネークと思ってプレイしていたヴェノムは影武者だったという真実が明らかになる

本物じゃないなら悪に墜ちるって何だったんだよ!って批判が出るのも無理はないのですが

小島監督がTPP作る時のインタビューで
「プレイヤー自身の復讐」と答えた意味がそれでありヴェノム=プレイヤーのメタファーでPWのヒロインでGZで悲劇的結末を迎えたパスとのイベント等ラストの伏線だけでなくプレイヤーにとっての復讐の発端とは何かを思い出させ同時に最後に見る
彼女の二度目の死を見てしまうあの救いのない結末もプレイヤーが復讐を果たした
代償と解釈も出来る

Vの世界においてビッグボスは既に伝説となってるから敢えて名もないモブキャラにしたのもプレイヤー自身のアバターとして機能して

モブキャラにだって主役になれる資格があるんだ!

後半の仲間の灰を顔に塗るあの場面だけで既にヴェノムというキャラに愛着が付いて劇中のミラーが台詞で

あんたこそ BIGbossだ!

その後の顛末が年表で明かされる事実で
あそこで彼は敗れ退場したけれども同時に倒したソリッドがヴェノムのバトンを結果として引き継いでるしMGS1のソリッドが着用してるスニーキングスーツがヴェノムが着てた物に酷似してたりと本作のヴェノムの生きた証は決して失っていないのは確か




小島監督が今作ファントムペインを通じて今までシリーズを愛してくれたファンへ向けた感謝のメッセージが含まれており

ラストの本物からヴェノムへ送る

俺たちがこの今を伝説を作った
俺はお前であり、お前も俺自身だ
ありがとう友よ、お前がビッグボスだ

コレはプレイヤーが作ったアバターが主役のゲームではよく無口で傍観者問題に対し大きな答えであると感じ

プレイキャラと操作するプレイヤーは正に一心同体の関係であると示し

プレイヤーがいるからこそ分身である
主人公が物語を動かし成長する。

本作の裏テーマはプレイヤーのおかげで
成長したかつてのプレイキャラである
ビッグボスが今度はプレイヤー自身を
成長させ後を継がせるという凄くメタ的な仕掛けで

この部分はトイストーリーのウッディと
持ち主アンディとの関係を彷彿させました

最高傑作である3からプレイしてきたプレイヤーにとっては一番感情移入しやすい
作りであるし同時に監督からファンへの
感謝としては最大のカタルシスポイントで
本来のテーマだと思いました

ちなみに悪へ墜ちるテーマについては
「世界を売った男の真実」とクリア後に聴ける真実の記録を確認すれば
考察が可能で

ビッグボスが国を捨てたのも
上司であり親友でもあったゼロ少佐が
無断でビッグボスのクローンを造る
「恐るべき子供達計画」がきっかけで

本作のテーマの一つ「人種」

自分にとって忌み嫌う対象を悪と呼ぶが気が付かぬ間に自分自身が一番嫌ってた悪に墜ちてしまう様に、GZからの昏睡中に仕組まれたがオセロットの言葉に渋々したがい

結果として自が袂を分かったゼロ少佐と同じ人間=悪になってしまったとも解釈できラストに一人何処かへ旅立つ理屈として
成立しているので決して宣伝自体嘘をついてる訳ではないし

ビッグボスが悪へ墜ちる事=MGSシリーズ最大の謎ではなく本当に謎のままとなってたのは

シリーズの黒幕とされてきたゼロ少佐
4で明らかになるのですが登場した頃は
ああいう状態となってしまったので周りから語られるのみでゼロ少佐本人の真意が謎のままにされてきましたがその謎については本作でようやく明らかになったし

真意が明かされたと同時に切なくなり
ビッグボスが知ることはなかった真相を
プレイヤーが知るこの仕掛けもアリでした

他にも後の「2」を連想させる要素があり
(寄生虫補完による不死性、今作のファントム等)前回のGZがタンカー編で今回の
TPPがプラント編に当たる二部構成で

グランドゼロズの主役がビッグボスで
TPPでバトンを引き継いだヴェノムスネークな所は2のソリッドと雷電の関係を彷彿させるので本作やったら2もやり直して見たくなる

この様にお腹一杯の完結作

これぞシリーズ最高傑作!…

…とこれで終われるものなら終わりたいのですが 「…」が付いてしまう結果なのもまた事実があり

ここまで語ってきた部分はあくまで
第一章…というか二部構成の前編であり



ストーリーやその結末に至るまでの経緯等
いくらなんでもの部分とか強く
不満が残る出来なのもある

良かった反面残念な部分については
次回第2章ていうか後編 影編 に続く