映画の冒頭シーン/ロシアの次世代潜水艦であるセヴァストポリは、デッドレコニング/Dead Reckoningという新しい航行システムを活用した試験運用をする為、高度なAIシステムを搭載していた。しかし、この新型AIが自我に目覚め、意識を得た事により乗務員達をかく乱させ、自らが発射した魚雷により潜水艦を沈没させ、乗務員全員が死亡するという事故が発生することになる(AIシステム自体は生きているのだろうし、パートⅡで解明されるのかもしれない)。

 

そしてIMFエージェントであるイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、アラビア砂漠のエンプティ・クオーターに潜伏する元MI6のイルサ・ファウスト(イーサンの恋人かな?、その後予告通りガブリエルに殺されてしまう)から十字架型の鍵の半分を取り戻すようIMFを通じて命じられる。

 

その後、ワシントンD.C.で行われたアメリカ情報機関のリーダー達の会議で、ロシアが開発したこの新型AIを”エンティティ”と呼び、それが世界の主要な防衛、情報、金融ネットワークに潜入し大きな脅威となる事について話し合われる。

 

世界各国は自国の安全保障の為、この不正AIの「実体」を唯一制御可能な2つで1つとなる鍵を手に入れようと画策するが、イーサンはエンティティが人類にとって今後大きな脅威となると考え、その破壊を企図するのだった。ここまでのストーリーはある程度単純そうだが、問題は「高度なAI兵器」というものが尋常ではなくて非常にストーリーを複雑にしていつもの痛快さがわかりにくくなって、見る側は途中で疲れてきます。

 

ということで、イーサンと彼のチームは全人類を脅かす全能AIが間違った人間の手に渡る前にその制御キーを追跡し、見つけ出すという危険な任務に挑むことになるわけですが、厄介なのは今回の悪役である、エンティティと何らかの強い連携を持つガブリエルという神出鬼没の男の存在である。。

 

また、もう一人のヒロインであるグレース(ヘイリー・アトウェル)は凄腕の擦で、イーサンも自分のライターを簡単に擦られてしまうほどの凄腕(その後はCIAに勤務する)。

 

その擦りの腕前を買われて、列車の中でターゲットから片方の鍵の入手を頼まれる。ただし、イーサンが列車に救いに来ることを条件に呑んでくれたのだった。イーサンはとにかく列車に乗り込まなくちゃならなくなるわけで、幾度かオートバイでチャレンジすることになる(そこに今回の見せ場の命懸けのスタントが行われた)。

 

前編だけなのですが、今回の作品が「AI」を題材にして製作されたわけだが、そのためにストーリーが煩雑になり今作(パートⅠ)の出来は良くなかったのなというのが私の印象である。