さて、呉王の実弟・夫概の謀反によりドラマは一つの大団円を迎えます。

 闔閭らより一足先に姑蘇に向かっていた呉の王子夫差は、夫概が孫武に宛てた密書を入手した。それを読んだ夫差は、2人が共謀して呉を乗っ取るつもりだと考える。

こうなると夫差の孫武の存在は己の呉王即位を阻む邪魔者でしかなくなったのである。

↓残忍な性格の王子・夫差
ふさ

そして夫差は2人を姑蘇台に磔にして、処刑のため孫武の家人を外出中の漪羅を覗く全員を連行させるのだった。

 嘘八百を並べ立てて、此の期に及んでもあくまで孫武を道連れにしようとする夫概(卑怯極まりない男だ)。

現場に駆け付けた伍子胥は、なんと孫武を助けるために夫概を刺殺してしまうのでした。

そこに町に出ていて難を逃れた漪羅も馳せ参じ、群衆の陰から自分の出番を図っていた。

孫武に罪をなすりつける夫差に対し、毅然とした態度で抵抗する帛女に対して苛立ちを募らせた夫差は孫武をすぐに殺すよう命じる。

夫概の謀反に加担したとして夫差に捕らえられた孫武が、まさに姑蘇台で斬首に処されようとしているのだ。

こそだい

剣が今にも孫武の首に振り下ろされようとしたその瞬間、伍子胥が決死の覚悟で止めに入った。
伍子胥は、夫差の理屈によればかつて夫概と戦術を語り合い、酒を酌み交わした自分も罪を問われるべきだとして先に処刑するよう訴える。逆上した夫差は伍子胥を捕らえ、再び孫武処刑の命令を下した。

そこにようやくというか、絶妙のタイミングというか、呉王・闔閭の帰還が告げられる。

民衆に混じって姑蘇台を見守っていた漪羅は、ここぞとばかり闔閭の馬車に駆け寄り、孫武を助けてほしいと懇願するのですが何が起こっているかよくわからない闔閭はそのまま姑蘇台に向かうのです。

早速、夫差は姑蘇台に上がった闔閭に、夫概と孫武の共謀の証拠として、夫概から孫武に宛てたとされる密書を見せると、そこに書かれていた「呉を分かち合おう」という言葉に闔閭は激怒する。

さらに夫差は、孫武の家族も謀反に加担したとして一家全員の処刑を主張します。

孫武自身も自ら無実を訴えるのですが、果たして闔閭の胸の内は誰にも分からない。

そこへ、漪羅が自分の命を懸け「孫武の無実を証明してみせる」と進み出て、自ら頭を打ちつけ気を失うのです。

それを見た闔閭は、孫武を疑っているように見せかけたのだと話し、処刑を免ずるのであった。



全般に無理を感じさせるストーリーですね、しかも孫武の後半生は謎だらけのようだからなおさらで、もしかするとこの危機が事実であれば処刑されていたのかもしれないなあとの思った次第です。

こそ